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2019/7/11クラシック倶楽部を聴く。トマス・ヘルのリゲティ

トーマス・ヘル ピアノリサイタル

201663日 トッパンホール

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プロフィール
1970
年ドイツ、ハンブルク出身。96年近・現代作品が課題のコンクール「オルレアン国際ピアノコンクール」最高位受賞。古典から現代曲まで幅広いレパートリーを持ち、正確無比な演奏技術と知的かつ情感豊かな表現力で聴衆を魅了している。

コメント
この曲は演奏技法のうえで全てが新しく、他に類を見ません。難易度の高さゆえ、スポーツのように攻略したくなりますし、この曲を通して自分がどこまで行けるのか、リゲティが望む境地まで自分が応えて行けるのか…こうした葛藤も作品の魅力だと思います。神経を使うのは、複数の声部が織りなす色彩の豊かさを表現することです。「何て難しく大変な曲!」と思ってほしくありません。この曲の美しさを伝えるためにも、力を抜いて集中します。このエチュードをどの順番で演奏するか長いあいだ考えましたが、未完の第3巻から始めるのが良いだろうと思い至りました。第3巻には第2巻のように「締めくくる」という特徴がありません。リゲティが生きていたらこの続きを書いていたでしょう。ですから第3巻から振り返るように曲を進めていくのもすてきだと思うのです。

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リゲティは全3巻からなるこの作品の作曲に19852001にかけて継続的に取り組んだ。アフリカの民族音楽の影響による複雑なリズム構造をもった曲で、リゲティが文学や美術、化学から得た様々なインスピレーションが集約されている。

 

☆「ピアノのための練習曲 第3巻から 第15番「白の上の白」」
☆「ピアノのための練習曲 第3巻から 第16番「イリーナのために」」
☆「ピアノのための練習曲 第3巻から 第18番「カノン」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第1番「無秩序」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第2番「開放弦」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第3番「妨げられた打鍵」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第4番「ファンファーレ」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第5番「虹」」
☆「ピアノのための練習曲 第1巻 第6番「ワルシャワの秋」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第9番「眩暈」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第10番「魔法使いの弟子」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第11番「不安定なままに」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第12番「組み合わせ模様」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第13番「悪魔の階段」」
☆「ピアノのための練習曲 第2巻から 第14番「無限柱」」

🎵
各題名の独特さ。「白の上の白」、冒頭の間合いから叙情、想念が聴こえる。「無秩序」、叙情とは対極、無機質のような感じが。「開放弦」、どこぞから音がランダムに落ちて来る。「妨げられた打鍵」、音を封じ込めた聴こえないはずの音が聴こえた気が。「ファンファーレ」、実験的。「虹」虹が消えていくところで捕まえようと。「ワルシャワの秋」、優雅、甘美といった旋律の対極にある音の点描。「眩暈」、ネガティブなものの汲み上げ。「無限柱」、リゲティの想起する、瞑想すると言った方がいいのか、無限柱とは。あらゆる距離、空間をそれぞれの間に保ちながら林立する柱が浮かぶ。それぞれの太さ、高さ、形状の影を落としながら立っている柱に存在の意味を問うているような、即ち人の存在の意味を問うているような、そんな感じを持ちながら聴いた。

 

 

🎧
名曲アルバム。「バラのアダージョ」チャイコフスキー
東京フィルハーモニー交響楽団,【指揮】円光寺雅彦

⛳筆者による部分は🎵のみで、そのほか解説、写真などは番組の通りです。毎回面白く、あすはやめようかと思いつつ、起きだし視聴、そのたびに内容に惹かれて筆記となっている。  7時7分更新

 

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