220216 クラシック倶楽部を聴く 小林美樹のバイオリン ベートーベン〜武満徹
2011年第14回ヴィエニャフスキ国際コンで第2位入賞。ソロ活動や国内外のオーケストラとの共演のほか、各地の音楽祭にも数多く出演し室内楽でも精力的に活動している。【演奏】小林美樹(バイオリン)坂野伊都子(ピアノ)【曲目】バイオリン・ソナタ第5番「春」(ベートーベン)、序奏とロンド・カプリチオーソ(サン・サーンス)、恋のかくれんぼ(武満徹)ほか【収録】2020年12月4日武蔵野市民文化会館大ホール
小林美樹は2006年にレオポルト・モーツァルト国際バイオリン・コンクールでギドン・クレーメルから審査員特別賞を受賞。ウィーン音楽大学で研鑽を積み、2011年にポーランドのヴィエニャフスキ国際バイオリンコンクールで第二位。
坂野伊都子は2000年に第69回日本音楽コンクールで第二位。宮崎国際音楽祭をはじめさまざまな室内楽プロジェクトに取り組み、後進の指導にも携わる。
小林美樹のコメト
Qベートーベン「バイオリン・ソナタ第5番」について
何回か弾いて来たんですけども、いまだに壁を感じるというか、でもすごく素敵な曲なので、さらに勉強をして自分なりのベートーベンというものを見つけられたらいいなと思うんですけれども。3楽章も短いんですけれども、あんなに凝縮した音楽というのは、やはりベートーベンだから出せるんじゃないかなというふうに思いますね。
Qヴィエニャフスキー「スケルツォ・タランテラ」について
8歳の時に初めて楽譜を見て、これをレッスンで弾きましょうと先生におっしゃっていただいて、楽譜を見ただけでもう真っ黒なので、これ弾けるようになるかなというふうに、先ず楽譜を見て圧倒されたという曲でして、それも難しいけれども途中にあらわれるメロディーの美しさだったりとか、技巧にだけ終わらないところがものすごく好きで、8歳の時に弾いて以来何回かコンクールでも弾かせていただいたんですけれども、やはり思い入れの強い作品ですね。
曲目
☆バイオリン・ソナタ第5番「春」(ベートーベン)
ベートーベンが残したバイオリン・ソナタ10曲のうちの一つ。「春」は1801年の作曲。
☆スケルツォ・タランテラ(ヴィエニャフスキー)
ヴィエニャフスキーは1835年ポーランド生まれ。パガニーニ、サラサーテと並ぶ19世紀の代表的なバイオリニスト。1856年に書かれたこの曲は舞曲タランテラのリズムを取り入れた華やかで技巧的な作品。
☆序奏とロンド・カプリチオーソ(サン・サーンス)
1863年作曲。親友だった名バイオリニストサラサーテに捧げる。
情熱的な序奏のあとにスペインの情緒あふれる舞曲調のロンドが展開される。
☆歌劇「ポニーとベス」から「そんなことどうでもいいさ」(ガーシュウィン)
20世紀の名バイオリニストハイフェッツは第二の祖国アメリカに愛着を持っていた。第二次世界大戦中には積極的に慰問活動を行い、この曲を弾いて前線で戦う兵士の心を癒した。
☆さようなら(武満徹 作曲 森山智宏 編曲)
20世紀を代表する作曲家武満徹は現代作品音楽で知られるが合唱などの声楽曲も多く残している。彼の声楽曲は美しいメロディーとともに歌う楽しさや音楽を自由に表現する喜びにあふれている。
☆恋のかくれんぼ(武満徹 作曲 森山智宏 編曲)
☆めぐり逢い(武満徹 作曲)
🎵小林さんの春一番。バイオリンが春の息吹、自然の小さな営みにも耳を澄ましているような。たまにピアノが小川の流れを淀ませるも、バイオリンが静かにたたずんで見下ろしているようなところも。第3楽章、「凝縮されている」と。ほんとうに短いけれどもこれで一つの楽章がよしとされたわけは。坂野さんのピアノを弾く姿に目を惹きつけられる。8歳で「タランテラ」を弾く小林さんを想像。タランテラってどんな踊り?に対応ブログを見つけたのでつないでおいた。
坂野さんは国立音大で竹岡鶴代賞を受けているが、竹岡は大正の時代、岩手の盛岡市に、太田村にしばしば滞在した音楽家である。
「序奏とロンド・カプリチオーソ」、この後、この曲を聴くたびに羽生結弦さんの4回転半挑戦のあの姿を思い出すに違いない。
🎧名曲アルバム。チャイコフスキー「四季」から「1月炉辺にて」「11月トロイカ」
⛳けさはカードの入れ忘れで写真を撮り損ね、気づき入れたもののうまく撮れず、せっかくの馬も形無し。クラシック倶楽部10分遅れの視聴。しかし良い演奏に接し気持ちは晴れやか。途中ちょっとブログの更新もしたり、失敗はあってもゆったり慌てずに寛げたひととき。
19時42分更新。
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