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220907クラシッククラブを聴く 遠藤真理のサウンド・オブ・チェロ〜加藤昌則と紡ぐ音の旅

【遠藤真理】2003年日本音楽コン第1位、2006年「プラハの春」国際コン第3位。国内外の一流オーケストラや指揮者と共演。読売日響ソロ・チェロ奏者。ラジオでも活躍【加藤昌則】作曲家・ピアニスト。幅広いジャンルで自作を発表しつつ、ピアニストとして数多くのソリストと共演を重ねる。【曲目】チェロ・ソナタから(シェック)花詠み人(加藤昌則)他【収録】2020年8月25日武蔵野音楽大学 ブラームスホールー番組紹介からー

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コメント
遠藤:リサイタルのお話をいただいたときに、加藤さんと一緒にやってほしいなと思って、いくつかコロナのせいで公演がキャンセルになってたんですね。そのときに組んでいたプログラムをそのままやるのがベストなんだろうと頭の片隅では思っていながら、何だかそこに足をふみいれられないというか、そこに気持ちが乗らなかったんです。それで加藤さんに相談したところ、こういう曲あるよと、まずシェックのソナタ、チェロ・ソナタを紹介してくれて、すごいきれいな曲ですねというところから、もうそれが中心になって他を決めたといっても過言ではないほど。今回自分の中でもぜんぶ新しい曲をやるというのはチャレンジングなんですけど、それでも、シェックを弾いて、加藤さんの曲もたくさん入れさせてもらったんですけど、加藤さんのアイデアを盛りだくさんに入れさせてもらいました。
加藤:シェックという作曲家はけっこう昔から好きな作曲家だった。真理ちゃんにいい曲ないかといわれたから、出したんです。チェロと共演する機会が何度かある中でこのアレンジをちょこっと演奏会のたびにやったり。実はある程度ストックがあって、じゃほかに何かアレンジある? と言われて、まとめて、これそうだよとポンとわたしたんです。そしたらそれをほとんどこれぜんぶやりましょうとなって、それぞれの演奏会にかいたものが、こういう機会に新しい息吹を取り戻せたのには感慨深い思いがありました。
遠藤:実は今回が初めてです。きちんと演奏してもらうのは。
加藤:共演は初共演に近い。
遠藤:加藤さんのキャラクターが面白くて大好きなので。頭の中が先を読めない感じ。何を考えてんだろう、加藤さんは。
「花詠み人」について
遠藤:今回、世界初演の曲。
加藤:我々音楽家はコロナのことでほんとうに世の中ひっくり返っちゃうんじゃないかぐらいの思いがあって、みんながいろいろな思いを抱えたと思うんですけど、僕はほぼ2か月間演奏することはなく家にずっといるという生活になったときに、自分を保つために書かなきゃなというのがあって、それで1か月間ぐらい毎日のようにずっと曲を書いてたんです。たまたま自粛の期間に、京都の芸妓さんのドキュメンタリーをやっていて、その表の部分じゃなくてふだんの私生活の部分みたいなものでやっぱり、いろいろ悩んだり一人の女性ですからいろいろ思うこともあるじゃないですか。そういうことを見ている中でそういう雰囲気の女性というか、それを音楽で表現する、書きたいなと自然に思って書いた。こんな曲あるよという中に忍び込ませておいたら、やろうと。してやったり、です。4月の終わりごろに書いたと思います。ほんとうにこの放送が初演ですね。
遠藤:「花詠み人」も譜面上はすごく単純なんですね。単純だけど、やっぱりそこにいろんな彩が見えるんですよね。和声ごとに色があったりとか流れが空気の流れが変わるようなところがあったりとか、それもやっぱりリハーサルを重ねていくうちにどんどんしっくりくるし、自分の中でも、あ、ここはこういう呼吸にしようとか、しっくりくるものがすごくあった。大好きになりました。

曲目
☆「Around The World 映画で巡る世界一周メドレー」:加藤昌則:編曲
☆「チェロ・ソナタ から 第3楽章」:シェック:作曲
☆「チェロ・ソナタ 第1番 ハ短調 作品32から 第2楽章、第3楽章」:サン・サーンス:作曲
☆「花詠(よ)み人」:加藤昌則:作曲
☆「NATHA-VALSE」:チャイコフスキー:作曲:加藤昌則:編曲
☆「Moon River」:ヘンリー・マンシーニ:作曲:加藤昌則:編曲
☆「Sound of Music Medley」:加藤昌則:編曲

オトマール・シェックOthmar Schoeck, 1886年9月1日 - 1957年3月8日)は20世紀スイス作曲家300曲以上にのぼる歌曲を作曲し、ピアノ伴奏つき歌曲や管弦楽伴奏つき歌曲、様々な合唱曲を遺している。その他の作品に《ヴァイオリン協奏曲「幻想曲風に」》作品21や《ホルンと弦楽合奏のための協奏曲》作品65, ハインリヒ・フォン・クライスト原作の歌劇《ペンテジレーア》作品39などがある。
1980年代半ばから、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ白井光子の地道な努力によりシェックの再評価が始まった。(wikipedia)

 

🎵「Around The World」、チェロ演奏に乗っての旅は心弾んでも足はしっかりと地を踏んでという感じが。懐かしい映画メドレー、いまは神奈川にいる中学校時代の友達と観たメリーポ・ピンズ。シェックの「チェロ・ソナタ から 第3楽章」、物思いに静かに沈潜しているかのところに共感。静かな流れのきれいな小石の揺らぎを見るような。サン・サーンスの「チェロ・ソナタ」のところで、雲の奥から日が輝きでて、ああきょうもはじまるなと清新な心持に。「花詠み人」、加藤の作曲。今回が初演。今年の4月に遠藤が演奏することを希望して書いたようだ。出だしから京都の路地のたたずまいにたしかにたおやかな女性のすがた。シルエットが障子に移ろうような感じも。

🎧名曲アルバム。ヴォーン・ウィリアムズ作曲「グリーンスリーヴス幻想曲」
飯森範親&東京フィル
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ロンドン郊外ウィンザーはシェイクスピアの喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」の舞台。この喜劇に登場するグリーン・スリーヴスはイングランドの古い民謡で、16世紀エリザベス朝時代から知られていたという。ヴォーン・ウィリアムズの作曲したオペラ「恋するサー・ジョン」、「ウィンザーの陽気な女房たち」をもとにしたこの作品には、「グリーンスリーヴスの旋律が織り込まれている。
 ヴォーン・ウィリアムズは民謡の採譜の為にイングランド中央部ノーフォーク州を訪れる。イングランド各地で収集した民謡は800以上に及ぶと言われる。このパブで書き留めた民謡「ラブリー・ジョーン」。そのメロディーは曲の中間部に生かされているという。
 ヴォーン・ウィリアムズは85歳に生涯を閉じるまで作曲を続ける。

⛳もう昼になろうとするこのとき、近くに緊急車の音、消防車が横付けに。TVではタイガース対エンジェルスが5回戦。主人は4回目のワクチン接種の為に外出。そろそろ帰るだろう。きのうは地上をかき乱した風も穏やかさを取り戻して、今昼の時報チャイムが流れている。
 市のホームページによれば「この時報チャイムは、郷土の詩人石川啄木の詩に、古賀政男氏が映画「情熱の詩人啄木」の伴奏曲として作曲した「春まだ浅く」です。昭和53年に放送設備とメロディーの寄贈を受け、毎日、午前8時30分と正午、午後6時の計3回、市庁舎及び盛岡西消防署の屋上に設置している設備から放送しています。」
チャイムも止んで12時6分更新

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