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210107 クラシック倶楽部を聴く ウィーン少年合唱団

クラシック界のアイドル的存在として、長年、日本のファンを楽しませてきたウィーン少年合唱団が登場。ヨハン・シュトラウスに加え日本の歌やドイツの合唱曲などを歌う。【出演】ウィーン少年合唱団(合唱)マノロ・カニン(ピアノ・指揮)【曲目】ポルカ「雷鳴と電光」、ワルツ「美しく青きドナウ」(ヨハン・シュトラウス作曲)、「ふるさと」(岡野貞一作曲)【収録】2019年5月29日 東京芸術劇場大ホール―番組紹介よりー

神聖ローマ帝国から500年の歴史を持つ。ハイドン、シューベルトも少年時代に参加。拠点はアウガルテン宮殿にある全寮制の学校。オーストリア内外から集まった1014歳までの凡そ100人の少年たちがブルックナー組、ハイドン組、モーツァルト組、シューベルト組の4つに分かれ学ぶ。学習はもちろん海外ツァーも。2019年はイタリア出身のマノロ・カニンが率いるブルックナー組の少年たちが来日。30回以上の公演を行う。カニンは合唱団について、先ず歌うのは最高に楽しいと感じること、そしてプロとして常に高いレベルを目指しながら互いに尊重し合い、チームワークを築くことが大事と語っている。

曲目

喜べ正しい人たちよ:ヴィアダーナ
天は神の栄光を語り:ハイドン
詩篇第13番 主よいつまで私をお忘れになるのですか:ブラームス
3声のためのカプリース 動物たちの対位法:バンキエーリ
リベルタンゴ:ピアソラ
サウンド・オブ・ミュージックより ひとりぼっちの羊飼い:
ねむの木の子守歌:皇后陛下御作詞 山本正美作曲
ふるさと:岡野貞一
内なる平和:ヴィルト
ポルカ 雷鳴と稲妻:ヨハン・シュトラウス
ワルツ 美しく青きドナウ:ヨハン・シュトラウス
アンコール 花は咲く:菅野よう子

 🎵「喜べ正しい人たちよ」、―主を賛美することは 誠実な者にふさわしいー。「天は神の栄光を語り」では、ケントくんの日本語紹介。この後にも日本語挨拶、日本語での合唱がここまでやってくれたのという感じで出てくるのだけれども、同団は世界中で公演をしており、英語、フランス語、ドイツ語、或いはラテン語をはじめとして、行く先々の言葉で語り歌っているのかと思うが、そういった訓練もすんなりと受け入れ努力するすがたが浮かんだ。
「主よいつまで私をお忘れになるのですか」、こんな心境になることも。一応、新改訳を取り出してみると、

指揮者のために、ダビデの賛歌

1 主よ。いつまでですか。あなたは私を永久にお忘れになるのですか。いつまで御顔を私からお隠しになるのですか。
2
いつまで私は自分のたましいのうちで思い計らなければならないのでしょう。私の心には、一日中、悲しみがあります。いつまで敵が私の上に、勝ちおごるのでしょう。3 私に目を注ぎ、私に答えてください。私の神、主よ。私の目を輝かせてください。私が死の眠りにつかないように。4 また私の敵が、「おれは彼に勝った」と言わないように。私がよろめいた、と言って私の仇が喜ばないように。5 私はあなたの恵みに拠り頼みました。私の心はあたの救いを喜びます。6 私は主に歌を歌います。主が私を豊かにあしらわれたゆえ。

(太字の部分は番組では「どうか敵がお前を制圧したと「驕る」ことがないように」と訳されている。)

3声のためのカプリース」、金澤正剛の訳。マリスくんのコメント。犬、猫、カッコウ、みみずくなどの登場。明るく愉快。「リベルタンゴ」、因習からの脱却という意味がこめられているとか。「ひとりぼっちの羊飼い」はティモくんのピアノ。「ねむの木の子守歌」、デヴィットくんのコメント。「ふるさと」、1914年尋常小学唱歌集に登場。ふるさととは実は天国のことであるとか。「内なる平和」、カビールの詩をタゴールが英訳。これがちょっと考えさせられる内容の詩なのだが、

庭に入ってはいけません
花咲く庭に
友よ! 入るのはそこではありません
友よ! あなたの身体の中にこそ
花咲く庭があるのです
たくさんの蓮の花弁に座り

そこで無限の美を見つめなさい

「雷鳴と稲妻」、結局どこにいても雷鳴と稲妻は避けられないと悟る。何処に行っても逃れ場はなかったか。ユーモラス。「美しく青きドナウ」の詩がすばらしい。別訳の抜粋だけれども。1867プロイセンとの戦いに疲弊した人心を慰め励ます。

ウィーンで君の流れを止めてくれ
そこは君をとても愛しているのだから
君がどこをみようとも
第二のウィーンは見つからないだろう

(番組の訳では「君がどこをみようとも」は「君がどこに流れていこうと」)

ここにはいっぱいの胸から流れ出ている
明るい喜びに満ちた魔法が
そして忠実なドイツの心が
ここから遠くへまかれる

私たちは一つになろう
兄弟たちをしっかりと輪舞に加えて
重苦しい時代でも明るく
私たちに危機が迫っても、勇気をもって

ドナウの川岸の故郷は
私たちの心の絆
いつも君のために
財産も血も捧げる

最後に もう一度挨拶しよう
私たちの愛するドナウに 素晴らしい川に!
その日 私たちにもたらしてくれるもの
忠実と団結

それがいつも私たちを守ってくれますように
そう 忠実と団結!
()の心を 力で自分のものとする

(しっかり団結して困難なときにも明るく!!!)

 

ウィーン少年合唱団、凪いだ海の面に散らされ微細に光を放ちさざめき歌うちっちゃな宝石たちのメッセージが清新。

🎧名曲アルバム。ワルツ 「ウィーンのボンボン」:ヨハン・シュトラウス

人づきあいが苦手なシュトラウス、自宅にカフェを充実させて楽しんでいたとか。つられてついコーヒーを淹れ、その時間分の遅れが出、⛳

852分更新。




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