210702 クラシッククラブを聴く タリス・スコラーズ 演奏会
ルネサンスの作曲家、トマス・タリスの名を冠したコーラス・アンサンブル、タリス・スコラーズ。透明で濁りのないその歌声は比類のない美しさで聞くものの心をとらえてきた ルネサンスの作曲家、トマス・タリスの名を冠したコーラス・アンサンブル、タリス・スコラーズ。透明で濁りのないその歌声は比類のない美しさで聞くものの心をとらえてきた【出演】タリス・スコラーズ(合唱)ピーター・フィリップス(指揮)【曲目】「マリアよ あなたはすべてに美しい」(ゲレーロ作曲)「レクイエム(死者のための聖務)」(ビクトリア)【収録】2019年6月4日 東京オペラシティ コンサートホール―番組紹介よりー
タリス・スコラーズはルネッサンス音楽研究の第一人者であり、現在も合唱団の指揮を務めるピーター・フィリップスが1973年に創設したイギリスの合唱団です。ルネサンス期に書かれた無伴奏の合唱曲を主なレパートリーとしている。数々の演奏会や録音を通しておよそ半世紀にわたりルネサンス音楽の魅力を世界に広めてきました。
ピーター・フィリップスのコメント
活動を始めてもう45年ほどになります。ルネサンス音楽を演奏するためにこの合唱団をつくりました。当時はこの時代の作品を演奏する団体はまれでした。私は声の響きに魅せられたのです。合唱団のメンバーに求められるのは透明かつ強い声です。そして常に新しい技術を習得することを心掛けてきました。ルネサンス音楽はバロック音楽とはまったく異なったスタイルが要求されます。リズムもチューニングも違いますし、ルネサンス音楽は独唱ではなく小規模の合唱ですから、これだけ大きなホールで歌うのはとても難しいのです。日本は大きなホールが多く声の響かせ方を学びました。
ビクトリアの才能を説明するのは難しい。彼は奇跡の作曲家です。音が強烈です。ごく普通の和音をより印象深く響かせる能力に優れていました。パレストリーナやタリスバードのような作曲家は音楽がもっと複雑で声部も入り組んでいます。一方でビクトリアは和音の選択が巧みで聴く人に感動をもたらします。彼は聖職者で敬虔なキリスト教徒でした。「レクイエム」は彼の親愛なる主人皇太后マリアのために書かれました。ビクトリアの感情と宗教観のすべてが彼女への思いとして表現されたのだと思います。これは彼の音楽の極致でありルネサンス音楽の極致でもあると私は思います。
曲目
☆マリヤよあなたはすべてに美しい ゲレーロ作曲
ゲレーロは16世紀後半に活躍したスペインの作曲家。多くの教会音楽を残している。この作品は1570年に出版されたモテット集に含まれている。
☆レクイエム(死者のための聖務) ビクトリア作曲
ビクトリアは1548年にスペインで生まれ、教会のオルガン奏者や楽長を務めた。この作品は彼が司祭として仕えたマリア皇太后の死を悼んで書かれ、1605年に出版された。
訳 今谷和徳
名曲アルバムはサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」
19世紀のパリは印象派が産声をあげる前夜。サン・サーンスはこの時代に生まれ、古典的なスタイルを生涯まもり続けた。22歳でマドレーヌ寺院のオルガニストに就任。毎日曜の即興演奏のすばらしさがヨーロッパ中に広まり名声が高まる。リストやクララ・シューマン、パブロ・サラサーテが聴きにやってくる。サン・サーンスはサラ・サーテの圧倒的な技巧に触発されてこの曲を作曲した。
⛳7時01分更新
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