2019/7/29クラシック倶楽部を聴く
コンチェルト・イタリアーノ演奏会(1)
(合奏)コンチェルト・イタリア―ノ、(指揮)リナルド・アレッサンドリーニ
~2017年6月5日 武蔵野市民文化会館 大ホール~
モンテヴェルディ
コンチェルト・イタリアーノは、鍵盤楽器奏者のリナルド・アレッサンドリーニが1984年に創設したイタリアのバロック合奏団。イタリア語の発音と調和する明瞭な響きの演奏を特徴とし、特にモンテヴェルディやヴィヴァルディ作品の演奏、録音で世界的な名声を得ている。「聖母のための夕べの祈り」について、「夕べの祈り(晩課)」とはカトリック教会の夕暮れ時に行われる礼拝をさす。この作品は1610年、作曲家が43歳の時に出版されたが、作曲の詳しい動機については明らかになっていない。当時モンテヴェルディはマントヴァの宮廷楽長として高い名声を得ており、1607年に書かれた最初のオペラ「オルフェオ」も成功をおさめていた。創作力の頂点にあったモンテヴェルディの音楽技法のすべてがこの作品に注ぎ込まれている。
リナルド・アレッサンドリーニのコメント
この曲と最初に出会ったのは1980年代の終わりごろです。コンサートで演奏したときで、指揮をしたのではありません。もう長いつきあいになります。この曲に対する興味は、時間と共に変わっています。指揮をするたび毎回のように研究しますので、時には考え方も変わりますし、音楽的な感覚も変わります。明確でなかった部分が明らかになるなど、毎回さらなる発見があります。私とこの曲との関係は、生きているあいだ続くと思いますが、一生をかけて研究し得る深めていける曲だと思います。
この作品を演奏するにあたって、この曲が最初に歌われた状況になるべく近づけるように心がけています。当時は合唱団などありませんでしたから、私たちも合唱団を持ちません。ここにはソリストの歌い手がいるだけです。小編成の演奏ですが、それはこの曲が1600年代初めに演奏されたころのやり方なのです。もっとも大事な要素は、イタリア語の「響き」を反映する音です。古典式のものではなくイタリア語の発音に近いタイプです。私たちが特に気を遣うのは、母音の響きです。そして歌と同じように、楽器たちも「話して」いるかという点です。
モンテヴェルディはイタリアの音楽文化にとって、とても重要な作曲家です。西洋音楽を改革し、最初にオペラを誕生させました。イタリアで音楽に物語を持ち込むことに仕事をささげた作曲家です。彼が遺した多くの声楽作品から私たちは学ぶことができます。歌詞と音楽の関係性や音の色合いなど、モンテヴェルディは多くのことを教えてくれるのです。
「「聖母のための夕べの祈り」から モンテヴェルディ:作曲
☆ 第1曲「主よ 救われるべき人に」」
☆「第2曲「主は言われた」」
☆「第3曲「私は黒いが愛らしい」」
☆「第4曲「息子らよ 主をほめたたえよ」」
☆「第5曲「麗しきかな」」
☆「第6曲「喜ばしきかな」
☆「第7曲「ふたりの天使」」
☆「第8曲「主でなければ」」
第1曲
主よ救われるべき人に
神が私を力づけに来られますように
主よ急いで私を助けに来てください
栄光は父と子聖霊に
初めにあったように今もいつも
世々とこしえまで アーメン
アレルヤ
(1曲のみ抜粋 訳・礒山雅)
🎵
この曲が400年前に作曲された事実を超えて、2000年前から、否、46億年も前から響いているような錯覚にとらわれた。野外、野原、高原、山の頂を進むときに、この曲がもし天上から響いて来たとしたら、どんなにすばらしかろう。聴きながらそんな空想を楽しんだ。
🎧
名曲アルバム
眠りの森の美女「ばらのアダージョ」、チャイコフスキー
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団,【指揮】円光寺雅彦
⛳きょうは見なくとも、と思う時に限って、あ、これは見ておかなければといった内容。それでついついきょうもまた更新 7時20分
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