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クラシック倶楽部に反戦を聴く

 

 

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 816()のクラシック倶楽部は、山田耕筰に認められ昭和初期に活躍したが、太平洋戦争で30歳で亡くなった作曲家尾崎宗吉の特集だった。小弦楽四重奏曲、幻想曲とフーガ、バイオリン・ソナタ第2番、バイオリン・ソナタ第3番、「夜の歌」。これらの曲を、渡辺玲子さん,古川展生さん,黒岩航紀さん,クァルテット・インテグラがよみがえらせた。特に1943年召集の直前に作曲したピアノとチェロの「夜の歌」は胸に沁みた。抗いがたい大きな力によって、今まさに自分が潰されるかもしれない、潰されかけている無念の思い、悲しみ、寂しさ、無力感が漂う。
 長野県上田にある「無言館」館主窪島誠一郎氏は語る「今も地球の裏側で起こっているあらゆる紛争や戦争の中で、多くの表現者たちが命を落としていることを考えるとたまらない。人間には他者の自己表現を重んじ、しかも自分も何かを通じて自分にしかないものを表現したい、そういうものなのですよ、人間は。」
 戦後シベリアから帰還したチェリストの井上頼豊は、遺された尾崎宗吉の自筆譜を入手し、亡くなった尾崎の作品の演奏を「義務」と語り、「夜の歌」を生涯演奏し続けたという。


 

15日は「ライヒによる反戦へのメッセージが託されたテキストを最新のCG技術で再現し、演奏とともにお届けする」という内容。プログラムは弦楽四重奏曲ニ短調作品76第2「五度」(ハイドン)、ディファレント・トレインズ(ライヒ)。【出演】タレイア・クァルテット【収録】2023年6月12日/NHK
CT-104スタジオ【出演】山田香子,二村裕美,石崎美雨,渡部咲耶

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「ディファレント・トレインズ」は、戦争の渦中にある特殊な人生のドラマを汽車をモチーフに展開。弦楽器によるズラし反復手法(ヴァイオリン・フェイズ)でリアルな、そしてただ事ではない特別な汽車のイメージ。ユダヤ人狩りから焼却炉へと忌まわしい記憶を忘れさせてなるかと演奏と共に手あかのついたパターンを投げ捨てた新たな映像が反戦を迫る。

 

⏰5時35分更新

 

 

 

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