220909クラシック倶楽部を聴く タマーシュ・ヴァルガ チェロ・リサイタル
【収録】2022年7月1日 ハクジュホール(東京)
タマーシュ・ヴァルガ:1969年ハンガリー、ブタペスト生まれ。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席チェロ奏者を20年以上にわたって務める。
浅野真弓:桐朋学園大学卒業後ドイツで学び数々の国際コンクールで入賞
タマーシュ・ヴァルガのコメント
Q西村朗作曲の「カラヴィンカの歌」について
2018年にコダーイの無伴奏チェロ・ソナタの初演から100年を祝う公演を企画したのがこの作品の誕生のきっかけです。特別企画でお祝いしようと考えたのです。西村氏とは彼が音楽監督を務める「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル」で古くから交流があります。私はこの音楽祭で2005年から後進の指導と演奏をしています。西村氏に作曲の依頼をしたらうれしいことに快諾してくれました。曲は2017年に完成しました。草津で彼に演奏を聴いてもらいいろいろ意見を交わしました。作曲家と演奏者で意見交換しながら完成した作品です。
Qコダーイ作曲の「無伴奏チェロ・ソナタ」について
コダーイの音楽言語は100パーセントハンガリーです! 彼の音楽はハンガリーの民族音楽を基礎にしています。私たちハンガリー人が耳にして育ったハンガリー音楽です。古くから親しまれてきた民謡の要素がふんだんに引用されています。ハンガリー色の濃い音楽で私は大好きです。コダーイのチェロ・ソナタはハンガリーのチェロ奏者にとって必須のレパートリーです。もっとも、どの国のチェロ奏者もレパートリーにしている有名な作品ですけれど。技術的にとても難しい曲です。通常とは異なる調弦を必要なことも演奏を困難にしています。下の2本の弦(G線とC
線)を半音下げて、A-D-Fis-Hの調弦で弾かなくてはいけません。
曲目
☆カラヴィンカの歌(西村朗)
タマーシュ・ヴァルガの委嘱により2017年に作曲。コダーイの無伴奏チェロ・ソナタと同じ特殊な調弦が用いられている。カラヴィンカは仏教の極楽に住むとされる鳥で、頭部は人の顔を持ち体は人のすがた、美しい声で鳴くという。
☆無伴奏チェロ・ソナタ 作品8(コダーイ)
ハンガリーの作曲家で民族音楽学者や言語学者でもあったコダーイが1915年に作曲し1918年に初演された。特殊な調弦のはか左手のピチカートや重音奏法、急速なトレモロが多用された難曲として知られている。
☆チェロ・ソナタ ト短調 作品65から 第4楽章(ショパン)
ピアノの詩人ショパンは生涯にチェロとピアノのための作品を3曲作曲した。4楽章から成るこのピアノ・ソナタはショパンの友人でチェロ奏者のフランショムにささげられた。
🎧名曲アルバム。「グアンタナメラ」作曲ホセイート・フェルナンデス、編曲塩谷哲
キューバ東南部の中心都市サンティアゴ・デ・クーバはかつてスペイン総督府が置かれた。この地方はソンやボレロが生まれたキューバ音楽のゆりかごで「グアンタナメラ」も南東部の農民たちの歌から生まれたという。19世紀後半この地で独立戦争の火ぶたが切られ「革命発祥の地」と呼ばれる所以となった。
「キューバの使徒」と呼ばれるホセ・マルティ(1853~1895)はスペインからの独立運動に一生をささげた詩人で革命家。「椰子より高く正義を掲げよ」と戦いの先頭に立ち死んだ。
「グアンタナメラ」は国民的歌手だったホセイート・フェルナンデスが作曲。キューバデでは様々な詩で歌われる人気の曲だが、マルティの詩集「素朴な詩」を歌詞に歌われることが多い。
⛳すべて番組解説もとに筆記。けさは聴きながらの家事、雑事で何とか混乱を来さずに8時40分更新
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