« 2023年2月 | トップページ | 2023年4月 »

2023年3月

音楽雑記 今朝のクラシック倶楽部は、マリアン・コンソート演奏会

今朝のクラシック倶楽部は、マリアン・コンソート演奏会。
Img_20230330_050523


「英国出身で今注目の声楽アンサンブル、マリアン・コンソートの演奏会から、2023年が没後400年となる英国の作曲家ウィリアム・バードの作品を中心にお届けします。 【曲目】主よ、ご覧ください(バード)、四声のミサ曲から キリエ、グロリア、サンクトゥス、ベネディクトゥス、アニュス・デイ(バード)、わたしの目に光を当ててください(デ・モンテ)、わたしは嘆き飽きました(モーリー)、主よ、捕らわれ人を連れ戻したまえ(バード)ほか【演奏】マリアン・コンソート(声楽アンサンブル)【収録】2023年2月21日 東京文化会館小ホール」


とここまでが番組紹介のコピー。
 

 ここからは独り言
 昔は、昔はこんなに良かった、あんなに良かったという回想は私にはあまりない。それはともかく、昔は、その昔というのがいつかといえば、20代のころ。ミサ曲の良さが分からなかった。しかし今はミサ曲を聴くとその奥深くにある静けさ、静謐さ、これは神の世界に通じる各部屋の段階とも思われるのだが、その部屋の入口に足をかけると心が休まる。やはりミサ曲には祈りがこもっているからかと思う。
 習慣的に朝の音楽を聴きながら、何かきょうは書いてみようという気になった。音楽に衝き動かされてというのもあるかもしれないが、花粉症でこれまで窓はできるだけ閉め切っていたのだが、今久々に戸をあけ放ったところが、春の陽気も控えめな空気が静かに入り込んできて、足元をすこし涼しくしながらも、快適な気分で全身を覆っているせいもあるだろう。

 

メンバーのそれぞれのコメントも簡略に記してみると

「私たちは大きな合唱団とは違い、どの歌手も音楽上の対話と深く関わります。
個々の音楽性が発揮できる点が気に入っています」
「大きな編成で6声の曲を歌うと、美しく融和した響きが得られますが、誰が何を歌っているかが判然としません。私たちは室内楽の感覚を取り入れ独自の彩と質感を出そうと挑戦しているのです」
「個性の声の組み合わせが、グループをユニークなものにします。メンバー間の関係性から独自の個性が生まれるのでしょう」
「バードの音楽は信じられないほど美しいものですが、それがすべてではありません。実際には生涯を通じ、その作品を通して『音楽とは人間である』という明確なメッセージを発信し続けたのです」
「今回のプログラムではバードのミサ曲を他の曲の間に挟んでいます。セットにして歌うことで、とても満足感が得られます。有名なミサ曲とともに演奏することで、聴衆を音楽の旅にいざないます」

 

ここからは、引き出された複雑な心境を吐露

 バード作曲「主よご覧ください」。バードはカトリック信仰を貫いた人であったようだ。<主よ、ご覧ください。この町の荒廃した様を>言わずもがなと書きながら、こんな場合使っていいことばであったかどうかを検索、寄り道、で、危ないなと思ったら言い換えて、浮かぶのはロシア、ウクライナ。「我々にはまだまだ武器の貯えがある。最後の切り札がある」。「武器が欲しい。もっと優れた武器を」。気づいてみればフル操業の軍需産業。して、日本の軍事ビジネスは、三菱重工業、三菱電機、川崎重工業、NEC、IHI、富士通、その他、その他。今のところあの方は、殺傷能力のある武器支援はしないとは言っているけれど。
 
ロシアが悲しい、ウクライナが悲しい。これに参画するすべてが悲しい。虚しい。
音楽に実効性はないかに思われなくもない。というよりも、多くの人はそう思っているだろう。しかし、音楽は、神との関係において、深いところ、神の間近に心を行きつかせ、祈る思いを喚起させてくれる。

 

⏰11時16分更新

| | コメント (0)

きょうのことば「わたしとともにパラダイスに」ー説教・神谷光一牧師ー

「悔い改めと信仰」、この説教が幾度となく繰り返されて来た。私などは表面上は従順に繕いながらも、「またか」と内心聞き飽きていると不遜な思いになったこともある。真実な教会の方々が事細かに、こんな罪を犯しました、あんな罪を犯しましたと告白する姿に、今の世の中こんなもんじゃない、それに較べたらあなたどれほどまともか自覚して、自分を責めて苦しめることはやめた方がいいと、そのすがたに痛々しさを覚えたことさえある。しかし、今はそれがどれほど大切なことであるかが分かる。その姿を見てこんなふうに思っていた自分は一体何やつ? そして私は自らに言った。「お前こそ悔い改めよ」。

 

 

          ☆ ☆  ☆

コロナも沈静化、だといいのですが、沈静化と判断し、盛岡教会に出かけ、教会で皆様と一緒に、秋田教会からのズーム配信をお聴きしています。教会の画像は盛岡教会の写真です。


Img_20230115_111317_20230312065201

 

インマヌエル秋田教会の神谷光一牧師の説教をおつなぎします。

 

2023年3月19日(日)礼拝説教

説教題『わたしとともにパラダイスに』
聖書朗読 ルカの福音書23章33~43節

33
「どくろ」と呼ばれている場所に来ると、そこで彼らはイエスを十字架につけた。また犯罪人たちを、一人は右に、もう一人は左に十字架につけた。
34 そのとき、イエスはこう言われた。「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。」彼らはイエスの衣を分けるために、くじを引いた。
35 民衆は立って眺めていた。議員たちもあざ笑って言った。「あれは他人を救った。もし神のキリストで、選ばれた者なら、自分を救ったらよい。」
36 兵士たちも近くに来て、酸いぶどう酒を差し出し、
37 「おまえがユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ」と言ってイエスを嘲った。
38 「これはユダヤ人の王」と書いた札も、イエスの頭の上に掲げてあった。
39 十字架にかけられていた犯罪人のひとりは、イエスをののしり、「おまえはキリストではないか。自分とおれたちを救え」と言った。
40 すると、もう一人が彼をたしなめて言った。「おまえは神を恐れないのか。おまえも同じ刑罰を受けているではないか。
41 おれたちは、自分のしたことの報いを受けているのだから当たり前だ。だがこの方は、悪いことを何もしていない。」
42 そして言った。「イエスさま。あなたが御国に入られるときには、私を思い出してください。」
43 イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに言います。あなたは今日、わたしとともにパラダイスにいます。」

 

6時38分更新

| | コメント (0)

音楽雑記  大澤壽人

「クラシック倶楽部」、5時には習慣で聴いてはいるものの、ブログの更新を滞らせてからは、どこか覇気が失せた気がして、自分がいかにこの番組をなぞることで元気をもらってきたかを知らされた。ただ今抱えている懸案事項を優先すべきであることはその通り。それでも何かわびしい。で、たまに、断片だけでも記してみようと、緩慢にポツポツ打ち込んでいる。
 と、こう書いてから、実は、もう2週間以上は経ってしまっている。友人が14日に書いてくださった手紙の末尾には、「今日もクラシック倶楽部が聴けて幸いでした」とあった。心の中で、「私も聴いています」と応えながら、クラシック倶楽部も良かったけれど、この日はその後の名曲アルバムで紹介された神戸出身の大澤壽人をメモっておかなければと思いつつ、後回しにしたのだった。今になってその映像の写真記録を開けて見ている。


 才能に恵まれた大澤壽人24歳でアメリカに留学。日本人として初めてボストン交響楽団を指揮し自作を発表。その後さらに研鑽を積むために渡仏。フランスでも認められ、交響曲や協奏曲などを発表していた。その中で日本の心を伝える小品として書いたのが「桜に寄す」。独唱はロシアの大歌手マリア・クレンコ。大澤は彼女のために歌詞をローマ字で書きこんでいる。当時脚光を浴びていたイベールやオネゲルのすがたも会場にあったという。大澤が教鞭をとった神戸女学院には彼の資料がおよそ3万点残されている。
 帰国後、大澤は曲にポップスやジャズを取り入れ、多彩な活動で洋楽の発展に大きく貢献した。
 愛用のトランクや神戸女学院の映像、楽譜に歌詞をローマ字で記した楽譜なども出ていたが、とりあえず写真3枚を掲載。そのうち再放送もあるでしょうけれども。
Img_20230314_055901 Img_20230314_055819 Img_20230314_055651

⛳22時03分更新

 

| | コメント (0)

きょうのことば「良い牧者は羊たちのためにいのちを捨て」ー神谷光一・牧師ー

 このブログが最期を迎えるまでにはまだ間がありそうです。最後のキーをポツッと打ち終えるのはもうちょっと先のようです。脳内が、どこまでもすっきりと、きりっと晴れあがるあの紺碧の空のようではなくとも、宙にかざした10指が、あのパズルにはめ込まれてすったりと微動だにしないパーツのようではなくとも、この日曜日の朝が聖日であることを意識し、神様がおられ、この脳内を照らし、この10指にも御目を止めて、今日を始めるにあたって、御前に立ちうることに、心からの感謝を捧げます。

 

 

        ☆ ☆  ☆

 

 

Img_20230115_111317_20230312065201IGM盛岡キリスト教会は、現在、ズームを通して、IGM秋田教会の説教をお聴きしています。
 

インマヌエル秋田教会の神谷光一牧師の説教をおつなぎします。ぜひお聴きください。

 

2023年3月12日(日)礼拝説教

説教題『良い牧者は羊たちのためにいのちを捨て』
聖書朗読 ヨハネの福音書10118

1「まことに、まことに、あなたがたに言います。羊たちの囲いに、門から入らず、ほかのところを乗り越えて来る者は、盗人であり強盗です。
2 しかし、門から入るのは、羊たちの牧者です。
3 門番は牧者のために門を開き、羊たちはその声を聞き分けます。牧者は自分の羊たちを、それぞれの名を呼んで連れ出します。
4 羊たちをみな外に出すと、牧者はその先頭に立って行き、羊たちはついて行きます。彼の声を知っているからです。
5 しかし、ほかの人には決してついて行かず、逃げて行きます。ほかの人たちの声は知らないからです。」
6 イエスはこの比喩を彼らに話されたが、彼らは、イエスが話されたことが何のことなのか、分からなかった。
7 そこで、再びイエスは言われた。「まことに、まことに、あなたがたに言います。わたしは羊たちの門です。
8 わたしの前に来た者はみな、盗人であり強盗です。羊たちは彼らの言うことを聞きませんでした。
9 わたしは門です。誰でもわたしを通って入るなら救われます。また出たり入ったりして、牧草を見つけます。

10 盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかなりません。わたしが来たのは、羊たちがいのちを得るため、それも豊かに得るためです。
11 わたしは良い羊飼です。よい牧者は羊たちのためにいのちを捨てます。
12牧者でない雇い人は、羊たちが自分のものではないので、狼が来るのを見ると、置き去りにして逃げてしまいます。それで、狼は羊たちを奪ったり散らしたりします。
13 彼は雇人で、羊たちのことを心にかけていないからです。
14 わたしは良い牧者です。わたしはわたしのものを知っており、わたしのものは、わたしを知っています。
15 ちょうど、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じです。また、わたしは羊たちのために自分のいのちを捨てます。
16 わたしにはまた、この囲いに属さないほかの羊たちがいます。それらも、わたしは導かなければなりません。その羊たちはわたしの声に聞き従います。そして、一つの群れ、一人の牧者となるのです。
17わたしが再びいのちを得るために自分のいのちを捨てるからこそ、父はわたしを愛して下さいます。命を捨てるのは、それを再び得るためである。
18 だれも、わたしからいのちを取りません。わたしが、自分からいのちを捨てるのです。わたしには、それを捨てる権威があり、再び得る権威があります。わたしはこの命令を、わたしの父から受けたのです。」

 

⏰6時33分更新

| | コメント (0)

きょうのことば「必要であることは~天の父が知っておられ」

 昨日で3・11から12年経過。この日の午後は、津波でご家族を亡くされた友人とご一緒した。3・11だから何かをしなくちゃという気負いはない。ただ気がかりなのでお電話した結果、成り行きでじゃあご一緒させていただきますということに。何年経とうと悲しみの深さは癒えるものではなく、励まそうと語る人の言葉がいかに軽いものであるかを知らされる。

 けさ、イエス・キリストのこんなおことばが浮かびました。
世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ちました。(ヨハネ16:33)

    

           ☆   ☆   ☆

 

Img_20230115_111317_20230312065201  

インマヌエル秋田教会の神谷光一牧師の説教をおつなぎします。

https://www.youtube.com/watch?v=33ud_GobofI&t=177s

2023年3月5日(日)礼拝説教

説教題『必要であることは~天の父が知っておられ』
聖書朗読 マタイの福音書6章19~34節
19
自分のために、地上に宝を蓄えるのはやめなさい。そこでは虫やさびで傷物になり、盗人が壁に穴を開けて盗みます。
20 自分のために、天に宝を蓄えなさい。そこでは、虫やさびで傷物になることはなく、盗人が壁に穴をあけて盗むこともありません。
21 あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです。
22 からだの明かりは目です。ですから、あなたの目が健やかなら全身が明るくなりますが、
23 目が悪ければ全身が暗くなります。ですから、もしあなたのうちにある光が闇なら、その闇はどれほどでしょうか。24 だれも二人の主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは神にもで他方を愛することになるか、一方を重んじて他方を軽んじることになります。あなた方神と富とに仕えることはできません。
25、あなたがたのうちだれが、心配したからといって、少しでも自分のいのちを延ばすことができるでしょうか。わたしはあなたがたに言います。何を食べようか何を飲もうかと、自分のいのちのことで心配したり、何を着ようかと、自分のからだのことで心配したりするのはやめなさい。いのちは食べ物以上のもの、からだは着る物以上のものではありませんか。
26 空の鳥を見なさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしません。それでも、あなたがたの天の父は養っていてくださいます。あなたがたはその鳥よりも、ずっと価値があるではありませんか。
27 あなたがたのうちだれが、心配したからといって、少しでも自分のいのちを延ばすことができるでしょうか。
28 なぜ着る物のことで心配するのですか。野の花がどうして育つのか、よく考えなさい。働きもせず、紡ぎもしません。
29 しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも装っていませんでした。
30 今日あっても明日は炉に投げ込まれる野の草さえ、神はこのように装ってくださるのなら、あなたがたには、もっと良くしてくださらないでしょうか。信仰の薄い人たちよ。
31ですから、何を食べようか、何を飲もうか、何を着ようかと言って、心配しなくてよいのです。
32 これらのものはすべて、異邦人が切に求めているものです。あなたがたにこれらのものすべてが必要であることは、あなたがたの天の父が知っておられます。
33 まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。
34 ですから、明日のことまで心配しなくてよいのです。明日のことは明日が心配します。苦労はその日その日に十分あります。

 

6時55分更新



 

| | コメント (0)

きょうのことば『この宝を土の器の中に』ー説教・神谷光一牧師ー

『キリストに倣いて』あるべきところが、「バッハに倣いて」となってはまずいだろうか。聖書的には、根本は『キリストに倣いて』あるべき、あるべし。ただバッハに倣うべき点は甚だ多し。
 またまた2月にあった演奏会「ライプツィヒへの旅」で、聴きに行った方々全員に配られた資料に記されていたのだけれども、「カンタータは、言うなれば鑑賞に供する音楽ではなく、毎週の礼拝で神様を賛美するために作られた、いわば実用音楽でありますから、教会暦(教会の1年の暦) に沿って次々に作曲していかねばならず、しかもそれを合唱曲やオーケストラ、そしてソリストたちと練習、稽古をつけていく過程を考えると、それこそ気が遠くなってしまいそうな所業です。それを完璧に成し遂げたバッハ、物凄いとしか言いようがありません」そして、おお! と驚くのは次の解説「そんな突貫工事じみた中にあっても駄作が一つもないどころか、対位法的にも韻律的にも修辞学的にも、ありとあらゆる崇高なメッセージが込められているのですから、バッハの才能たるや驚くべきものであることがお分かりになると思います」

「対位法的にも韻律的にも修辞学的にも」、これをよくわかるには、というよりも、よくわかるようになり得るか否かはなかなか厳しいところ。ただ、どうも時間がない、子どもを失くしたから、妻に先立たれたから、苦しいから、悲しいからと、まだまだあっただろうけれども、次々に襲い来る逆境のさ中にも、教会付きの作曲家として、適当な間に合わせや手抜きはしなかったのだ。
 そして「悩みながらも生きていかねばならない」とバッハ。これは名曲アルバムの「フーガの技法」の解説からだけれども。この「フーガの技法」、レオンハルトのCD「バッハ鍵盤作品集成」20枚組、これは一時期CDを猛烈に買いあさった息子が置きどころに困って実家を倉庫代わりに送りつけてきたものだけれども、今はそのお陰で随分助かっているが、それはともかく、この中にある「フーガの技法」にも諸説あって、解説は細かな字で62~70数ページにも及び、とても数行でいうことのできるものではない。そこを、一般の私たちにも分かりやすく親しみやすいようにこの番組では凝縮解説。ここまで短く説明するための言葉選びはこれもまたしんどいものではないかと思うのだけれども。
 脱線、逸脱。軌道修正。
 きょうは日曜日。

 

        ☆  ☆  ☆

 

インマヌエル秋田教会の神谷光一牧師の説教をおつなぎします。クリックしてお聞きください。

https://www.youtube.com/watch?v=vVuNfUYfL3U

2023年2月26日(日)礼拝説教
説教題『この宝を土の器の中に』
聖書朗読 コリント人への手紙第二4章6~18節
6 「闇の中から光が輝き出よ」と言われた神が、キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を輝かせるために、私たちの心を照らしてくださったのです。
7 私たちは、この宝を土の器の中に入れています。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかになるためです。
8 私たちは四方八方から苦しめられますが、窮することはありません。途方にくれますが、行き詰まることはありません。
9 迫害されますが、見捨てられることはありません。倒されますが、滅びません。
10 私たちは、いつもイエスの死を身に帯びています。それはまた、イエスのいのちが私たちの身に現れるためです。
11 私たち生きている者は、イエスのために絶えず死に渡されています。それはまた、イエスのいのちが私たちの死ぬべき肉体において現れるためです。
12 こうして、死は私たちのうちに働き、いのちはあなたがたのうちに働いているのです。
13 「私は信じています。それゆえに語ります」と書かれているとおり、それと同じ信仰の霊を持っている私たちも、信じているゆえに語ります。
14 主イエスをよみがえらせた方が、私たちをもイエスとともによみがえらせ、あなたがたと一緒に御前に立たせてくださることを知っているからです。
15 すべてのことは、あなたがたのためであり、恵みがますます多くの人々に及んで感謝が満ちあふれ、神の栄光が現れるようになるためなのです。
16 ですから、私たちは落胆しません。たとえ私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。
17 私たちの一時の軽い苦難は、それとは比べものにならないほど重い永遠の栄光を、私たちにもたらすのです。
18 私たちは見えるものにではなく、見えないものに目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものは永遠に続くからです。

 

6時41分更新

| | コメント (0)

230302 クラシック俱楽部を聴く 川口成彦 フォルテ・ピアノ 

現代のピアノのほか歴史的な鍵盤楽器で演奏活動を行う。第1回ショパン国際ピリオド楽器コン第2位、2016年ブルージュ国際古楽コン・フォルテピアノ部門最高位、2018年第一回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第二位。第1回ローマ・フォルテピアノ国際コン優勝など受賞多数。第3ローマ・フォルテピアノ国際コンクールでは審査員を務める。世界各地の古楽音楽祭にも多数出演。【曲目】「田園風」「無頓着」「傲慢」(ソル作曲)創作主題による32の変奏曲(ベートーベン作曲)ほか【収録】2020年9月17日 府中の森芸術劇場 ウィーンホール番組紹介よりー
Img_20230302_051506 Img_20230302_051338
Img_20230302_050459

1989年に岩手県盛岡市で出生し、横浜で育つ。東京藝術大学音楽学部楽理科を卒業。大学在学中に古楽器にフォルテピアノに出会い、先輩の勧めでフォルテピアノを中心とした古楽器による演奏活動を開始した[1]。その後、同大学院修士課程古楽科に進学し、大学院アカンサス賞を得て首席修了。アムステルダム音楽院古楽科修士課程を特別栄誉賞を得て首席修了。現在オランダアムステルダム在住。歴史的な鍵盤楽器を用いる。

川口成彦のコメント

ちょうど20歳になるころ、東京芸術大学の楽理科に在学していて、副科実技でフォルテピアノをやることになったんですが、ハイドンのソナタを弾いたときに、今まで現代のピアノで自分が知っていたイメージしていたハイドンとまるで違うものが見えてきて、はじめて古典派の音楽にかっこいいなと心から魅了され、それからどんどん嵌っていきました。昔のピアノというのは川の水のようないろんなものが混ざっているような音色に素朴さというか自然さを感じて、より人の声に近いなという感覚がある。それで昔のピアノって面白いなと思っています。
きょうのこの楽器はジョン・ブロードウッドといって当時のイギリスを代表する製作家の楽器で、それを太田垣 至さんという日本人の修復家の方が2020年に修復されたオリジナル楽器なんです。1800年ごろのものをそのまま現在でも音が出るように新しく修復された楽器です。今回使ったピアノに限っていうと、すごく軽いです。鍵盤数が5オクターブ半。今のピアノに比べるとすごく少ないです。それから中の弦が平行に張られている。パラレルスプリング、平行弦というんですが。平行に張られているのが特徴です。きょうの楽器はこれ(つまみのようなものですがよくは見落としました)がついていて、つまりこれをスライドすると、2本弦にしたり、1本弦にしたり。弦が3本張られているのが1本弦までできる。ペダル、右のがダンパーで音を響かせるやつですけれども、当時の楽器は1本弦、2本弦、3本弦と変えられたんですけれども、現代のピアノは2本弦までというのも大きな違いです。スペインの楽器の歴史というのは非常にイギリスのピアノの製作の影響を受けていて、スペインからイギリスに楽器製作を学びに行った人もいたり、マドリードの王宮にはブロードウッドがあった。で、それがいまボストン美術館にある楽器なんですけれども、イギリスの楽器って豪快さもあるんですね、派手さがあるというか。スペインのピアノ曲というのも、ギターからインスピレーションを受けたような表現も多いので、あとはスペインの民族的な歌だとか舞曲だとか、ピアノ音楽でそういうのを取り入れるにあたってもジョン・ブロードウッドの楽器、イギリス系の楽器というのは、スペインの作曲家たちにインスピレーションを与えたんじゃないかなと思います。

ベートーベンというのは、モーツァルトやハイドンに比べると、より一層楽器の限界を突破しようとした人なんだなというのを、やはり当時の楽器を弾いてみるとすごく感じます。最大限の自分のマキシマムなエネルギーをピアノと言う楽器に向けていた作曲家だなと思います。「月光」ソナタの第3楽章を当時の楽器で弾くともう崖っぷち状態にいるような緊迫感がすごくありますね。もう楽器も壊れるんじゃないかというぐらいのエネルギーがあって、ドナルド・ブラウティハム(オランダを代表する演奏家)さんという人の「月光」の録音が大好きなんですけれども、聴衆としてそれを聞くともう椅子にしがみつきながら聴きたくなるような崖っぷち状態。これは現代のピアノではなかなか表現できない世界。現代のピアノはもうどんな音を出しても余裕で大らかに受け止めてくれるので。ベートーベンがいかにその楽器の限界突破に挑もうとしていたか、未来志向だったのかなと思います。きょうの楽器というのは、「熱情」ソナタとかの時期とかの楽器ですけれども、これで「熱情」の3楽章とかも弾きますと、やっぱり限界値に到達、連れて行ってくれるといいますか、その白熱するエネルギーというか、その時にベートーベンって凄まじいエネルギーを持っていた人間なんだなと思います。

曲目
「アリア ニ短調」アングレス:作曲
ラファエル・アングレス(17301816) 176221日にバレンシアのカテドラルのオルガニストとして就任し、86歳で死ぬまでその職を務めたということです。オルガニストの職と共に、グレゴリオ聖歌の指導をしたり、他の楽器の楽団員の審査員をしたりもしました。(全てニューグローヴ音楽事典からの情報です。アングレスに関する面白いネタ話はなかなか見つかりませんでした川口成彦の頁からー
「スペインのファンダンゴによる変奏曲」ロペス:作曲
フェリックス・マクシモ・ロペス(17421821)
「ソナタ ニ長調」アルベニス(17551831):作曲
1790
作曲。サパティアードの影響。スペイン舞曲の影響。
ファンダンゴ風メヌエットによる変奏曲 ニ短調」ロペス:作曲
カスタネットとギターで踊るファン・ダンゴの影響。
「田園風」ソル:作曲
フェルナンド・ソル(17781839)
「無頓着」ソル:作曲
「傲慢」ソル:作曲
「アンダンテ・ファボリ」ベートーベン:作曲

もともとワルトシュタイン・ソナタの中間楽章として書かれたが、冗長になるのを恐れて独立した楽曲にした。1803年から1804年にかけて作曲され、1805年に出版された。章の構想であったのをソナタには組み込まれずに独立した作品として1805年に出版された。
「創作主題による32の変奏曲 ハ短調」ベートーベン:作曲

1806年に作曲したピアノ独奏のための作品。

作曲者36歳の中期に属する作品で、古典的な作曲法と巧みな変奏技法とが見事に一体となった変奏曲である。ベートーヴェンはハ短調には特に名作が多く、交響曲第5番ピアノ協奏曲第3番ヴァイオリンソナタ第7番など、大作が揃っている。

🎵だいたい同年代の作曲家たち。ベートーベンは1770だけれども。アルベニスまではギターの響きのような音色もあり陽気で明るく舞曲のような躍動感。「ファンダンゴ風……」は足を床に打ち鳴らすような響きが心地よい。ソルは練習曲を聴いているような。それがベートーベンで一転。「創作主題による……」、解説、コメントが一層の真実味を。ベートーベンのベートーベンたる所以に満足度もまたマキシマム。


因みにソロ・アルバム「ゴヤの生きたスペインより」の使用楽器は
ジョン・ブロードウッド&サン 1792年製(エドウィン・ベウンク氏修復)…トラック1-3811-14
クリストファー・ゲイナー スクエアピアノ 1780年頃製 (オラフ・ファン・ヒース氏修復)…トラック4-7910

 

 

🎧名曲アルバム。音楽の父・バッハ最晩年の傑作「フーガの技法」が生まれた街、ライプチヒ。ゆかりのトーマス教会の音楽監督やオルガ二ストは次代へ、愛するバッハの音楽をつないでいる。(番組紹介より)
Img_20230302_055629 Img_20230302_055642 Img_20230302_055753 Img_20230302_055815 Img_20230302_055834 Img_20230302_055846 Img_20230302_055950

オルガンは冨田一樹

☆音楽の町ライプチヒ。メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナーら多くの名作曲家たちと深いゆかりがある。その礎を築いたのが聖トーマス教会の音楽監督を務めたバッハである。バッハは後半生の27年間をライプチヒで過ごし、「マタイ受難曲」などの大作を世に送り出した。その最晩年の傑作が「フーガの技法」である。バッハは日曜礼拝のミサ曲を書き続けながら子どもたちに合唱を教えた。今も子どもたちが寮生活で寝食を共にし、音楽を学んでいる。34代目の教会音楽監督シュヴァルツさんが今バッハが創り出した大切な音楽を次世代へ伝える。
決して順風満帆ではなかったバッハの人生だが、バッハは世俗の困難に立ち向かい神への深い信仰を音楽で表した。
バッハは友人への手紙に綴っている。「悩みながらも生きていかねばならない」

コーヒー文化の歴史も古いライプチヒ。カフェは街の社交場でもあり、バッハは演奏を披露した。銘菓「レルヒェ」(ひばり)とほろ苦いコーヒー。人々は友人たちとゆっくりと時を過ごす。コーヒーをこよなく愛したバッハ。カフェはストレスを和らげ心を満たす場でもあった。

「フーガの技法」は謎めいた曲とも言われている。譜面に楽器の指定がないため、鍵盤楽器だけでなく様々な形態で演奏されている。バッハが誰のために何の目的のために書いたのか。65年の音楽人生への感謝を表す「神へのささげ物」だったのかもしれない。英知を注いだ音楽が生きる力を与えてくれる。ー番組解説通りー

⛳けさはこのライプチヒの映像が胸に迫り涙が。10時3分更新

| | コメント (0)

« 2023年2月 | トップページ | 2023年4月 »