220819 クラシック倶楽部を聴く 新倉瞳 チェロ・リサイタル
「自分のできる精一杯をやるしかない」新倉瞳が奏でるチェロの名曲集▽新型コロナ・ウイルス感染拡大による緊急事態宣言後、番組初の無観客中継収録 チェロ新倉瞳▽ピアノ梅村百合【曲目】白鳥(サン・サーンス)、シチリア舞曲、エレジー(フォーレ)、フランス組曲(プーランク)、ヴォカリーズ、チェロ・ソナタ第3楽章(ラフマニノフ)、ルーマニア民俗舞曲(バルトーク)【収録】2020年7月3日古賀政男音楽博物館けやきホールー番組紹介からー
コロナ禍での収録は手足の消毒。足も。換気扇の持ち込み、奏者の距離計測。等々など。

そしてこのような中で収録された新倉瞳さん。梅村百合さん。
新倉のコメント
リサイタル・プログラムとしては数か月ぶり。帰ってきた、私も楽器も息を吹き返したような気がしました。とても長い時間をかけて用意してきているものを失ってしまうとどこに向けてモチベーションを持っていいのか、ほんとに私以外の皆さんも感じていたことだと思いますし、私自身も来年、再来年を見越して用意していたものとか、ちょっとずつ全部ずれてしまったのでどうしたものかな、というのはあったんですが、もう受け入れるしかないので。最初はどきどきそわそわしていたんですけれども、ある時からもう、力だめして、この期間だからできることをするしかないなと、わりと落ち着いたかなと思います。
プログラムについては、プログラム順というとプーランクからなんですけど、こちらは16世紀の古い舞曲をもとにして、プーランクがマルコ王妃という方が主人公の、いってみればシアター音楽というので書かれたんですね。そういう古いものを新しい形で提供するということ、私自身はかなり自分のテーマにしているので、そういう意味でそのプーランクの思いがとてもリンクしたなと思って。もともとプーランク、好きだったんですけれども、またこの曲をお勉強するにあたって、またチャーミングなところを見つけられたかなあと思っていて、もっともっと弾いて掘り下げていきたい曲でもあります。
ルーマニア民俗舞曲、この曲は大変有名な曲ですし、ピアノがオリジナルで、弦楽合奏だとかバイオリンにアレンジされてるものはたくさん弾かれていると思うんですけども、チェロで弾いてらっしゃる方が少ないということで、弾けないかなと思ってたんですが、実際バイオリンだとそこまで難しくないテクニックでも、チェロにした途端に大変で、けっこう大変になったんですけれども、私自身が音楽をするうえで、あまりチェロを弾いてるという意識ではやってないことに最近気づいたんですね。とにかく大好きなので、その思いとイメージがあれば音が出るであろうという思いがありまして、チェロだから止めておくというのには自分の中で封印をしたんです。だからそういう意味で、今回はプーランクとバルトーク、うまくつながらないようで、私の中ではリンクする部分があったので、選びました。
きょう久しぶりにホールでぜいたくにリサイタル・プログラムを弾かせていただいて感じたことなんですけども、収録ではありましたが、生の音楽を弾いてる感覚が凄く大きくて、そういったときに勿論こまかいいろいろな自分的な反省点というのも限りなくあるんですけども、そう言った中でその時にしかできない、出てこない音色だとか色合いというものが、チェロという楽器は音程が取りにくいとかそういう事情があるんですが、それがゆえ、とても人間的に、声が近いとも言われますし思うんですけど、その感情の起伏に添っていると思いますし、それが、勿論聴いてくださいとオープンにバーンといくところもあるんですけども、内側に音楽を感じられるというか、そういう意味ではチェロという楽器は特別に人の精神的な部分に近い楽器なのかなあというのは、きょうその音が空気に乗って振動して届くときに感じました。何ともいえないわからない事ばかりですし、今はインターネットだったりSNSがほんとうに盛んになっている世の中なので、知っていただくきっかけだとか、何か興味を持つきっかけというのは、もしかしたら今までよりもチャンスが増えるんじゃないかなと思うんですけど、ただ、それがやっぱり説得力が無かったり魅力が無かったりしたら、かえって興味を持っていただけないことになってしまうと思うので、そういう意味ではもう全く変わらず自分のできる精一杯をやるしかないんじゃないかなと思っていて、特に私はいろんなことに興味が湧いてしまう人間なのですけれども、この機会によく自分と対話をしていくと結局はその音楽オタクといいますか、結局そういうものが好きでそこを突き詰めていく職人的な気質を今後も大事にしたいなと思いました。
無観客、待ち望み迎える聴衆のいないステージの前、すぐ下にはカメラ眼が。
☆サン・サーンス「白鳥」
☆フォーレ「シチリア舞曲」「エレジー」
☆プーランク「フランス組曲」
☆ラフマニノフ「ヴォカリーズ」「チェロ・ソナタ 作品19 第3楽章」
☆バルトーク「ルーマニア民俗舞曲」
🎵たとえ1,2年、或いは3年前の収録であってもいいものは良い、何回でもと思って毎回聴きながら、しかし、次の週録はいつ頃になるのだろうと思っていたが、今回の収録現場のスタッフの様子も含めての映像に、その大変さを納得。新倉がサーキュレーターの間近にチェロを寄せていたが、ドアの開閉のたびに湿気も室内に流れ込むらしく、楽器は湿気に弱いので風に当てているのだとか。ピアノを調弦するところも久方ぶりに目にして、コンサートが始まる前もコンサートだという感じが。
ルーマニア民俗舞曲、バルトークが特に興味深かった。鮮烈さ、また踊る人々の間に立ち上る土埃、湧き立つ陽気さすべてが地にしっかりと繋がっているかの力強さ。たまにバルトークが聴きたくなったのはいつごろからだったろう。
🎧名曲アルバム。「ベサメ・ムーチョ」コンスエロ・ベラスケス作曲、丸山和範・編曲
(ギター)沖仁,(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団,(カホン)ホセ・コロン,(指揮)円光寺雅彦 ~メキシコ・グアダラハラ~
コンスエロ・ベラスケスはまだ恋人のいない多感な少女時代にこの曲を書き上げている。
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