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210329 クラシック倶楽部を聴く 村治佳織 村治奏一 ギター・デュオ・リサイタル1 岡山県津山市公開リサイタル

日本を代表する姉弟ギター・デュオによる繊細な響き。映画音楽、懐かしい日本のメロディー、そしてギターの古典作品まで。岡山県津山市での公開収録の模様をご紹介。 【曲目】映画「戦場のメリークリスマス」からMerry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一作曲)、映画「ミッション」から「ガブリエルのオーボエ」(モリコーネ作曲)、映画「ひまわり」からテーマ曲「ひまわり」(マンシーニ作曲)、映画「プライドと偏見」から「夜明け」(マリアネッリ作曲)、ラプソディー・ジャパン(藤井眞吾作曲)ほか【収録】2020年12月11日 津山文化センター大ホール
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村治佳織は3歳でギターを始める。幼いころから数々のコンクールで優勝。15歳デビュー。高校卒業後パリのエコール・ノルマルに留学。現在は国内外のオーケストラト共演。弟の村治奏一も4歳でギターを始める。その後姉と同様に数々のコンクールで優勝。中学卒業後アメリカに渡り、マンハッタン音楽院で学ぶ。オーケストラとの共演で世界の舞台で活躍する一方、作曲家としても活躍。

コメント
佳織:津山は直接知っている人が誰もいないなと思ったんですけれどもすごくお世話になっている方が津山のご出身だと思ってご連絡したら、何とこの文化センターが建つ前の第一小学校ご卒業の方で、すごくご縁を感じました。
奏一:石垣だけが当時のままの状態で残ってるんですよね。あれを見ながら佳織さんと坂を上って来て、ちょうど鐘が鳴ってたんですけど、これから弾く鐘の情景の曲、その響きを再現出来たらなと聴いておりました。
やっぱり制限が掛かっていたなかで、ネットを通じてのコミュニケーションというのはあったんですけれども、やっぱりこういう場所に来るとそこで演奏を待っていてくださっているお客様もいて、やっぱりスタッフの方々もいらっしゃいますよね。これまで当たり前と思っていたことにもういちどそのすばらしさに気付くことができて、そこはやっぱり、今回ここに来て思わされたところですね。
佳織:ここにお住まいの方も刺激を受けて、私たちも。双方が刺激を受けて日常の生活に戻っていくというそのプロセスがほんとうに好きなので、今回もありがたいなと思っています。
映画音楽とクラシックと日本の曲というのを世界旅行でしていただけるようなプログラムになっているかなあと思います。
奏一:やはりクラシックギターそのものがまだ比較的新しい楽器で100年ぐらいしか経っていない。その中で色々な編曲作品を取り入れた作品なので、「ひまわり」にしてもギターの繊細さですとか一台でいろんな表現を重ねていくことができる良さ強みを、ギターの曲ではないんですが、強みを発揮できる作品だなあと、今回は取り入れてみました。
佳織:映画音楽は今から20年ぐらい前から取り入れ始めたジャンルなんですけれども。やはち、クラシックという柱があって、そのうえで音楽を表現するというのは、すごく音楽の豊かさを自分も感じられるし、お客様との距離も近づくような感じがあって、映画音楽ってシーンが明確にあるので、お客様の頭の中で浮かぶシーンと私たち演奏家が浮かべるシーンと一致する楽しさというのがあると思うんですよね。
きょう演奏する「ガブリエルのオーボエ」もあたたかい曲ですので心をこめて演奏します。
佳織:最後の曲「ラプソディー・ジャパン」、いろいろな曲がはいっているので、じっくりとお聴きいただけると思います。
奏一:「ラプソディー・ジャパン」、ラプソディというのは自由な組曲、狂詩曲というんですけども、日本の色々なメロディを使った組曲になってます。その中に「隅田川」がありますが、我々の地元、実は隅田川が流れてるので、何となく親近感が。で、その後、色々なメロディーもあります。
佳織:「ずいずいずっころばし」とかね。で、最後は「ふるさと」で終わります。今回も泊まっているホテルからちょうど川と山が見えて、「ふるさと」にぴったりな光景だなと思って、きょうはその津山の光景を思い出しながら、朝見た光景を思い出しながら最後を演奏できたらなと思っています。
色々な、ギターをかき鳴らす奏法も出てきますし、ハーモニスクという弦、高い音が出る奏法も出てきますし、たっぷりと、こうやはり自然に恵まれた場所にご縁があって生まれてきたんだなということを、是非皆さんにも実感していただける時間になったらいいなと思います。
奏一:僕らにとっての「ふるさと」というのは、こういうステージで演奏することでもありますから、またこうやって舞台で演奏できるというありがたみを感じながら。
佳織:そうですね。ステージもふるさとの一つと言えるかもしれませんね。 


曲目
☆対話風小二重奏曲 作品34 第2から ロンド (カルッリ作曲)
☆映画「ミッション」から「ガブリエルのオーボエ」(モリコーネ作曲)
☆映画「戦場のメリークリスマス」からMerry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一作曲)
☆映画「ひまわり」からテーマ曲「ひまわり」(マンシーニ作曲)
☆映画「プライドと偏見」から「夜明け」(マリアネッリ作曲)
☆ラプソディー・ジャパン(藤井眞吾作曲


🎵藤井眞吾の「ラプソディー・ジャパン」にこめられた日本の心の原風景。季節柄というのではないように思うが、この「さくら」が演奏の効果もあってかじわりと。「隅田川」細やかにきららかにちょっと逸脱して流れそうにも。「通りゃんせ」。時には現代感覚の旋律にものって。「かごめかごめ」。「浜辺のうた」。「ずいずいずっころばし」。もうふだんには滅多に思いだすこともないメロディーたち。ああ、まだ確かにちゃんとそこに居たのね、そんな感じで記憶から顔を出してくれる。そして311と切りはなしては思いだすことができない「ふるさと」。
 演奏するその土地を演奏者が散策し語る。その土地にも親しみが。

🎧名曲アルバム。ベルリオーズ「幻想交響曲」第一楽章。飯森&東京フィル

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⛳17時53分更新。

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