20622クラシック倶楽部を聴く アンジェラ・ヒューイット ピアノ・リサイタル
アンジェラ・ヒューイット ピアノ・リサイタル 【曲目】バッハ:インヴェンションとシンフォニア(全曲)【収録】2017年5月29日 紀尾井ホールー番組紹介よりー
🎵アンジェラ・ヒューイット、トロント国際バッハ・ピアノ・コンクールに入賞など輝かしい受賞の数々、「当代一のバッハ弾き」と。使用のファツィオリが、紀尾井ホールにあるものかと思いそちこち見てみると、彼女のファツィオリへの思い入れは尋常ならざるレベル。活動拠点数か所でファツィオリを所有するのみならず、ツアーに運んで使用。この理由となると、ファツィオリ創設者パオロ・ファツィオリに遡る。従来のピアノには自分の求める音がないとイタリアらしい透明な音を求めて研究開発に着手。1890年、ついに「クリアで軽やかな音」を持つピアノを作り出すことに成功。
「ファツィオリは安心して弾けますね。音色が非常に多彩なんです。他にも美しく響くピアノはあるけれど、ファツィオリのほうが音色が豊富だと思います。可能性が拡がる。パワーもあるけれど繊細さも持ち合わせているし、響きもたっぷりとして活きがいい。しっかりコントロールする術を知らなければなりませんけど、とてもクリエイティブに奏でられる楽器です」とはトッパンホールに出ていたアンジェラのことば。
2016年からの「バッハ・オデッセイ」、4年間にわたるバッハの鍵盤音楽の全てを、ロンドン、ニューヨーク、オタワ、東京、フィレンツェの各都市で、各々12回公演で完奏する。今回の放送、2017年のことになるが、これはその初回からの抜粋。2020年半ばには「フーガの技法」で完奏するはずが、立ちはだかるこのコロナウィルス。アンジェラの「フーガの技法」完走は如何に。
バッハが息子のために作曲した「2声のインベンション」「3声のシンフォニア」。鍵盤楽器目指す学生たちが、人々がこの楽譜を用いてバッハの息子に延々と続く。この流れが何ともすばらしい。一曲、一曲が別性格仕立て。アンジェラがいう「美しさ、リズム、喜びが原点にある曲は誰でもが楽しめる」。その恩恵に浴することができる有難さ! 改めて民俗舞踊のリズム、これが始原的に人の血の中に宿っており揺るがせにできないことを知らされる。
🎧🎵名曲アルバムはベートーベンの「運命」、聴こうとせずともしっかりと響く。ハイリゲンシュタット記念日、10月6日を自らのうちに銘記しようか。
⛳梅雨特有の曇天。しかしバッハは、ベートーベンはやはり偉大。この曇天などはものともしない。6時50分更新。
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