2076クラシック倶楽部を聴く 佐藤俊介 バイオリン バッハ無伴奏
オランダを拠点に世界的に活躍するバイオリニスト佐藤俊介。バイオリン音楽の金字塔、バッハの無伴奏ソナタとパルティータ全曲をピリオド楽器で演奏したコンサートから。【出演】バイオリン/佐藤俊介【曲目】無伴奏バイオリン・ソナタ第2番イ短調から第1・第2・第4楽章(バッハ作曲)、無伴奏バイオリン・パルティータ第2番ニ短調全曲(バッハ作曲)【収録】2018年11月15日 浜離宮朝日ホール(東京都中央区)―番組紹介よりー
🎵指板が短めで弾きやすいと見える1684年製のオランダの古楽器でのバッハの無伴奏、聴くごとになにやら不思議感ある距離から引き寄せ、というよりも或いは音の方から近づいて譜面に腰を掛け腰をおろし並んでくれたのではないかと。ある大作曲家はシャコンヌは全世界だといったようだけれども、私がチョン・キョンファのシャコンヌを聴いたときには、これは全人生だと思い、きょうの佐藤の演奏を聴きながら、バッハの無伴奏は「岩から染み出る、岩からほとばしり出る水」、即ち神の奇蹟だと思うに到った。ふと、在庫のCDライブラリーからできる限りの演奏家のシャコンヌを聴いてみたくなった。このバロックバイオリン、顎あてがないと佐藤がいっていたけれども、演奏家がもしそれを使おうと思えば使えなくはないはずで、これは製作者の意図であるのか、或いは使わない方が楽器が安定的に身に添ってくれるものなのか。大らかでまるいまろやかな音と言っていたけれども。
バッハのシャコンヌのスタート地点は舞曲であるとか。テンポアップで流れが変わる。シャコンヌは巨大な城であるとも佐藤。いろんな色彩が見えるシャコンヌであってほしいと。
佐藤は2歳からバイオリンを習ったようだ。3歳、5歳、7歳はよく聴いた気がするけれども。2018年に就任していまはオランダバッハ協会第6代芸術監督。
🎧名曲アルバム。美しい海の都・ベネチアに魅了されたワーグナー。「ニュルンベルクのマイスタージンガー 前奏曲」完成の背景には、ベネチアに残された、とある絵画との出会いがあった。
🎵ベネチアのサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂にあるティツィアーノの「聖母被昇天」がワーグナーをして、頓挫していた「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を完成に。ワーグナーより300年前に描かれた絵画の持つ力は、もしや周囲の再三の説得にも優って力があったのか。
偉大な芸術家たちを衝き動かしてきたベネチア。1750年創業というカフェ・ラヴェーナ、コロナに屈せずたぶんいまもあるだろう。
⛳7時1分、九州大雨災害のニュースを聞きながら更新
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