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210215 クラシック倶楽部を聴く 林美智子 メゾ・ソプラノリサイタル

国際ミトロプーロス声楽コンクール2003で最高位入賞。オペラのほか、オーケストラとの共演、リサイタルなどでも活躍を続ける。自身のプロデュース公演でも注目を集める。【演奏】林美智子(メゾ・ソプラノ)石野真穂(ピアノ)【曲目】朧月夜(岡野貞一)赤とんぼ(山田耕筰)落葉松(小林秀雄)旅のこころ(加藤昌則)恋のかくれんぼ、昨日のしみ(武満徹)ほか【収録】2020年11月18日 めぐろパーシモン小ホールー番組紹介よりー 

林美智子
東京音楽大学卒業。文化庁派遣芸術家在外研修員としてミュンヘンに留学。2003年国際ミトロプーロス声楽コンクールに入賞。二期会、新国立劇場中心に数多くのオペラに出演。チョン・ヨンフンやパーヴォヤルヴィなど国内外の指揮者と共演。

石野真穂
桐朋学園大学音楽学部卒業。パリのシャトレー劇場でコレペティツールの研鑽を積む。帰国後コレペティツールとして活躍。二期会、新国立劇場の演奏に関わる。

 

林美智子のコメント
日本の歌曲の魅力は、母がお風呂で毎日のように歌ってくれていたので、みかんの花咲く丘とか、色々な歌、そしてコーラスでも四季折々の日本の歌をたくさん習っていたので、自然に慣れ親しんだ感じでしたね。母国語ですからお客様とキャッチボールが直接的にできるので、自分が感じていることをそのまま伝えて、そしてお客様にもそのまま感じていただいただく、そんな分野ですね。
 武満徹さんの歌を好きになったきっかけというのは、もともとは谷川俊太郎さんの詩の方が私には身近にありまして、シンプルで想像力が湧く愉快な詩には心躍らされて、そしてまた武満さんは、こと歌に関しては何かの書物で、もう歌は限りなく自由でいい、その人のその人のことばで表現で自由であるべきだと書かれていたのを読んでなるほどなと思って、是非これらの歌を自分のライフワークとして歌って行きたいなと感じました。

 

朧月夜 高野辰之作詞 岡野貞一作曲
お菓子と娘 西条八十作詞 橋本国彦作曲
くちなし 高野喜久雄作詞 髙田三郎作曲
貝がらのうた 三善晃作詩曲
市の花屋 深尾須磨子作詞 髙田三郎作曲
赤とんぼ 三木露風作詞 山田耕筰作曲
落葉松 野上彰作詞 小林秀雄作曲
さびしいかしの木 やなせたかし作詞 木下牧子作曲
ねむの木の子守歌 上皇后作詞 山本正美作曲
旅のこころ 高田敏子作詞 加藤昌則作曲
夢みたものは 立原道造作詞 木下牧子作曲
以下は武満徹作曲
恋のかくれんぼ 谷川俊太郎作詞
昨日のしみ 谷川俊太郎作詞
小さな部屋で 川路明作詞
見えないこども 谷川俊太郎作詞
うたうだけ 谷川俊太郎作詞

 

「さびしいかしの木」 アンパンマンの作者やなせたかしの詩。山頂に立つ一本のかしの木がさみしさに慣れてしまったとつぶやく様子を歌っている。
「市の花屋」 髙田三郎はパリの庶民の生活を書いた深尾の詩に日本への愛しさを感じて「パリ旅情」をさっきょくしたが、その一曲。
「落葉松」 野上彰は昭和22年の秋に軽井沢で「落葉松」の詩を書いた。野上の死後小林はこの詩を読んで深く感動し一気に作曲したといわれている。
「旅のこころ」 詩人高田敏子は主婦の立場から平易なことばで日常を描き多くの女性から支持されていた。
「夢見たものは」 木下牧子が高校生の時に作曲。
「ねむの木の子守歌」 上皇后が高校生の時の作詩

🎵今回は「落葉松」がじわりと。落葉松、新緑の落葉松には清々しさ、黄葉の落葉松には明るさばかりを感じ取ってきただけに、この詩と曲の全く違った青色、濃紺、水色、黒と林美智子のメゾ・ソプラノに透明度が増してくる色彩感と雨に濡れそぼつ、涙に濡れそぼつ深い悲しみに打たれた。「落葉松の 小鳥の雨に わたしの 乾いた眼が濡れる わたしの 乾いた眼が濡れる」。落涙。

🎧名曲アルバムはトスカニーニの「子守歌」。ピアノ白石光隆
音楽に対する厳格さで知られた1867年生まれの作曲家。

 

⛳きょうは朝の眩い光はないが、けさの外気温6度で春の芽吹きの前触れが感じられた。1時間の食事、後かたずけを挟んで9時17分更新。

 

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