2019/8/5kurasikku 2019/8/5クラシック倶楽部を聴く
北海道中標津町公開録画 金子三勇士ピアノ・リサイタル
2019年6月16日北海道 中標津町総合文化会館
中標津町は酪農の町。飼育頭数は人口よりも多い。人口は23,000。郷土館には開拓時代からの品々が展示されている。本格的な開拓が始まったのは明治末期。1937年標津線開通。1989年標津線廃止。かつての中標津駅の跡地に中標津町総合文化会館しるべっとホールが建てられた。
金子三勇士
1989年日本人の父とハンガリー人の母とのもとに生まれる。6歳からハンガリーと日本で音楽を学び現在は国内外で活動。6歳のとき単身ハンガリーに渡る。数々のコンクールで優勝。国内外のオーケストラと共演するほか、ソロ、室内楽でも活躍している。
コメント 中標津はハンガリーのような風景。6歳から自分自身もハンガリーの祖父母の家、山の奥の何にもないところで暮らしてたんですけど、その景色にものすごく似てますね。遠くの方に牛さんがいたり、自然の中だったからこそ、ピアノと向き合う時間も自由に取れましたし、たぶん、音楽的なイメージをするとき、作品を弾くときに景色をイメージするときというのは、ある意味で自分の原点ですよね、この自然豊かな環境は。
リストはバルトークの次に音楽世界を感じさせてくれた作曲家で、バルトーク音楽小学校の次には、リストが立ち上げたリスト音楽院で5年間学ばせていただいたんですが、如何に彼が偉大な作曲家、偉大な人物だったかというのを意識させられたことがとてもよかったかなと思いますし、一人でも多くの方々に本来の、本当のリストのすがたを知って欲しいなという思いで、今回も多めにリストの作品を選んでみました。
今回、後半のプログラムには、リストのロ短調ソナタという31分ぐらいの長い作品を選んでおり、最高傑作と言ってもオーバーじゃないかなと思ってるんですけど、彼の人生観、或いは音楽家としての生き方、人間としての生き方、すべてが詰まっているような作品でして、18歳の時に弾いたこのロ短調そなた、或いは20代の時に弾いたロ短調ソナタ、で、この先、30代、40代、50代、何歳まで生きるかですけど、70代、80代で弾いたロ短調ソナタがどういう風に変化していくのかというのを、ずっと人生をかけてお付き合いしていく大事な曲かなと思っていまして、10年ごとのこのロ短調ソナタを皆さんに是非楽しんでほしいなと思います。
☆「「ミクロコスモス」から「オスティナート」」バルトーク:作曲
ハンガリーを代表する作曲家バルトークが息子の練習のために作曲したといわれる「ミクロコスモス」。バルトークは金子が2歳の時に音楽に目覚めるきっかけとなった作曲家でもある。
☆「練習曲 ハ短調 作品10第12 「革命」」ショパン:作曲
☆「前奏曲変ニ長調作品28第15「雨だれ」」ショパン:作曲
☆「「パガニーニによる大練習曲」から「ラ・カンパネラ」」リスト:作曲
☆「ピアノ・ソナタ ロ短調」リスト:作曲
リストが40歳頃で作曲したこの曲は、発表当時賛否両論を巻き起こしたが、現在はピアノ・ソナタの傑作として知られる。
🎵それぞれの曲に、彼の原風景と思われる音色を濃く感じた演奏、ただリストのロ短調はやはりただならぬ思い入れ。思えばひとりの作曲家、演奏家を追い突き詰めたことのない自らが物寂しく思われる。10年ごとのロ短調に出あい、その違いを玩味できたなら幸いだが。
🎧
名曲アルバム
「森のスケッチ」マクダウェル作曲
【ピアノ】浦壁信二
マクダウェルの妻は
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