210125 クラシック倶楽部を聴く ジョス・ファン・インマゼール&伊藤綾子 連弾
1877年フランス製のエラール・ピアノで聴くドビュッシーとラヴェル。インマゼールと伊藤綾子の連弾で、作曲家と同じ時代を過ごした楽器の柔らかな音色をお送りする。―番組紹介よりー
インマゼールのコメント
優れた作曲家は音楽を作るための道具、つまり楽器のことをいつも考えています。作曲家の念頭にあるのは「ピアノ全般」ではなく目の前にある「一台のピアノ」です。ですからこの楽器で19世紀末から20世紀初頭のフランスの音楽を演奏するのは理にかなっています。エラール社は長い伝統を持つ最大規模のピアノ製作所だったのでとても重要です。またエラールはさまざまな作曲家と親しい関係を築いていました。この楽器に慣れてくるとほかの楽器ではできないさまざまなことができるようになります。ただ歴史あるピアノも現代のピアノもいい面もあればそんなに良くない面もあります。私たち人間と同じですね。
ジョス・ファン・インマゼール:ベルギー生まれ。1973年第一回パリ国際チェンバロコンクール優勝。
伊藤綾子:桐朋学園大学ピアノ科。ベルギーのアントワープベルギー音楽院留学。インマゼールの下で研鑽を積む。
2016年、インマゼールと伊藤は曲が書かれた当時の音色の再現を目指して歴史的なピアノを再現するデュオを結成。
楽曲
☆「梨(なし)の形をした三つの小品」サティー:作曲
☆「「夜想曲」から「雲」「祭り」」ドビュッシー:作曲、ラヴェル:編曲
☆「ボレロ(ピアノ連弾版)」ラヴェル:作曲、ヴェル:編曲
☆アンコール「ハンガリー舞曲 第5番(アンコール)」ブラームス:作曲
🎵1877年フランス製のエラール・ピアノでの演奏、今回聴いていて、音がちょっと軽めかなと。けれどもフランスの鼻にちょっとかかる言葉の感覚にはあっているかもと。やはり存分にドラマテッィクな音をとなると、モダンの方だろうという感じが。ただ当時はこのように演奏されていたという考証的な音色にいくばくか当時の演奏に近づけたかと。サティ、「三つの小品」といっても、内容は1始め方、2同じものの延長、3小品Ⅰ、4小品Ⅱ、5小品Ⅲ、6おまけに、7言い回し、と七つから成っている。室内にある調度品、静まってある壺や額、敷物、椅子、鏡、そして窓、壁、床が音をたてはじめ、音と音のあいだの独立空間を保ちながらしだいに各々自らを物語りはじめる。「「夜想曲」から「雲」「祭り」」、編曲で勿論そうなるのだろうけれども、ラヴェル感覚のドビュッシー。
🎧名曲アルバム。ヨハン・シュトラウス「ウィーンのボンボン」。1866年にこの曲が作曲されているが、この当時、ウィーンには移民が多く住宅事情もあり、カフェが大流行り、第二の居間になっていたというけれども。
⛳最近番組をICレコーダーに録るようになり、番組の時間帯で内容を掴んでしまおうという気迫が希薄になってしまっている。また聴いてみてからという気分も生じ、更新も遅れがち。録画、録音も善しあし。
録音を聴きながら11時43分更新。
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