安定生産は年々厳しく?
きのう掘り起こした球根が、軒下に並べられている。きょうは雨。午後の3時ごろにはあがるかと待っていたが、霧雨とはなったものの晴れなかった。
きょうは午前中に、「リン」についてのはなしを聞く機会があった。リンは遺伝子の本体DNA、RNAをかたちづくる。光合成などのエネルギー伝達に関与する。リン酸は肥料の三要素の一つ。土壌中のFeやAlと結合して、植物が吸えない。リン鉱石の生産は特定の国に偏っている。日本はリン鉱石は100パーセント輸入。輸入先は主に中国、次いでヨルダン、南アフリカ。野菜畑にはリン酸がたまっている。過剰なリン酸では病気にかかりやすい。
施用量を減らす方法がいくつかあるようだが、苗の段階でリン酸カリウム溶液に浸漬してから定植すると、初期生育が促進され、圃場へのリン酸施用量を50㌫以上削減できるようだ。大規模なところでは、先ず土壌分析をしておくと対策がしやすいという。
リンは花や実のつきをよくするので、聞いてみたけれども、そのことよりも、リンが限られた資源であることや、土壌に過剰に残留していること、使用方法を一考し、リン酸使用の削減に努めるべきことなどが、きょうの講義の眼目であった。
家庭菜園、花壇の場合は相互への影響は軽いかもしれないけれども、プロの農家は長らく農協の指導に従ってやってきても、そこからまた課題を生じ、それと取り組んでいかねばならなくなるようだ。年々変わってきている気候、災害、土壌の問題、放射能などで、作物の安定生産が厳しくなる中、研究者、農家はその対応、対策を迫られている。消費者はそんな現実をもっと知るべきなのだろう。
それにしても、ここのところ施肥を忘れ、過剰どころか窒素、リン酸、カリ欠乏ぎみのわが家の花たちである。
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