2019/7/2クラシック倶楽部を聴く
戸山俊樹 バス・リサイタル。オールブラームス。
ピアノ・鈴木謙一郎
2017年9月13日 愛知県立芸術大学 室内楽ホール
戸山俊樹
東京芸術大学大学院オペラ科修了。1982年日本音楽コンクール第2位、海外派遣コンクール松下賞受賞。1983年ジュネーヴ国際音楽コンクール銅賞。1984~88年ドイツのハーゲン市立歌劇場専属歌手。1992年ジロー・オペラ賞受賞。1990年に帰国後、日生劇場中心に数々のオペラに出演。宗教曲のソリストとしても活躍。
コメント:ブラームスの歌曲については、ブラームスは非常にさみしがり屋で内向的で でも人恋しくて仕方がない、でも孤独でいたいと、付き合うのはなかなか難しい人間だったろうなと。での逆にブラームスのそういうところに魅力を感じるし、ブラームスの歌曲自体ぜんぜん派手さがないんです。内向的な人間。決して派手ではないけれども、そういう世界をとても自分のロマンティックな孤独な世界を大切にした作曲家だと思うし、そこに魅力を感じますね。
オペラというのは、登場から最後まで一つのキャラクター、一人の人間を演じる。歌曲の場合は一曲一曲設定が主人公が全く違う。その一曲一曲ステーションを変えていくわけですよね。それが、やっぱりオペラを経験すると即その中に入っていくというトレーニングを知らず知らずのうちに、毎日それでもって、状況に入っていくのとリンクしてるのですごく役に立ってますね。だからオペラをやってなかったら、長張り(聞き違いかも)と歌うのは難しかったかもしれないですね。まあ集中力の問題です。
☆「おまえの蒼い瞳よ 作品59第8」グロート:作詞
☆「郷愁その2 帰り道はどこ 作品63第8」グロート:作詞
☆「ご機嫌いかが?私の女王様 作品32第9」ハーフィス/ダウマー:作詞
☆「墓地で 作品105第4」リリーエンクローン:作詞
☆「湖で 作品59第2」ジムロック:作詞
☆「われらはさまよい歩いた 作品96第2」ダウマー:作詞
☆「五月の夜 作品43第2」ヘルティ:作詞
☆「永遠の愛 作品43第1」ヴェンツィヒ:作詞
☆「一本の菩提樹が立っています~49のドイツ民謡集 第1集」
☆「谷の底では 49のドイツ民謡集 第1集 第6番」
☆「静かな夜に 49のドイツ民謡集 第42番」
☆「僕の彼女はばら色の唇をしている 49のドイツ民謡集 第25番」
☆「愛の歌 作品71第5」ヘルティ:作詞
☆「たより 作品47第1」ダウマー:作詞
☆「野の寂しさ 作品86第2」アルメルス:作詞
🎵
最後の3曲はアンコール曲。プログラムの最後、「僕の彼女はばら色の唇をしている」、これが今回の曲目の中では唯一、明るく弾んで、ちょっと有頂天な曲だったけれども、これはバスという音域ではけっこう難しい表現であるかと思われた。バスの魅力はやはりロシア民謡かと。広大な粗々しさ、荒々しさの表現に向くとの思い込みがあったが、沈みゆくような、地の底からの意思、暗闇、陰、嘆き、さらには愛の喪失というステージを深くもの憂げに思慮深く歌うにも相応しいのだと知らされる。ザラストロ役も経験しており、底深いドラマ性もOKなのだろう。「野の寂しさ」、消えゆく声を聴きとりながら、ブラームスの孤独の深さをもしばし共有。
🎧
名曲アルバム。「英雄ポロネーズ」ショパン。【ピアノ】清水和音
古都クラクフ
ポーランドの代表的な民俗舞曲ポロネーズ。力強く輝く。
⛳スローテンポで7時23分更新
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