2019/8/19クラシック倶楽部を聴く
ニコライ・ルガンスキー ピアノ・リサイタル
2018年2月17日 紀尾井ホール
ニコライ・ルガンスキー
1972年モスクワ生まれ。モスクワ音楽院でタチアナ・ニコラーエワ、ヘルゲイ・ドレンスキーに師事。1994年チャイコフスキー国際コンクール第2位(最高位)。以来国際的なキャリアを歩み始める。優雅で繊細、時に力強く輝かし演奏は、ロシア・ピアニズムの正統派として高く評価されている。2013年4月栄誉あるロシア人民芸術家の称号を授与された。ルガンスキーは、ロシア音楽、特にラフマニノフの演奏に定評があるが、そのほかの作曲家の演奏も豊かな表現力で聴かせてくれている。
ルガンスキーのコメント
ピアノに向き合う時の気持ちについては
多彩なアーティストでありたいとおもっています。それぞれの作品に入り込み、その作曲家に“なりきって”演奏することを目指しています。内面的にも作曲家に同調して苦悩を感じたり、子どものような感性をもったりと変化していかねばならない。演奏する曲によって、異なる課題を自分に課しているのです。
シューマンの「こどもの情景」については
私は10歳の時に弾いたこの曲に45歳になった今“戻って”きました。私はこの曲が子どものための作品なのか大人のための作品なのかいつも不思議に思います。シューマンはまるで子どものような生き生きした感受性を持っていました。大人にとって何気ないことでも、子どもは大きな反応を示すものです。大人と子どもが組み合わされたようなこの作品にシューマンは日常のふとしたことへの感情をこめました。その感情は子どもにも大人にも感じ取ることができるのです。
ショパンの「舟歌」については
この曲は私が最も好きなショパンの作品の一つです。「舟歌」はショパン晩年の作品で、彼の哲学的な面が映し出されています。世界はすばらしく感動をもたらすものだというショパンのメッセージが伝わってきます。
「バラード第4番」につては
ショパンの作品の中で最も美しく、そして悲劇の色が濃い作品です。ショパンが書いた4曲のバラードの中で最も悲劇的で夢、幸福、愛は最も悲しい結末を迎えます。この曲も私が最も好きなショパンの作品です。
☆「こどもの情景 作品15」シューマン:作曲
「こどもの情景」は、13の小品で構成された若きシューマンのピアノ作品。比較的やさしいテクニックで演奏できるように書かれているが、子ども用の教材作品ではなく、「クライスレリアーナ」や「幻想曲」とともにシューマンの創作活動を代表する傑作の一つ。
1知らない国々、2珍しいお話、3鬼ごっこ、4おねだり、5満足、6大事件、7トロイメライ、8炉ばたで、9木馬の騎士、10むきになって、11おどかし、12こどもは眠る、13詩人のお話
☆「舟歌 作品60」ショパン:作曲
「舟歌」は幻想ポロネーズ、マズルカ作品59、夜想曲作品62などと同じく、ショパン晩年の1曲。ベネチアのゴンドラの唄に端を発するジャンルの作品で、流麗なメロディーが歌われるが、晩年のショパンの作品に共通する憂愁が全体を覆っている。
☆「バラード第4番 へ短調 作品52」ショパン:作曲
ショパンは、「バラード」と名付けた作品を4曲遺した。(一節書き落とし)きわめて自由な形で進行し、ドラマティクなクライマックスと一瞬の静寂、そして悲劇的なコーダで曲が閉じられる。ショパンの最高傑作と評価されることも多く、名作として名高い1曲。
☆「リラの花」ラフマニノフ:作曲
☆「練習曲 ヘ長調 作品10第8」ショパン:作曲
🎵アンコールの2曲がリラックスして楽しめた。ルガンスキーのコメントにショパンがよりくっきり。
🎧
名曲アルバム
「カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲」マスカーニ作曲
【管弦楽】NHK交響楽団,【指揮】高関健
シチリア島東部に位置するヴィッツィーニ、ここがこの歌劇の舞台。
1852年に建てられたサンタ・テレサ教会、物語の登場人物たちも幾度となくこの教会で祈りを捧げる。
教会と居酒屋と広場の一角で物語が展開される。原作者はジョバンニ・ヴェルガ。題材は二組の男女に起こる恋の争い。愛憎もつれ合う血なまぐさい物語。この間奏曲は悲劇の結末に向かう直前に奏される。クライマックスの悲しみをより一層盛り上げる。
⛳月曜は全休にしたい日ではあるけれども、ゲームのような感覚で書き出してみた。すべては番組からのピックアップ。 バラード4番を聴きながら、7時22分更新
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