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210129 クラシック倶楽部を聴く 若林顕の世界 ラフマニノフ ショパン

「楽興の時作品16から第1曲変ロ短調第4曲ホ短調」ラフマニノフ:作曲,(ピアノ)若林顕,「24の前奏曲作品28」ショパン:作曲,(ピアノ)若林顕 ~2020年11月30日武蔵野市民文化会館大ホールで収録~―番組紹介よりー


プログラム 
ラフマニノフ:楽興の時 第1番 変ロ短調 Op. 16-1&第4番 ホ短調 Op. 16-4
ショパン:24の前奏曲集 Op.28 (全曲)

 

若林顕:20歳でブゾーニ国際ピアノコンクール。22歳でエリーザベート王妃国際音楽コンクールで第二位。これまでベルリン交響楽団、NHK交響楽団など国内外のオーケストラと共演。カルミナ四重奏団、ライプチヒ四重奏団など室内楽分野でも著名な演奏家たちと数多く共演。リサイタルでは2018年よりショパンピアノ作品全曲シリーズを展開。

コメント
ピアノは自分の鏡というか、こちらの思いとか願いとかこめる度合いというものが強ければ強いほどいくらでも答えてかえって来てくれる。いくらでももう無限大に可能性があると思うんですけれども、すべては自分しだいというか、ピアノはどんとあって自分のそのままを映し出し努力した分だけ注ぎこんだ分だけ何らかの形でかえってきてくれる。ただピアノが答えてくれるような熱意の伝え方をしなければいけないというところで、双方とがやっぱりどうしても考えざるを得ない。いちばん大事なのはピアニストにとってはだいたいはホールのピアノにはじめて会って、時間でお友達になって、いかに仲良くといいますか、意思の疎通がちゃんと図れるといいますか、そこが楽しいところでも苦労するところでもあるという。僕としては、ピアノが嫌なことはしないというか、一緒に歌えるようにという気持ちを持ちながら弾いています。当然、意思があるように思いますよね。生き物じゃないかなと。

 

🎵「楽興の時」は第6曲まである。これはラフマニノフ23歳での作曲。スランプに入る直前の時期でラフマニノフの前半期の集大成であるとの番組解説。.wikipediaによればラフマニノフのピアノ独奏曲への復帰作にして、ピアノ曲作曲の転換期と位置付けられているようだ。第1曲はやさしく流麗、ラフマニノフならではの揺蕩うような旋律。第4曲では感情の湧出。この辺りがショパンやリストの影響なのかと思いつつ。ショパンの「24の前奏曲集」、これはバッハの「24の前奏曲」から着想を得ており、ショパン作品の中でも完成度が高いとされるとの番組の解説。第10番はエンドレスでいつまでも聴いていたいような心洗われるピュアな感じ。それがあまりに短すぎて。第23番にも10番に似た響きはでてくるけれども、こちらには遊びといえるかさりげない変容の感じも。第16番、焦燥を伴う感情の湧出。第15番「雨だれ」、超有名ときいていたが、最初はたしかに雨だれ、しだいに涙も出ないほどの耐え難い寂莫感と孤独が。これがショパンの孤独。ショパンの孤独が切々と胸に迫った。第20番の厳かで奥深くまた厳かに。第24番、感情の湧出、しかし第16番とのそれとは違っている。決意が秘められている感じも。最後の低音、設置のピアノの左から2番目の三つの低音にこの24曲を詩として肯定、位置付けるかの効果を覚えた。ショパンの感性の危うさ確かさ豊かさ凄さを聴いた。

🎧名曲アルバムはエルガーの「なぞ」。霧に幻と田舎のたたずまいを見せるウースター、緑に息づくウースターの映像。エルガーが暗号化した友人たち。暗号の第9番はニムロッド、即ちイェーガー。彼のような友人を得ていたエルガーが羨ましい。

⛳積雪。5時20分に除雪車が入った。ショパンの前奏曲第4番で除雪の音がし、終曲の24番で、音が消え、別な区域に移動したもよう。
コロナニュースを聞きながら7時2分更新。

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