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きょうのことば

先週のインマヌエル盛岡キリスト教会の講壇をお伝えします。

國光勝美牧師、國光ひろ子牧師は、45年以上の長きに亘って、岩手で主のご奉仕をしておられます。
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 7月21()の説教は『御国を受け継ぐ保証』(説教:國光勝美牧師)
聖書引証:エペソ書1714でした。

1:7このキリストにあって、私たちはその血による贖い、背きの罪の赦しを受けています。これは神の豊かな恵みによることです。 1:8この恵みを、神はあらゆる知恵と思慮をもって私たちの上にあふれさせ、 1:9みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。その奥義とは、キリストにあって神があらかじめお立てになったみむねにしたがい、 1:10時が満ちて、計画が実行に移され、天にあるものも地にあるものも、一切のものが、キリストにあって、一つに集められることです。またキリストにあって、 1:11私たちは御国を受け継ぐ者となりました。すべてをみこころによる計画のままに行う方の目的にしたがい、あらかじめそのように定められていたのです。 1:12それは、前からキリストに望みを置いていた私たちが、神の栄光をほめたたえるためです。 1:13このキリストにあって、あなたがたもまた、真理のことば、あなたがたの救いの福音を聞いてそれを信じたことにより、約束の聖霊によって証印を押されました。 1:14聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です。このことは、私たちが贖われて神のものとされ、神の栄光がほめたたえられるためです。

 

〈説教〉

きょうは13節と14節に注意をしていきたいと思います。
1:13このキリストにあって、あなたがたもまた、真理のことば、あなたがたの救いの福音を聞いてそれを信じたことにより、約束の聖霊によって証印を押されました。 1:14聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です。このことは、私たちが贖われて神のものとされ、神の栄光がほめたたえられるためです。」
 聖霊によって証印を押される、聖霊は私たちが御国を受け継ぐための保証である。聖霊という実にカギとなることばが、ここに出てまいります。実は、このエペソ人への手紙の対象となったエペソの人たち、これがどういう人たちであり、どういう成り立ちをしていた教会であるのかを知っておくことは、やはりこれを理解するうえには必要なので、この1314のこの聖霊を理解するために、使徒の働きの19章2節をご覧ください。
19:2彼らに「信じたとき、聖霊を受けましたか。」と尋ねると、彼らは、「いいえ、聖霊がおられるのかどうか、聞いたこともありません」と答えた。」
 つまりエペソの教会の人たちは聖霊という事に対してほとんど知識がなかった、教えられる機会がなかったようです。このことをもっとはっきり書いてあるところが1824節、
18:24さて、アレクサンドリア生まれでアポロという名の、雄弁なユダヤ人がエペソに来た。彼は聖書に通じていた。18:25この人は、主の道について教えを受け、霊に燃えてイエスのことを正確に語ったり教えたりしていたが、ヨハネのバプテスマしか知らなかった。 18:26彼は会堂で大胆に語り始めた。それを聞いたプリスキラとアキラは、彼をわきに呼んで、神の道をもっと正確に説明した。18:27アポロはがアカイアに渡りたいと思っていたので、兄弟たちは彼を励まし、彼を歓迎してくれるようにと、弟子たちに手紙を書いた。彼はそこに着くと、恵みによって信者になっていた人たちを、大いに助けた。 18:28聖書によって、イエスがキリストであることを証明し、人々の前で力強く、ユダヤ人たちを論破したからである。」

 この背景をお話ししますと、ここにアレクサンドリア生まれのアポロという非常に有能な人物が出てまいります。ユダヤ人でありました。雄弁なユダヤ人とあります。つまり、彼は旧約聖書をよく知っていて、そして、このメシアなるお方が、イエス・キリスト、あの十字架につけられたお方だという事を彼はよく知っていた。バプテスマのヨハネが、私から後に来るものは、私よりもすぐれたものだといってイエス様を指し示したように、このアキラという人は、大胆にイエスのことを「正確に語ったり教えたりしていた」。ユダヤ人であるけれども、旧約聖書の事をよく知っていて、旧約聖書が預言しているメシアは、あれは実はナザレのイエス様なのだとアポロは正確に語っていた。エペソの人たちはこれによって恵まれたのです。
 それなのになぜ、どこに問題があるのか。26節にあります。
18:26彼は会堂で大胆に語り始めた。」。ところがそれを聞いていたエペソの信徒のご夫妻がいらした。プリスキラとアキラ、このプリスキラとアキラという人は、パウロのコリント伝道のときに力となった人で、天幕づくりの技術を持っていてパウロを助けて、そしてパウロの助手として伝道を助けたすばらしい信徒ですが、このご夫妻が、アポロ先生の講壇を聞いてみました。この先生は確かに本当のことを話されている、聖書の語っているメシアはナザレのイエス・キリスト様、その通りで間違いはない。しかし、プリスキラとアキラは、アポロが語ることには何か大切なものが欠けていると気づいたのです。何が欠けていたのでしょう。26
18:26彼は会堂で大胆に語り始めた。それを聞いたプリスキラとアキラは、彼をわきに呼んで、神の道をもっと正確に説明した。」
 この辺は非常に興味深い。若いアポロという雄弁な説教者が講壇に立って一生懸命にメッセージを語っているのですが、しかし、それを聞いているプリスキラとアキラは惜しくてならない。この話の内容はすべてが整っているけれども、ただ一点が足りない。その一点、イグニッションコイルで点火してエンジンを発動させるような、その着火するもの、これが足りない。
 その場で見てきたような脚色をさせてもらうならば、説教を聴いていたご夫妻は、目と目を合わせて、ああ、この先生にこれを知ってもらいたいな。そして話が終わるのを待って、決してアポロさんに恥をかかせないように、先生ちょっと来てください、一緒にお茶でものみませんかと言ったかどうかはわかりませんけれども、その一点というものを進言したでしょう。「先生のお話しには、聖霊の働きという事が語られていないことに私たちは気づきました」と。アポロ先生はプリスキラとアキラに光を与えられたのです。

 アポロはその後、27節にあるようにコリントの方に渡っていきたいとアカイヤ通るんですけれども、プリスキラとアキラは、これからアポロという非常にすばらしい青年説教者がコリントの方に行きますので、どうか彼をよろしくというお手紙を書きます。
 アポロが非常に有能でありすばらしい人物であったことが分かります。コリントの人たちはすっかりアポロ先生に魅了されます。霊に燃える説教者となっていましたから。もしかすればコリントの人たちは、パウロ先生よりこんど来たアポロ先生の方がいいね、いやいややっぱりパウロ先生の方が、或いは、やっぱり私はペテロ先生だ、などと信徒たちがアポロ派に分かれたりパウロ派に分かれたり、ペテロ派にといった分派ができたりすることも。しかし、いわんとすることは、プリスキラとアキラによってアポロが大切な意味に気づかされたということです。

ここで使徒の働きの19章1節を見ます。
19:1アポロがコリントにいたときのことであった。パウロは内陸の地方を通ってエペソに下り、何人かの弟子たちに出会った。」
 そこにいる信徒たちがちょっと変だなと思われた。いいのだけれどもちょとおかしい、と感じたのです。それでパウロが「2信じたとき聖霊を受けましたか?」と尋ねる。するとその人は「いいえ、聖霊がおられるのかどうか、聞いたこともありません」と。「3それではどのようなバプテスマを受けたのですか」と重ねて尋ねると、「ヨハネのバプテスマです」。そこでパウロは言います「4ヨハネは自分の後に来られる方、すなわちイエスを信じるように人々に告げ、悔い改めのバプテスマを授けたのです」。これを聞いた彼らは、主イエスの名によってバプテスマを受けます。「6パウロが彼らの上に手を置くと、聖霊が彼らに臨み、彼らは異言を語ったり、預言したりした。」
というように続いていきますが、これがエペソの人たちの背景にあったところなのです。

 さて、それではエペソ人への手紙1章にもどりましょう。
はじめエペソの人たちは、聖霊のあることさえ知らなかった。しかし、パウロによって聖霊の働きというものの意味する大切な生命的なものを聞いて、パウロはエペソの人たちに語りました。
「いいですか、聖霊はあなた方に、そう聖霊によってあなた方は救われているのですよという証印を押されたのです。「14聖霊は、私たちが御国を受け継ぐことの保証です。」と書いてあります」
そして、聖書の欄外には、「保証」の直訳は「手付金」とあります。「聖霊は私たちが御国を継ぐことのできる手付金です」
 まだぜんぶを得たわけではない。けれども、聖霊があなたがたに与えられた時、あなた方は罪赦され、神の子どもとされるすばらしい救いを、あなたがたがこれから天の御国の諸々の祝福を受けることのできる保証、たしかにあなた方がそうなんですよということを約束してくれる手付金なんです。

 小惑星探査機「はやぶさ2」の快挙が浮かびます。研究者たちが今回の快挙についてにこにこしながら記者の前で話をしている場面。この人々の喜んでいる顔は今でも浮かびます。小惑星の砂石の採取に成功、表面のものでない、長い間太陽からの放射線にさらされているものではなく、深いところにある砂石、そういったものを持ち帰る、すると、太陽系の起源がわかる。私たちは太陽系の成り立ちの歴史を手にしたことになるのだと喜び興奮しているあの姿、真理を追究している人たちの手掛かりを得た喜びには思わず拍手をしたくなりますね。

 小惑星のほんのわずかなもの、それを手にした時に、われらは太陽系の歴史を手にしたと喜んだのです。地上に帰ってきて分析が始まる。私たちが、天国における前味わい、はやぶさ2がようやくそこに向かっていますけれども、私たちは聖霊によってイエス・キリストの十字架の贖いを信じて救われたときに、御国を受け継ぐものとしての証印を押された。そして、その聖霊は私たちに、救いの前味わい、手付金を与えています。聖書の最後の方にペテロの手紙の第一の手紙があります。18
1:8あなたがたはイエス・キリストを見たことはないけれども愛しており、いま見てはいないけれども信じており、ことばに尽くすことのできない、栄えに満ちた喜びにおどっています。 1:9これは、信仰の結果である、たましいの救いを得ているからです。」

 私たちが、イエス・キリストの十字架、復活を知った時に、ああ罪赦された、感謝だ、キリストとともに神の国の世継ぎとなった、ああ嬉しいというそのことを、聖霊は私たちに保証して下さる。ほんの僅かなものなのです。でも、それは私たちにまさに天国の御国の祝福のそれと変わりない、同じものがすでに保障として与えられている。これが私たちの救いの福音なのです。

エペソ1章14節を見ると、私たちが贖われて神のものとされた、このことによって神の栄光がほめたたえられた。これは神様の喜びである。実に驚くべきことですね。こんな者が、みなさんお一人おひとりが、皆さん方が救われるときに、それは天に大いなる喜びが、失った一匹の羊を見出したというときに、それは、神様の栄光でもあるし、神様の喜びでもある。考えただけでももったいないですね。私のような者がイエス様を信じているだけでも感謝なのに、これが、神様がご自身の栄光をあらわす者となる。私の救われることが、神様の喜びになる。大きな祝福です。そのことを感謝したいと思います。

 

 

 

 

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