きょうのことば『この宝を土の器の中に』ー説教・神谷光一牧師ー
『キリストに倣いて』あるべきところが、「バッハに倣いて」となってはまずいだろうか。聖書的には、根本は『キリストに倣いて』あるべき、あるべし。ただバッハに倣うべき点は甚だ多し。
またまた2月にあった演奏会「ライプツィヒへの旅」で、聴きに行った方々全員に配られた資料に記されていたのだけれども、「カンタータは、言うなれば鑑賞に供する音楽ではなく、毎週の礼拝で神様を賛美するために作られた、いわば実用音楽でありますから、教会暦(教会の1年の暦) に沿って次々に作曲していかねばならず、しかもそれを合唱曲やオーケストラ、そしてソリストたちと練習、稽古をつけていく過程を考えると、それこそ気が遠くなってしまいそうな所業です。それを完璧に成し遂げたバッハ、物凄いとしか言いようがありません」そして、おお! と驚くのは次の解説「そんな突貫工事じみた中にあっても駄作が一つもないどころか、対位法的にも韻律的にも修辞学的にも、ありとあらゆる崇高なメッセージが込められているのですから、バッハの才能たるや驚くべきものであることがお分かりになると思います」
「対位法的にも韻律的にも修辞学的にも」、これをよくわかるには、というよりも、よくわかるようになり得るか否かはなかなか厳しいところ。ただ、どうも時間がない、子どもを失くしたから、妻に先立たれたから、苦しいから、悲しいからと、まだまだあっただろうけれども、次々に襲い来る逆境のさ中にも、教会付きの作曲家として、適当な間に合わせや手抜きはしなかったのだ。
そして「悩みながらも生きていかねばならない」とバッハ。これは名曲アルバムの「フーガの技法」の解説からだけれども。この「フーガの技法」、レオンハルトのCD「バッハ鍵盤作品集成」20枚組、これは一時期CDを猛烈に買いあさった息子が置きどころに困って実家を倉庫代わりに送りつけてきたものだけれども、今はそのお陰で随分助かっているが、それはともかく、この中にある「フーガの技法」にも諸説あって、解説は細かな字で62~70数ページにも及び、とても数行でいうことのできるものではない。そこを、一般の私たちにも分かりやすく親しみやすいようにこの番組では凝縮解説。ここまで短く説明するための言葉選びはこれもまたしんどいものではないかと思うのだけれども。
脱線、逸脱。軌道修正。
きょうは日曜日。
☆ ☆ ☆
インマヌエル秋田教会の神谷光一牧師の説教をおつなぎします。クリックしてお聞きください。
https://www.youtube.com/watch?v=vVuNfUYfL3U
2023年2月26日(日)礼拝説教
説教題『この宝を土の器の中に』
聖書朗読 コリント人への手紙第二4章6~18節
6 「闇の中から光が輝き出よ」と言われた神が、キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を輝かせるために、私たちの心を照らしてくださったのです。
7 私たちは、この宝を土の器の中に入れています。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかになるためです。
8 私たちは四方八方から苦しめられますが、窮することはありません。途方にくれますが、行き詰まることはありません。
9 迫害されますが、見捨てられることはありません。倒されますが、滅びません。
10 私たちは、いつもイエスの死を身に帯びています。それはまた、イエスのいのちが私たちの身に現れるためです。
11 私たち生きている者は、イエスのために絶えず死に渡されています。それはまた、イエスのいのちが私たちの死ぬべき肉体において現れるためです。
12 こうして、死は私たちのうちに働き、いのちはあなたがたのうちに働いているのです。
13 「私は信じています。それゆえに語ります」と書かれているとおり、それと同じ信仰の霊を持っている私たちも、信じているゆえに語ります。
14 主イエスをよみがえらせた方が、私たちをもイエスとともによみがえらせ、あなたがたと一緒に御前に立たせてくださることを知っているからです。
15 すべてのことは、あなたがたのためであり、恵みがますます多くの人々に及んで感謝が満ちあふれ、神の栄光が現れるようになるためなのです。
16 ですから、私たちは落胆しません。たとえ私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。
17 私たちの一時の軽い苦難は、それとは比べものにならないほど重い永遠の栄光を、私たちにもたらすのです。
18 私たちは見えるものにではなく、見えないものに目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものは永遠に続くからです。
⏰6時41分更新
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