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230227 クラシック倶楽部を聴く 近藤岳 オルガン・リサイタル

作曲家でオルガニストの近藤岳が、横浜みなとみらいホールに設置されている4632本のパイプを擁する大オルガン(通称ルーシー)で演奏した公演からお送りします。
近藤は2022年から横浜みなとみらいホールのオルガニストに就任。ルーシーを駆使して幅広いジャンルのオルガン曲を紹介している。

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【曲目】
☆オルガン交響曲 第6番から 第1~第3楽章、第5楽章(ヴィドール)
 ヴィドールは1844年仏、リヨン生まれ。1869年聖シュルピス教会オルガニストに就任。1890年からオルガン・作曲の教授を務める。ヴィエルヌ、シュヴァイツァーを指導。
☆コラール第1番(3つのコラールから)(フランク)
【収録】2022年11月25日 横浜みなとみらいホール 大ホール

近藤岳のコメント
大学は藝大の作曲科に入りましたが、作曲科に入りました時に、オリヴィエ・メシアンにすごく傾倒していまして、ものすごくいろいろな作品を聴いたんですが、彼のオルガン曲に触れて行ったときに衝撃を受けたんですね。何としても彼が書いたこの楽譜のオルガンのページのすごさを自分の手で出して見たい。主専攻は作曲なんですが、副科といって別な授業、レッスンが受けることができるんですね。それで僕は迷わず副科オルガンを履修しました。そんなわけで、なんかメシアンだけがオルガンとの出会いというわけじゃないんですが、衝撃的な体験があって、ここが違う、うまく弾けるようになりたい、何としてももっと自分の表現できる楽器にはならないかなというところが、くすぶった思いがずっと続きまして、それでオルガンを専門的にやっていこうということで、20代の半ばからだんだん方向が変わっていったという感じです。 
 オルガンに名称がついている楽器というのはほんとうに珍しいですが、こちらの横浜みなとみらいホールには、ラテン語のルクス(lux)から由来するルーシーという名前が付けられている、光が意味するところは、やはりこの楽器の音色に共通していまして、非常に明るくのびやかでパワフルな楽器というのが一番最初に受けた印象でした。でもやはりだんだん時間をかけてこのホールと共に育まれて行って、非常にさまざまな表情がだせる楽器に変わってきたような気がします。ですからやはり豊かなのびやかな音に加えて繊細な表現であったり、オーケストラに匹敵するような強弱、そしてものすごく豊富な音色の彩をこの楽器は出すことができます。オルガンは発音体の魅力として持続音があげられますが、パイプに風が注がれ音が作られる楽器です。当然風が作られて楽器に注がれてそして鍵盤をずっと押している間中音が伸び続けて、鍵盤を戻すと音が鳴りやむ、そういう発音構造なんですが、そこを両手両足でセーブ、引き方を駆使するわけです。そうすることによって音のなり始めと音が鳴りやむ瞬間まで音がずーっと持続するのが、単旋律だけでもなかなか奥深いのに、それがさまざまな手足を使っていろんな声部で弾くというのは、身体ぜんぶで呼吸をしながら音を持続したり止んだり歌ったり、そういうふうなことがすべて伝わるというそのものの呼吸する楽器なので、やはり発音体としてすごくおもしろいですよね。やはりパイプからほとばしる風をどういうふうにつかうかということ、現代作曲家の作品もオルガン曲もすばらしくいい曲がたくさんあるんですが、発音体としてのおもしろさを自分でも引き出してみたい、それを形にしてみたいということを常々興味がわいているところなので、ますますまだやれることがあるんじゃないかということを模索しながらオルガン曲を書いているときがあります。

⛳11時9分

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