220119 クラシック倶楽部を聴く アンドレアス・シュタイアー チェンバロ・リサイタル
【出演】アンドレアス・シュタイアー「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」ジョン・ブル:作曲,(チェンバロ)アンドレアス・シュタイアーほか 「半音階的幻想曲SwWV258」スウェーリンク:作曲,(チェンバロ)アンドレアス・シュタイアー,「平均律クラヴィーア曲集第2巻から第20番イ短調BWV889」バッハ:作曲,(チェンバロ)アンドレアス・シュタイアー,「クラヴサン曲集第2巻第8組曲から“ラファエル”」クープラン:作曲,(チェンバロ)アンドレアス・シュタイアーほか
アンドレアス・シュタイアー
1955年ドイツのゲッティンゲン生まれ。ハノーヴァーとアムステルダムでピアノとチェンバロを学び、1983年よりムジカ・アンティクァ・ケルンのチェンバロ奏者として活動し、以降フォルテピアノとチェンバロのスペシャリストとして国際的に活躍している。80年代初頭のデビュー当時は、チェンバロとフォルテピアノを弾くにもかかわらず、「バックハウスやケンプ以来の、ドイツ音楽を代弁するピアニスト」と賞され、彼の大いなる才能が注目された。その後も真摯に自らの芸術を極め、今や「巨匠」への道を着実に歩む数少ない実力者として広く認められるところとなった。
コメント
平均律クラヴィーア曲集は多種多様な要素を入れた器のようです。今回のリサイタルのコンセプトはこの曲集の多様性を背景としています。バッハは先人の多彩な作曲技法を受け継ぎひとつの成果を導き出したのです。
クープランの組曲からフランス風のリズムを持つアルマンドとガヴォットを選びました。バッハの嬰ホ長調の前奏曲にはクープランと同じ付点のリズムが出てきます。フランス風の序曲のようです。そしてフーガにはガヴォットの典型的なリズムがあらわれます。
半音階の音型には苦しみ悲しみ、死といったメランコリックな重苦しさがあります。バッハのロ短調のフーガは、完全にあてはまるわけではないもののそのような音型が使われていて驚くべきことがなされています。オクターブに含まれる12の音すべてが主題の中で使われているのです。平均律クラヴィーア曲集のフーガの中にそのような曲は他にひとつもありません。そういう意味でロ短調のフーガは平均律第一巻を総括する極め付きの作品なのです。
曲目
☆「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」、ジョン・ブル・作曲。
ジョン・ブルはバッハよりも120年前に生まれたイギリスの作曲家。彼の驚くべき技法はドイツに伝えられて発展し、バッハの源流の一つとなった。
☆「半音階的幻想曲 SwWV258」、スウェーリンク・作曲。
スウェーリンクは即興演奏の妙技で知られ、「アムステルダムのオルフェウス」と称された。優れた教育者としてドイツからの留学生を数多く育て120年の時を超えてバッハへと受け継がれた。この作品では半音階で下降する音型をテーマに見事なポリフォニーが展開されていく。
☆「平均律クラヴィーア曲集 第2巻から第20番 イ短調 BWV889」、バッハ・作曲。
☆「クラヴサン曲集 第2巻 第8組曲から「ラファエル」」、クープラン・作曲。
☆「クラヴサン曲集 第2巻 第8組曲から「ガヴォット」」、クープラン・作曲。
フランソワ・クープランはクラヴサン(仏語ではチェンバロ)の名手だった。4巻からなるクラヴサン曲集は約220の小品からなる大作。華やかなフランス音楽は同時代のバッハにも大きな影響を与えた。
☆「平均律クラヴィーア曲集 第2巻から第13番 嬰ヘ長調 BWV882」、バッハ・作曲。
☆「トッカータ 第2番 ニ短調 FbWV102」、フローベルガー・作曲。
フローベルガーは、ヨーロッパ各地を旅してバロック様式の組曲を確立させた。その礎はバッハに受け継がれ、数多くの名曲として花開くことになる。
☆「組曲 第20番 FbWV611aから「瞑想~来るべき我が死を思って~」」、フローベルガー・作曲。
フローベルガーには印象的なタイトルを持つ情感豊かな作品も多い。晩年に書かれたこの作品には「思いのままにゆっくりと」と書き添えられている。
☆「平均律クラヴィーア曲集 第1巻から第24番 ロ短調 BWV869」、バッハ・作曲。
🎵今回はバッハ以前で、バッハに影響を与えた作曲家たちの作品紹介とバッハへの影響だった。ジョン・ブル(1562、63~1628)、対位法の大家。「単純な旋律を変形するのに用いられた技法は、音価の拡大・縮小、逆行形、拍子記号の混用などである」(Wikipedia)。技法はドイツに伝えられたという。スウェーリンク(1562~1621)、即興演奏の妙技。見事なポリフォニーの展開。クープラン(1668~1733)から、バッハは、アルマンドとガボットを学んだという。フローベルガー(1616~1667)、バロック様式の組曲を確立。
🎧名曲アルバム
シューベルト
バリトン青戸知、ピアノ藤井一興
シューベルトのピアノの周りにはいつもたくさんの人々がいたが、彼は、作曲家としての名声を生前に得ることはできなかったという。代表作「冬の旅」も生前に世に出ることはなかった。彼の人生は貧困と失意の日々。これは番組の解説の通りに書いているのだが。1828年、彼の兄の家で息を引きとる。彼の墓石は彼が敬愛するベートーベンの隣にある。
🎵厳しかったシューベルトの生涯。しかし彼には音楽があった。音楽とともにある時に別次元にいることはできたのだ。厳しい人生に加えてさらに厳しい人生は多くあるわけで、音楽とともにあることができたのだから。
⛳昨日の分を20日の今日、8時1分更新
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