221129 クラシック倶楽部を聴く アンサンブル・ウィーン・ベルリン 演奏会
ウィーンとベルリンの主要オーケストラで活躍する管楽器奏者がユニットを組んで、珠玉のアンサンブルを聴かせる演奏会をお届けします
【演奏】アンサンブル・ウィーン・ベルリン(管楽アンサンブル)
1983年結成。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で活躍するソリストで結成。メンバーを変更しながら活動し、30周年を迎えた2013年に最後の創立メンバーが引退。新たなレパートリーを開拓するなど意欲的な活動を展開。
【収録】2022年9月29日 紀尾井ホール
コメント
カール・ハインツ・シュッツ(フルート):今回はリゲティやミヨーなど木管五重奏の重要なレパートリーを演奏します。ミヨーは日本の多くの若者が演奏していますし、同じくニルセンの有名な五重奏曲も演奏します。献立のような選曲です。スターター、前菜、スープ、ステーキという感じ。
ゲラルド・パッヒンガー(クラリネット):このメンバーで演奏できるのはすばらしいことです。日々、それぞれのオーケストラで最高の指揮者や仲間と演奏していますが、彼らとのアンサンブルはまた格別です。
ジョナサン・ケリー(オーボエ)
―指揮者がいないというのもまた「格別」楽しい?という質問に対してはー
返答に困る。罠みたいな質問だね。木管五重奏は個性的な楽器が集まった独特な編成です。5つの楽器でオーケストラの管楽器セクションのような響きを奏でます。木管セクションの「代表選手の集い」のようです。そして、それぞれに役割があります。私はオーボエ奏者ですが、第2フルートや第2クラリネットの役割をしたり、それが楽しいです。それぞれが複数の役割を演じてさまざまな音色を出す工夫をすることで、とても新鮮な刺激的なサウンドを生み出し木管五重奏ならではの面白さを楽しめるはずです。
シュテファン・ドール(ホルン):長く続ける秘訣は、音楽面だけでなく、人間的にもとても気が合うことです。特にリハーサルは大切です。今回も音楽だけでなく、プライベートな話しもいろいろできてよかったです。お互いに何でも話し合えるのがいいですね。一緒に舞台に立ち、演奏することを心から楽しめる、そんなアンサンブルです。
リヒャルト・ガラ―(ファゴット):確かにウィーンとベルリンでは、フレージングなど奏法への理解や演奏そのものに伝統的な違いがあります。しかし、美しい「妥協点」を探るのがこのアンサンブルの面白いところなのです。これほどの名手たちと「妥協点」を探るのは本当に楽しいんです!「違い」がまさに魅力なのです。
【曲目】
☆6つのバガテル(リゲティ)
現代音楽の巨匠リゲティの初期の作品。リゲティがピアノ独奏のために書いた「ムジカ・リチェルカータ」から6曲を選び木管五重奏曲にした。
☆組曲「ルネ王の暖炉」作品205 から(ミヨー)
ルネ王は15世紀にプロヴァンス地方を治めた実在した領主の愛称。冬の時期、陽光にあふれた土地を好んで訪れていたルネ王の様子を描いている。
☆木管五重奏曲 作品43(ニルセン)
デンマークを代表する作曲家ニルセン円熟期の作品。広く親しまれている木管五重奏の一つ。オーボエ奏者は第3楽章でイングリッシュホルンに持ち替えて演奏する。
🎧名曲アルバム。ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」。ピアノ江口玲、現田&東京フィル。
ラフマニノフは母国ロシアで名声を得るも、ロシア革命の動乱を逃れ1918年アメリカに移住。終戦まえの1943年にビバリーヒルズ近くの正ロシア教会に葬られている。死に瀕して彼がいったことばは「これでもう手がだめになる」。何度も聞いたはずだが、けさは涙が出た。演奏、作曲に命をかけて生きた音楽家の最期のことばだ。
⛳11時17分更新
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