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2019/8/8クラシック倶楽部を聴く

福井県福井市公開収録 パイプオルガンとバロックの調べ
福井県立音楽堂 ハーモニーホールふくい 大ホール(2017514日)
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7年会館。館内には越前和紙、漆工芸など福井の伝統工芸によるアートオブジェが飾られる。
福井県立音楽堂 ハーモニーホールのパイプオルガンは、20044月に完成。高さ約10m、幅約11m、奥行き約54m。パイプはぜんぶで5014本。音色を切り替える装置「ストップ」の数は70。楽譜に書かれた音色の指示や演奏者の考えによって音色を組み合わせる。1つの曲の中でも曲想の変化によって音色を変化させていく。演奏にさきだち音色を選ぶレジストレーションにオルガニストの個性があらわれる。本番の演奏では、アシスタントがタイミングよく音色を切り替えていく重要な役割を果たす。

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山本真希 神戸、ドイツ(フライブルク・シュツットガルト)、フランス(ストラスブール)でオルガンを学ぶ。2005年ドイツの第一回ランツベルク国際オルガン・コンクール第3位受賞。20064月からりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館専属オルガニスト。大阪の相愛大学で後進の指導にもあたる。
コメント この福井のオルガンは大型で、とても色々なストップがあって、すごくロマン派の音楽が合う楽器だなという印象を受けましたので、そういったものとみなさんなじみのあるバッハの作品などを選んでみました。スケールの大きな壮大な荘厳な響きから、繊細なデリケートな響きまで、音量の幅も広いですし、すごくこの楽器は美しい楽器で、いろんな可能性を持っていますので、そういった色々な音色の違いだったりとか、響きをお楽しみいただければと思います。大オルガンの迫力ある響き、そして、ポリティブオルガンの素朴な響き、そしてアンサンブルとの共演、そういった盛りだくさんのコンサートです。

 
藤木大地 20174月日本人のカウンターテナーとして初めてウィーンの国立歌劇場にデヴュー。バッロックから現代まで幅広いレパートリーで国際的に活躍。
コメント よく持たれるイメージとしては、天使の声、とか天からの声とか、純粋なものとかそういう表現をされることが多いんですけれども、それは意図的にやっているわけではなくて自分の楽器を使ったせいから出た音とか音楽が、そういうふうにとらえられるというのはほめことばではあるけれども、特に特別なことだとは思っていません。
今回の3人の初共演について、恐らく3人が3人ともそれぞれ一緒に音楽をするわけだから、それぞれが溶け合うように、同じ音楽の中に存在するように、それぞれが気を付けて聴き合いながらやってることだと思うので、そういった意味でよいものが出ると思うし、音色も音楽もよいものが出るんじゃないかと思います。 

前田りり子 1999年ベルギーのブルージュ古楽国際コンクールで第2位受賞。ソフィオ・アルモニコ、バッハ・コレギウム・ジャパンなど多くの古楽グループで演奏活動。
コメント フラウト・トラヴェルソは指孔が7つしかありません。これは言ってみればちょうど鍵盤の8鍵にあたるドレミファソラシという音に対応する孔だけがある。じゃ、それ以外の黒鍵にあたる音も出すことはできるんですけれども、対応する孔がないので、どうしても音色がこもったり、音程が悪くなったりするわけです。そうすると対応する孔がある音とない音に個性が出てくるということなんです。作曲家はそのことをよく知っていて、その上でバッハは音楽を書いたわけなんです。ですからバッハの曲なんかをするときは、その当時の楽器で弾くと、バッハがイメージしていた曲がより表現できるんじゃないかなというのが特徴です。

 

☆「テ・デウムから前奏曲」マルカントワーヌ・シャルパンティエ:作曲、ウィランド・ケスラー:編曲
(パイプオルガン)山本真希
マルカントワーヌ・シャルパンティエは17世紀後半のパリで活躍した音楽家。特に宗教音楽やオペラの分野で名作をの残した。1690年頃に作曲された「テ・デウム」の前奏曲は威勢のいい快活な音楽で有名。
☆「主よ、人の望みの喜びよ」バッハ:作曲、グレース:編曲
(パイプオルガン)山本真希
マイラ・ヘスのピアノ編曲版によって広く知られる「主よ、人の望みの喜びよ」、原曲はJ.S.バッハのカンタータ第147番「心と口と行いの命」の第6曲や第10曲とされる。今回はイギリスのオルガニスト、ハーヴィー・グレースの編曲。
☆「幻想曲 ト長調 BWV572」バッハ:作曲
(パイプオルガン)山本真希
J.S.
バッハが、170817年頃、ドイツ・ワイマールの宮廷オルガニストをつとめて頃の作品。オルガンのために書かれた作品で、急、緩、急と速度の異なる3つの部分からなる。
☆「マイスタージンガーによる祝祭音楽」ワーグナー:作曲、カークエーレルト:編曲
(パイプオルガン)山本真希
☆「アヴェ・マリア」バッハ/グノー:作曲
(カウンターテナー)藤木大地、(パイプオルガン)山本真希
欲し「無伴奏フルートのためのファンタジー 第8番 ホ短調」テレマン:作曲
(フラウト・トラヴェルソ)前田りり子
☆「フルート・ソナタ ロ短調 HWV376」ヘンデル:作曲
(フラウト・トラヴェルソ)前田りり子、(ポジティブ・オルガン)山本真希
☆「賛歌いま太陽は その光を覆い」フラー:作詞、パーセル:作曲
(カウンターテナー)藤木大地、(フラウト・トラヴェルソ)前田りり子、(ポジティブ・オルガン)山本真希

Dsc08345b オルガン、カウンターテナー、フラウト・トラヴェルソのトリオは、バロック時代にはあまりない組み合わせ。ここからは、指揮者、鍵盤奏者、作曲家の鈴木優人の監修による3つのトリオ曲となる。

いま太陽はその光を覆い隠し
眠りにつくよう世の人々に告げた
柔らかな柔らかな寝台に
わが身体を
柔らかな寝台に納めるとしよう
だがわが魂が憩うのは いずこであろう
親愛なる神よ あなたの腕の中に
あなたの腕に抱かれる以上に
甘美なる安息の地があるだろうか
あなたの腕の中以上に
甘美なる安息の地があるだろうか
さあ眠れ わが魂よ
歌おう
また一日 生き長らえた恵みをたたえて
ハレルヤ

(訳 多田茂史)

☆「歌劇オルフェオとエウリディーチェからエウリディーチェを失って」グルック:作曲
(カウンターテナー)藤木大地、(フラウト・トラヴェルソ)前田りり子、(パイプオルガン)山本真希
☆「歌劇クセルクセスから ラルゴなつかしい木陰」ヘンデル:作曲
(カウンターテナー)藤木大地、(フラウト・トラヴェルソ)前田りり子、(ポジティブ・オルガン)山本真希

🎵
けさの1時間は至福だった。これ以上何を言う必要があるかとの思いになり、嘆息しながら30分のコーヒーブレイク。やはりもったいと書き留める。いくら書いても楽しい気分が尽きないが、きりがないのでここまでに。信仰も神と共に憩い休むようであれば本物かと。パイプオルガン、トラベルソ、カウンターテナー、いいね!!

 

🎧
名曲アルバム
バイオリン協奏曲「鐘」パガニーニ作曲

【バイオリン】木野雅之,【指揮】飯守泰次郎,【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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