201019 クラシック倶楽部を聴く 石田組
カリスマ・バイオリニストの呼び声高い石田泰尚率いる弦楽合奏団「石田組」が登場!繊細かつ熱量溢れる骨太サウンドに弘前の観客が沸いた白熱のライブを放送。―番組紹介よりー
青森県弘前市公開収録 石田組演奏会
(バイオリン)石田 泰尚、(バイオリン)廣岡 克隆、(バイオリン)丹羽 洋輔、(バイオリン)塩田 脩、(ビオラ)冨田 大輔、(ビオラ)萩谷 金太郎、(チェロ)門脇 大樹、(チェロ)玉川 克
2018年7月1日 弘前文化センター
☆「アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525」モーツァルト:作曲
☆「アディオス・ノニーノ変奏曲」アントニオ・アグリ:作曲
(バイオリン)石田 泰尚
☆「映画「荒野の七人」のテーマ」エルマー・バーンスタイン:作曲、近藤和明:編曲
☆「映画「ニュー・シネマ・パラダイス」」エンニオ・モリコーネ&アンドレア・モリコーネ:作曲、近藤和明:編曲
☆「紫の炎」ディープ・パープル:作曲、近藤和明:編曲
☆「津軽海峡・冬景色」三木たかし:作曲、松岡あさひ:編曲
🎵 石田組を率いる石田泰尚、クラシック界ではまず見かけない風貌。Wikipediaによれば川崎市出身。明星高等学校、国立音楽大学を首席で卒業、同時に矢田部賞を受賞。1994年から新星日本交響楽団コンサートマスター、2001年から神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロコンサートマスター。 神奈川フィルハーモニー管弦楽団やソロ活動だけでなく、石田自身がプロデュースする男性奏者のみの弦楽アンサンブル「石田組」、ピアソラを追及した「トリオリベルタ」、ピアニスト及川浩治の呼びかけで結成されたピアノトリオ「Bee」等、様々なユニットで活躍する。
使用楽器は、1690年製G.Tononi。音色は石田の手になると骨太で繊細、けっこう力強い。
クラシックを広範にするために、もうすこし何とかできないか、照明をもっとアクティブにするとか、衣装のパターンを打ち破るとか、と考えたことがある。もしかすればこれは石田のそんな模索の結果だったのか。
丸刈りの頭、耳の上あたりに横に4本、縦に2本、斜めに1本の剃りがくっきり。眼鏡はハズキルーペに似た白いフレームに素通しレンズ。最初の衣装は、黒いスーツに黒の皮靴。シャツは濃紺に白の水玉模様、そして胸ポケットには赤いハンカチが。次の登場では、白いフレーム眼鏡に茶色のレンズ、そして長めのガクラン風を着用。ステージ衣装をこれほど細かに注意してみたことは無い。外観、外見、見てくれ、何するものぞ、そんな石田の声がする。ならば肝心の音楽はどうか。
石田が「組員を紹介」とメンバーを紹介。会場に笑い。「メンバーは男だけ。ここにいる7人を好きで尊敬してます。7人もぼくのことが好き(ここでまた会場に笑い)そういう感じでやってます」
☆「アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525」、地に着いた音色といったらいいか、軽くはない感じがよかった。☆「アディオス・ノニーノ変奏曲」、この曲は、ピアソラが最愛の父の死に寄せて作曲した「アディオス・ノニーノ」を基にアントニオ・アグリが編曲したものだという。石田のソロバイオリン。この曲、この演奏が石田の本領、ジャズ、ロック、クラシックと何でも弾く石田だが、この曲、この演奏が石田だと納得。☆「映画「荒野の七人」のテーマ」☆「映画「ニュー・シネマ・パラダイス」」☆「紫の炎」、ディープ・パープル曲、近藤和明の編曲。解説では「イギリスのロックバンドが後世に影響を残した曲、石田組の公演には欠かせない、ボーカル・ギターをバイオリン一つでこなす石田のわざが光る」、と。平穏、マンネリズムを抉るシャープさに共感。石田はじけるこの曲がやはり石田の真骨頂。Wikipediaによると、「ディープ・パープルは、イングランド出身のロック、ハード・ロック・バンド。日本では「レッド・ツェッペリン」と並びハードロック・バンドの代表格の一つに数えられ、後のハード・ロック、ヘヴィ・メタル・バンドにも大きな影響を与えた。1976年に一度解散した[3]が1984年に再結成した。2016年度に『ロックの殿堂』入りを果たした。」とある。うちにゆらめく幾つもの焔が見える。☆アンコールに応えるは「津軽海峡・冬景色」。バイオリンがむせび泣く切ない旅情。むせび泣く弦を久しぶりに聴いた気が。飽きさせないこの“強引さ”。
まえに2回聴いているが、そのときの2回分の感想をミックス、合成してみた。
国立にはこういった自由な発想を生み出せる土壌があるのかも。
🎧名曲アルバム。ベートーベンの「運命」。【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団,【指揮】現田茂夫 ~オーストリア・ウィーン~番組紹介よりー
🎵1802年32歳で遺書を。アン・デア・ウィーン劇場、200年前そのままの扉の重厚感。「運命」は1808年12月22日、ここで初演。2018年が「運命」「第9」の初演100周年。それからの演奏回数はいったいどれぐらいになるのだろう。
ONTOMOによれば、ベートーベンにして「運命」の初演、出版後に余分な2小節に気づくということもあったようだ。
⛳6時53分更新。
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