220524クラシック倶楽部を聴く タカ―チ弦楽四重奏団
5月24日クラシック倶楽部を聴く
タカーチ弦楽四重奏団 演奏会
世界屈指の人気カルテット「タカーチ弦楽四重奏団」が登場!ハイドンとベートーベンの傑作を披露!
団体の名前は結成当時のバイオリン奏者ガーボル・タカ―チ・ナジに由来している。1995年にタカ―チ・ナジが指揮者に転向したほか、幾度かのメンバー交代を経て、2018年には日系アメリカ人のハルミ・ローズが第二バイオリン奏者として加わる。ハンガリー伝統の豊かな弦の音色と緊張感あふれる演奏スタイルは結成当初から変わらず世界屈指の人気と実力を誇る。
コメント
エドワード・ドゥシンベル(第一バイオリン):冒険をいとわないこと。探求心とチャレンジ精神をもってつねに進化しようとすること。それが私たちの本質です。
ハルミ・ローズ(第二バイオリン):作曲家は弦楽四重奏曲を書くとき、家族間の会話を想像すると思います。強くて同等の声のものが集まると、無限の可能性が生まれます。だから私はこの楽団に入りました。対話から生まれる音楽を愛しています。
ジェラルディン・ウォルサー(ビオラ):自画自賛を赦してもらえれば、私たちのサウンドは芳醇です。芳醇でいて明瞭さも兼ね備えていると思います。
アンドラーシュ・フェイェール(チェロ):演奏会に行きたいと思ってもらえればうれしいです。
<ベートーベンの「ラズモフスキー」については、>
エドワード・ドゥシンベル:まずオープニングがすごい。例えばチェロはどんどん低くなって、どん底まで落ちていきます。けれどもそこから現れるのは、明るく陽気なベートーベンです。
ハルミ・ローズ:そこで感じる喜びは表面的でも軽いものでもありません。努力して勝ち取った喜びです。すごく共感できますね。
エドワード・ドゥシンベル:賛成ですね。ベートーベンは深い苦しみを経て中期に至り、勇壮な作品群を書いたのですから。努力して勝ち取った喜びです。
アンドラーシュ・フェイェール:この曲には、ほかのベートーベンの曲にはない不思議なところがあります。輝かしい第一楽章のあと、憂鬱で延々と終わらないような第二楽章が続く。何十年も準備をして、これから何かを始めるのかと思ったら、そうではなく古風なメヌエットが始まって、そのままずるずる引きずられていくのかと思うと、突然ビオラが嵐のようなフーガを始め、激しい掛け合いに突入します。
ジェラルディン・ウォルサー:私は大好きですよ。終楽章まで来て、一気に爆発するのは皆も好きなはずです。
曲目
☆弦楽四重奏曲ハ長調 作品33第3「鳥」から第1、2、4楽章 ハイドン作曲
☆弦楽四重奏曲作品59 「ラズモフスキー」第3番ハ長調 ベートーベン作曲
🎵カルテットの4人のお人柄に共感し、またラズモフスキー、楽譜を持たないごく一般の音楽愛好家としては、奏者が語ってくれるコメントは大きな助け。ラズモフスキー、危機的で深淵な趣に始まり明朗さ明るさ、気分のいいラズモフスキーを聴いた。
🎧5月24日の名曲アルバムはベートーベンの「田園交響曲」
🎵ハイリゲンシュタットの遺書は弟あてに書かれているらしいけれども。
ベートーベンのピアノの弦はふつう3本のところ4本でできている。この天才が天才を維持し発揮できるよう、やはり当時の関係者たちは手を尽くしていたのだろう。
耳が不自由な方とお付き合いしていたことがある。5年余りの付き合いだった。私とは筆談だった。美しい乙女だった。彼女は二人の方にお付き合いを申し込まれていた。一人は耳の聞こえる健常者の方。もう一人はやはり聾唖の方だった。彼女はやはり同じ聾唖の方の方が理解し合えると聾唖の方との結婚を選ばれたのだった。ベートーベンを聴くとき、この方のことを思い出す。そしてベートーベンの健常者との付き合いから生じる様々な感情を類推するのである。
⛳8時11分更新
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