210419 クラシック倶楽部を聴く ザルツブルク音楽祭 アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタルⅡ
2020年の「ザルツブルク音楽祭」から、世界的ピアニストのアンドラーシュ・シフがシューベルトとヤナーチェクの作品に取り組んだソロ・コンサートの続編をお送りする。 出演:アンドラーシュ・シフ(ピアノ) 〈2020年8月25日 ザルツブルク モーツァルト劇場〉
モーツァルトの生誕地オーストリアのザルツブルクで毎年夏に開催されるザルツブルク音楽祭。一か月以上に及ぶ期間に演劇、オペラ、バレエ、種々のコンサートを含む数多くのプログラムが提供され規模、内容ともに世界有数の音楽祭として知られる。1920(大正9)年に第一回が開催されたのち、偉大な音楽家たちの導きで伝統を積み重ねてきた音楽祭が2020年創立100年を迎える。新型コロナウィルスの感染拡大を受けて一時開催が危ぶまれたが規模を縮小しさまざまな感染防止対策をとったうえで8月1日から30日間、110公演が行われた。
音楽祭の後半、ステージに登場したのは、世界的ピアニストのアンドラーシュ・シフ。アンドラーシュ・シフは1953年ハンガリーのブダペスト生まれ。バッハからブラームスまでのドイツ音楽のレパートリーを中心とし卓越した技術と音楽性を兼ね備える。
曲目
☆1905年10月1日(ヤナーチェク作曲)
☆ピアノ・ソナタ ハ長調 D.840(シューベルト作曲)
☆4つの即興曲 D.899から第3番 変ト長調(シューベルト作曲)
☆楽興の時 D.780から第3番 ヘ短調(シューベルト作曲)
☆「草が茂る小道を通って」から おやすみ(ヤナーチェク作曲)
🎵ザルツブルク音楽祭は1920年から100年の歴史をもつ。100年前の日本というと、音楽では軍楽隊や帝室雅楽部が西洋音楽の習得も課せられて頑張っていた。日本にはまだヨーロッパに比肩しうるアンサンブルもない時代からの音楽祭だ。
「1905年10月1日」、珍しく日付が題名に。1905年に作曲されたはずが、出版が随分と遅れた理由は何だろう。この曲のエピソードがあった。怒りが作曲の引き金となっている。第一楽章が「予感」、第二楽章が「死」。第三楽章はエピソードにある通り。ユーチューブにも音源があるけれども、それこそモノク動画を見ているような感じも。怒りに煽られるというところは抑制的であり、「死」の方では断固とした事実の提示とも受け止めた。
「草が茂る小道を通って」、この全体をちょっと、
全曲を通じて、拍子や速度の頻繁な変更が目立ち、ポリリズムも多用されている。拍子の表示や小節線の扱いなど、記譜法も興味深い。ヤナーチェクの生前に発表された曲集なので、作曲者によってすべての小品に詩的な題名が添えられている。終曲の題名にあるフクロウは、モラヴィアでは死の象徴であるという。
🎧名曲アルバムはブラームスの大学祝典序曲。
イギイスの大学からの博士号は船旅を嫌ってお断り。ブレスラウ大学からの博士号は喜んで証書を受ける。こちらは列車の旅に。
⛳12時25分更新。きょうの昼はスパゲティ。
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