230118 クラシック倶楽部を聴く エール弦楽四重奏団 躍動のアンサンブル
メンバー4人が国内外の著名なコンクールに上位入賞歴をもち、それぞれがソロ活動も行う。2011年高校生の時に結成され、現在最も期待を集める若手アンサンブルの一つ
【収録】2021年2月19日 紀尾井ホール(東京)
バイオリン 山根一仁
バイオリン 毛利文香
ビオラ 田原綾子
チェロ 上野道明
Q4人にとってエール弦楽四重奏団とは
山根一仁:久しぶりに今回このメンバーで弾いてるんですけど、リハーサルのときとかもやっぱり室内楽っていいなと思う瞬間がたくさんあったし、音楽家としても友達としてもすごく尊敬できて、楽しい仲間なので、そういった仲間と室内楽ができる自分、それが幸せでした。
田原綾子:よく話すのは、コノカルテットはエール弦楽四重奏団という名前はついているけれども感覚的にはファミリーみたいだよねとよく言ってます。
毛利文香:カルテットとして、常設のカルテットみたいにすごく頻繁に一緒に弾いているというわけではなくして、やっぱりそれぞれの勉強、ソロだったり別の室内楽やったりとか、そういうのをしながらたまに集まってカルテットを弾く感じなので、ちょうどいい頻度で演奏のために集まれてるのかなと、私自身はそういう感じがしてます。
上野道明:みんなそれぞれ違うところにいて違う場所で違う先生について、違う音楽のしゃべり方などを身につけてるから、久しぶりに集まったときは正直同じ音楽を作るのに楽ではない。みんなけっこう別の感じだから。だけどそんな中でお互いその違いを楽しみながらというか、その違いに影響を受けて刺激し合いながら作れるのがすごいいいと思います。
今回みんながそろったのは3年ぶりで、集まると昨日も会ったみたいなテンションでまた合わせの日々が始まるという感じなそうです。
曲目
☆弦楽四重奏曲ニ短調「死と乙女」D.810 シューベルト
シューベルト自身が作曲した歌曲「死と乙女」の旋律を第2楽章の主題に用いていることから同じ名前で呼ばれている。当時シューベルトは病に侵されており、死を感じていた心境を表現したとも言われている。
☆弦楽四重奏曲ト短調 作品10 第1、4楽章 ドビュッシー
当時は否定的な意見が多かったが、作曲家デュカスは自由ながらも明確な構成と大胆な和声を絶賛した。己の独立性を確立した第一歩となる。
ここからはネットからの引用です。
ドビュッシーは古い教会旋法などを活用することで、今までの誰もが気づかなかった繊細で茫漠とした響きを音楽の中に導入したのです。
当然の事ながらそれらの響きは当時の聴衆にとっては「不協和音」の一種として受け取られたはずです。
ですから、この作品が発表されたときの聴衆の反応は極めて冷淡だったと伝えられています。
しかし、多くが冷淡な態度を取る中で、この作品に新しい時代の到来を見いだした人もいました。「魔法使いの弟子」で有名なポール・デュカスもそんな一人で、彼は「ハーモニー自体も非常に大胆であるがいささかも耳障りではない。こうした不協和音は不快どころか全体の複雑な流れの中では協和音よりもかえって調和しているほどだ。」
「こうした不協和音は不快どころか全体の複雑な流れの中では協和音よりもかえって調和しているほどだ。」という言葉は、この作品の本質をもっとも見事に言い当てています。
🎵「死と乙女」、急こう配をすべり下りるようなところでの小気味よさ。シューベルトは死を見晴るかしながら、出来上がっていく楽曲にはほくそ笑み、こうだ、これでいい!と芸術的な満足にも浸っていたのでは。今回結成10周年のエール。3年ぶりに整合性を模索しての演奏は若さ、小気味よさがあった。
🎧名曲アルバム。大阪府民謡「淀川三十石船舟歌」、三宅一徳・編曲
京都、伏見を出発する人気の観光船が当時をしのばせる。
江戸時代に淀川を行き来した三十石船を再現している。当時大阪までは約45㎞の船旅。下りは6時間、上りは12時間かかった。旅人、商人などが利用する重要な交通手段だった。この旅路で船頭の歌だったのが「淀川三十石船舟歌」。川沿いの地名や風景名物が唄われる。
⛳今TVで「英雄たちの選択」の再放送か、「森鴎外」を取り上げた映像が流れている。生まれた歳を偽って11歳で東大受験したようだ。衛生学を学ぶべくドイツに派遣の辞令。細菌学の父コッホに師事。真剣に学びに取り組む鴎外、真面目な鴎外に、真剣に取り組んでいない留学生たちの揶揄。ダンテ、ゲーテなど読み、自由の概念に目見開く。帰国、軍医学校に。傍ら小節「舞姫」発表。翻訳も手掛ける。そして平野啓一郎が今コメントしているところで、このページの更新を終えよう。
8時17分更新
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