210225 クラシック倶楽部を聴く 佐藤俊介バロック・バイオリン コンサート
オランダを拠点に世界的に活躍するバイオリニスト佐藤俊介。バイオリン音楽の金字塔、バッハの無伴奏ソナタとパルティータ全曲をピリオド楽器で演奏したコンサートから。【出演】バイオリン/佐藤俊介【収録】2018年11月15日 浜離宮朝日ホール(東京都中央区)
【曲目】
☆無伴奏バイオリン・ソナタ第2番イ短調から第1・第2・第4楽章(バッハ作曲)
6曲から成る無伴奏バイオリン・ソナタとパルティータはバッハがケーテン宮廷に務 めていた30代の作品とされる。このソナタ第2番の第2楽章に置かれたフーガはポリフォニックな音楽を得意としたバッハの真骨頂。
☆無伴奏バイオリン・パルティータ第2番ニ短調全曲(バッハ作曲)
パルティータは舞曲を集めた組曲を意味し、第2番ニ短調5つの曲から成っている。終曲のシャコンヌについてブラームスは「一段の譜表で全世界を描いた曲」と評した。
ー番組紹介よりー
佐藤俊介さん(バロック・バイオリン)
1984年東京生まれ。2歳からバイオリンを始める。その後家族と共にアメリカに渡り、カーティス音楽院、ジュリアード音楽院で研鑽を積む。近年ではヨーロッパに活動の場を広げ、2018年6月からオランダ・バッハ協会の第6代音楽監督を務めている。モダン楽器ピリオド楽器の両方を弾きこなしコンサート活動を行っている。この演奏会では、バロック時代のオランダの製の楽器を使って演奏。
佐藤俊介さんのコメント
Qオランダ・バッハ協会について
このオランダ・バッハ協会にもおもしろい歴史がありまして、その100年弱存在する団体なんですね。1921年にできたもので、その音楽監督になるまえの5年ほどコンサートマスターとして弾いてたんですけれども、やぱり団体の一人であった人が音楽監督になる、今思い返してみるとごく自然なものだったのかなと思いますね。
Qバロック・バイオリンについて
バロック・バイオリン、ピリオド楽器、弦楽器はガット弦、羊の腸をねじって作る弦です。昔はガット弦、いまはスチールとかナイロンの弦がある。この楽器は大変古いもので1684年だと思うんですが、これもバロック・バイオリンといってもいいのでしょうか。指板がちょっと短かったり、顎あてがなかったり、弓もバロックのもの。やっぱりいい音色です。弾き始めて1年ちょっとしか経っていないんですけれども、とても大らかな木のとてもまろやかな音色であります。
Qシャコンヌについて
まず最初に気付くのはやはりテンポですよね。やっぱり舞曲であるという事を忘れずに弾きたいという事ですね。そうなると、ひょっとしたら一般のシャコンヌに比べると速く感じられるかもしれないんですけれど、そういうですからシャコンヌというバッハのシャコンヌというか、もうすこしそれを広くみて、舞曲のシャコンヌというスターティングポイント、出発点があったわけですね。それで、やっぱりテンポがアップするとそれは流れも変わりますし、あと、シャコンヌという巨大な真中、巨大なお城みたいな偉大なものという見方ももちろんできますし、私が知ってるシャコンヌの中でも大変例外的なものもいっぱいあるとおもうんですけれども、色んな色彩が見えてくるというそういうシャコンヌになって欲しいなと思っています。
🎵「ソナタ2番」よどみのないバロック・バイオリンの響き。
「パルティータ」の2クーラントでデジタル・アートの世界が浮かんだ。3サラバンド、バイオリンという楽器に自然な呼吸を吹き返させた感じが。4ジグ、受け留めかねるほどの光がふるのだが、受け留めようとする側が受け留められるような慈愛がこもっている。5シャコンヌ、たしかにこれまでに知るシャコンヌに比べてテンポが速いのだが、その速い分が重ろみをもって、ぐいっと、胸を惹きつける感じが。音は久遠に明滅しながら見通しの効く暗闇を駆ける。暗闇でありながら暗くない。ちょうど多色で描かれた事象全体に、濃紺の淡彩を薄く被せていくような光景が広がっている。
🎧名曲アルバム。けさはこちらもバッハ「パッサカリアとフーガ ハ短調」。オルガンは今井奈緒子のオルガンと共にワイマールの教会、街を。
⛳7時から一呼吸おいての更新。2件の山火事の鎮火がいつになるか。
けさ、クラシック倶楽部の前番組で観た日食に感動、つい写真に撮ってしまった。これまでそれほど感動して観たことはないのだけれども、早朝にしんと静まり返った部屋に突然に出現した感じがしたのと、自分がちょっと霊的な心境であったからかもしれない。
8時1分更新
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