201202 クラシック倶楽部を聴く コワン&アコカ&金子陽子
ナヴァラ、アーノンクールに学んだ古楽の雄、クリストフ・コワンの演奏で「アルぺジョーネ・ソナタ」をお送りする。現存するアルペジョーネの音色を聴く貴重な機会。「アルペジョーネ」とは19世紀に生まれ、すぐに廃れてしまった楽器。ギターとチェロを合わせたような構造で、シューベルトのソナタにかろうじてその名を残している。今回はコワンが所有するオリジナル楽器での演奏で、世界に二十挺ほどしか残っていないという現存するアルペジョーネの音色を聴く貴重な機会。【出演】クリストフ・コワン,ジェローム・アコカ,金子陽子ー番組紹介よりー
☆「アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821」シューベルト:作曲
(アルペジョーネ)クリストフ・コワン、(フォルテピアノ)金子 陽子
☆「バイオリン・ソナタ イ長調 D.574」シューベルト:作曲
(バイオリン)ジェローム・アコカ、(フォルテピアノ)金子 陽子
🎵シューベルトは1824年に27歳のとき開発されたばかりのアルペジョーネのために「アルぺジョーネ・ソナタ」を作曲したが、28年に初演されたときには、もうアルペジョーネが廃れており、バイオリンで演奏されたというのだから、アルペジョーネの短命さがわかる。廃れた理由は、別なコンサートのコメントで聞いた気がするが「フレットが固定されているために音程を変えたりビブラートをかけることができない」などの事情がありそう。音を聴いたところでは、幾分軽みのある分、明るさ、懐かしさを感じさせるのだが、この楽器に底深く力強い響きを望もうとすれば限界がありそう。音がストイックに聴こえた部分も。情感豊かな激しさが輻輳するところでは引き込まれた。アコカ言うに「哀愁を帯び神秘的」でもあると。ギターとチェロを合わせたような構造で、シューベルトのソナタにかろうじてその名を残しているという。もともとはオーストリアで開発される。アルペジョーネはいま世界に20挺ある。このコンサートで使用のアルぺジョーネは20世紀になってからミュンヘンで製作されたもので5弦。
このジェローム・アコカのバイオリンも古楽器。弦はガット弦。弓も時代に合ったもの。また金子弾くピアノは、金属製のフレームを持たない古いピアノ。フォルテピアノは音の強弱の幅が狭いので繊細なタッチが求められるという。金子のHPには「コワンたちとの共演では、フォルテピアノのもつ限りない表現の可能性と室内楽のあるべき真の姿を共に提示した」とある。古楽器。モダンのような華麗さにはちょっと距離を置くけれども、遠い時代の空気感、絹の手触りの音色で安らぎをくれる古楽器たち。古楽器は照明が当たるだけでも音程が不安定になる」と。温度、湿度の変化に敏感な楽器、長時間の演奏は冷や汗ものなのかも。
古楽器というと格別に耳をすますというのはなぜだろうと自分に問うてみると、モダンのような華麗さには届かないところがあり、時として肩透かしに遭うときも。それはやはり湿度などの影響による楽器本体自体の調子によるのだけれども。優しい。和む。この感じかなと。アルペジョーネとなるといかに希少でシューベルトのお気に入りといっても楽器の陳列をメディアなどで見ただけではそれは楽器ではないわけで、弾いてくれる音楽家がおり、これが唯一聴く機会となれば集中力はキュッと。「アルペジョーネ・ソナタ」、第2楽章の高音弦2本の音に、シューベルトの音の悦びはこの辺りにも、そして第3章の名旋律に、ここはこの楽器ありてありの部分なのかもなどと想像しながら聴く。
🎧名曲アルバムはベートーベンの「熱情」。横山幸雄のピアノにじ~ん。映像に捕えられて音楽が掻き消えることがある。ところがベートーベンの曲が映像にかき消されたことはない。ベートーベンのすごさはここにも。
⛳ 脱コロナをめざしたい。注意事項は遵守しつつ、自分の気分のありようを脱コロナに持って行きたい12月。クリスマスが明ければ寒さは続いても少しずつ日は長くなる。6時45分更新。
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