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201012 クラシック倶楽部 アンリ・バルダ ピアノ・リサイタル

フランスの巨匠、アンリ・バルダによるリサイタル。日本のステージではショパンやラヴェルで喝采を浴びてきたが、今回はバッハ、シューベルトによるプログラムを披露。2017118日 東京文化会館 小ホール ー番組紹介よりー

プロフィール
エジプト・カイロ生まれ。16歳でパリへ渡り、パリ国立高等音楽院でピアノと室内楽を学び、後にジュリアード音楽院で研鑽を積む。「知る人ぞ知る」その当代無比の演奏、多彩な感情表現にあふれる演奏は、芸術家や音楽家たちの尊敬を集めている。めったに公の場に姿を現さず、その実演に触れられる機会が限られることから「神秘のピアニスト」とも称される。

「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第1番 ハ長調 BWV846」バッハ:作曲
「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第8番 変ホ短調 BWV853」バッハ:作曲
「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第4番 嬰ハ短調 BWV849」バッハ:作曲
「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第19番 イ長調 BWV864」バッハ:作曲
「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第20番 イ短調 BWV865」バッハ:作曲
4つの即興曲 作品142から 第1曲 ヘ短調」シューベルト:作曲
4つの即興曲 作品142から 第2曲 変イ長調」シューベルト:作曲
4つの即興曲 作品142から 第3曲 変ロ長調」シューベルト:作曲
4つの即興曲 作品142から 第4曲 ヘ短調」シューベルト:作曲

🎵さて、この方いったい何歳? ググっても出てこないのだが、青柳いづみこの著書で1941年生まれと。演奏しているバルダの雰囲気に、学校の音楽室にあったバッハやベートーベンのいかめしい顔が重なる。
 けさは無意識のうちにも青柳いづみこ、この方はバルダの演奏に惹かれ、出生地をも含めてバルダを追った方、パリのバルダのアパルトマンでの取材をも重ね『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』を著わす。それこそ理解の届かない演奏に出あうと「もし吉田秀和ならどういうだろうか」と思ったものだが、この方は『翼の生えた指』で吉田秀和賞と。バルダは「19世紀的ヴィルトゥオーゾの生き残り」であるという確信をもったとか。この青柳の聴いたところのバルダをどこまで耳でたしかめられるのか。
 「平均律クラヴィーア曲集第1巻から 第8番 変ホ短調 BWV853」が鳴りだしたとき、世界に引き込まれた。それぞれの音のへやがあり、必要に応じて引き出すというよりも、そう意図しただけで流れ来る。強引さはなく輻湊した感情に適う音が自然に。「4つの即興曲」は第1曲から弾み踊る心。自由なのだ。とにかくあらゆる対象に向かって語りかける。せせらぎが光を放ち笑いながらそちこちの岩に打ちあたってはささやきかけ華やぎを振りまく。明るく温もりがある。2曲はとくとくと淀みなく美しい。4曲活き活きと明るく闊達、縦横無尽に、異次元に抜け出し響く旋律も。

 ほとんど無名である演奏家を見出せる、これは眼力によるのだろう。周囲やメディアに惑わされずに本質を見抜く力、聴き分けられる力とでも。曲の分析、歴史、奏法、演奏家の心理の深い理解も欠かせないだろう。となると、どうもこの先も平凡なリスナーで終わりそうな自分が見える。

 

🎧名曲アルバム。「パリのアメリカ人」ガーシュイン作曲
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団,(指揮)秋山和慶 ~フランス・パリ~番組紹介よりー

ガーシュイン、観光で訪れたパリの喧騒から着想を。曲にタクシーの警笛を生かそうとして理想の音が出る警笛を探し回ったとか。

⛳7時5分更新
土、日の天気がもってくれたことに感謝。

教会ではもう先月からクリスマスに向けて楽器の練習もはじまっている。

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