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220905クラシッククラブを聴く 神尾真由子 バイオリン・リサイタル

2007年第13回チャイコフスキー国際コンクールで優勝。ロストロポーヴィチ、インバル、アシュケナージ、メータなどの指揮者と共演、国際的に活躍するバイオリニスト。 【神尾真由子(バイオリン)】2007年第13回チャイコフスキー国際コンクールで優勝。ロストロポーヴィチ、インバル、アシュケナージ、メータなどの指揮者と共演、国際的に活躍する【田村響(ピアノ)】2007年ロン・ティボー国際コンクールで第1位。オーケストラとの共演のほか、室内楽でも活躍【曲目】チガーヌ(ラヴェル)妖精の踊り(バッツィーニ)ほか【収録】2020年11月13日文京シビックホール 大ホール
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 神尾真由子
4
歳でバイオリンを始める。11歳でメニューイン国際バイオリンコンクールジュニア部門で最年少入賞。2007年21歳で第13回チャイコフスキー国際コンクールで優勝。
田村響
3
歳からピアノを始め、18歳でザルツブルクモーツァルテウムに入学。200720歳でパリのロンティボー国際コンクールで第一位。

神尾真由子のコメント

Q国際コンクール優勝後の変化について

21歳になりたててコンクールに出たんですが、そのときはどこに行っても右手を注意されるような状態で、自分でも自信がなくて、それによって表現できる幅が狭くなっていたんですが、20代の後半ぐらいから、ある日いきなりのように右手のつかえがとれたような気がしまして、それからは自分でも自由に弾けるようになったかなと思います。たとえば、声だと一息で弾けるところもバイオリンでは弓をちょこちょこ返さないとそんなに続かないところであったり、ほんとうに一息のように弾けるように弓を動かしていくというようなことであったり、弓をはやく使うこともけっこう難しいことだったり、色々なほんとうに自分の体という楽器のように弾くと思ったら至らない部分が難しい部分がたくさんあるので、そういう意味で右手というのは目には付きにくいですけれど、かなり大きなウェイトをしめるところかなと思います。

Q母親となって変わったことは

いい意味で、もっと大事なものがあるので、それまでは演奏が大きなウェイトを占めていたんですが、そこまで大事でなくなったことがいいように作用しているかなあと思いますね。これは演奏家には付きものなんですが舞台に出る恐怖みたいなのが誰でもあります。よく言われるのが仕事が決まったら嬉しいけどキャンセルになったらもっと嬉しいとか、いざ出ることになったら怖い、キャンセルしたくなるというのが常なので、そういう意味ではちょっと練習が間に合ってなく嫌だなと思っても、子どものことでひやっとするのに比べたらもう全然怖い事じゃないのでほんとうに最近は楽しく演奏させていただいてるなと思います。

Qプロコフィエフの「バイオリン・ソナタ第2番について

後半はプロコフイエフの、すごくフランス的な響きがありながら、ちょっとロシアの響きもありながら、ただロシアものにしてはかなり軽め、叙情的でリリカルな流れるような不思議なハーモニーだったりきれいなハーモニーだったりと、とてもきれいなので、聴いてあまりズドーンとする感じではなく、きれいだなと思って聴いていただけると思います。

曲目
「月の光」ドビュッシー 田村響のピアノ演奏
「チガーヌ」ラヴェル
「バイオリン・ソナタ 第2番」プロコフィエフ
アンコール 「妖精の踊り」パッツィーニ

🎵伴奏者を伴奏者といわず共演演奏家、クラシック倶楽部を聴くようになってから、こういう意識に育てられた。コンサートの途中のどこかに共演者のピアノが入ることはよくあるのだが、このコンサートではピアノが切り口となった。ピアノ演奏が最初に置かれることの効果は、その後の演奏でもけっこう耳が引き続いてピアノを拾ってくれるのだ。耳という器官はしもべ的であるところもあり、本人の意識があるところの音を集中的に拾う。場合によっては意識外にある音は一切、その時の意識中には拾わない。かといって聴こえていないかと思えば、集中するポイントから意識を取り戻せば耳にはちゃんと入ってくる。意識を外させない音とは、ということにも。
「チガーヌ」、ハンガリーのバイオリニストが演奏するロマ音楽を聴き影響され作曲したとか。影を落とし影をさらい、しだいにほの灯りを携えて抜け駆け出てまちを徘徊、あそびだすといったイメージが浮かんだ。アンコールの「妖精の踊り」もテクニックのすごさ、至芸を待ち望む期待の間隙に心行くばかりの答えを充当してくれる。ロマの影響力の大きさをここでも。「バイオリン・ソナタ 第2番」は神尾のいうところを参考に聴く。前よりはすこしは分かったような。自分の分類の中ではどうしても聞きたい一曲という範疇ではないが、神尾が弾くなら、そして聴いてみて、そして聴いてよかったと。

 

 

🎧名曲アルバム。アントン・ルビンシテイン(1829~1894)「ピアノ協奏曲第4番」
ピアノ横山幸雄。渡邉一正&東京フィル
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ロシアを含むヨーロッパアメリカで精力的に演奏会を開き、ロシアのピアニストとして初めて世界的名声を博してロシア・ピアノ流派の祖となった。また、1862年にロシア最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設し、1859年にはロシア音楽協会を創設した。それまでオペラ中心であった[2]ロシアの音楽活動に交響曲管弦楽室内楽曲などを持ち込ませるなど、ヨーロッパの音楽的伝統をロシアに根付かせるために、彼はオペラから歌曲までのすべての19世紀のジャンルで作曲した。これはロシア人では初めてのことだった。(wikipedia)

没後彼の作品は独創性に欠け保守的だと評され急速に忘れ去られたという。64歳没。サンクトペテルブルクの地に眠る。ロシア音楽発展の礎を築いた。あの偉大なアルトゥール・ルビンシュタインとの関係はないようだ。

⛳6時43分更新
それにしても不思議だ。きょうも無事。きょうも生きている。

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