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2019/7/16クラシック倶楽部を聴く

アメリカ海兵隊バンド 日本公演

1798年創立。大統領直属の演奏団体。大統領就任式などの公式行事、一般公開の演奏など、年間500回以上の演奏活動。指揮ジェイソン・フェティッグ。マーチ王J.P.スーザが第17代隊長。新たなレパートリーの発展にも力を注ぐ。指揮のジェイソン・フェティッグ大佐は、マサチューセッツ大学でクラリネット指揮などを学び、メリーランド大学でオーケストラ指揮の修士号を習得。1997年クラリネット奏者として入隊。2014年から第28代隊長として、多くの曲の初演を手掛ける。
本多の森ホール 2019516(石川県金沢市)

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☆「アメリカ合衆国国歌「星条旗」」
☆「日本国歌「君が代」」
☆「行進曲「海を越えた握手」」ジョン・フィリップ・スーザ:作曲
マーチ王、作曲家ジョン・フィリップ・スーザ(18541932)は、18801892年まで海兵隊バンドの第17代隊長を務めた。その後、自分の名をつけたスーザ吹奏楽団を率いて人気を博した。「海を越えた握手」は特定の国を相手に作曲されたのではなく、国際的な共通言語としての音楽をあらわしている。
☆「エスプリ・ドゥ・コール」ロバート・ジェイガー:作曲
ロバート・ジェイガー(1939)は、「シンフォニア・ノビリッシマ」ほか、多くの吹奏楽作品で日本でも人気のあるアメリカの作曲家。「エスプリ・ドゥ・コール」はフランス語で団結心の意味。アメリカ海兵隊バンドの委嘱により、1984年に作曲された。演奏の速度指定はTempo di Bourgeois。委嘱当時の隊長ジョン・ブルジョワの快活な気風をあらわしている。
☆「イロァ・イロァ」ケヴィン・ウォルツィク:作曲
アメリカの作曲家ケヴィン・ウォルツィク(1964)により東日本大震災と津波の犠牲者への祈りとして2015年に書かれた作品。題名は聖書にあるイエスの言葉Eloi, Eloi,lama sabachthani?「神よ、神よ、なぜ私を見捨てたのですか」からつけられている。

☆「ルイ・アームストロングへのトリビュート」スティーヴ・ブラ:編曲
この作品はルイの演奏した作品の人気曲から6曲を選びメドレーにした。海兵隊バンドのダニエル・オーバンがソリストを務める。
(独奏トランペット)ダニエル・オーバン、(独奏クラリネット)パトリック・モーガン、(独奏トロンボーン)サミュエル・バーロウ
☆「「ユーソニアン・ドゥエリング」(世界初演)から 第2楽章「タリアセン・ウエスト」、第3楽章「落水荘」」マイケル・ギルバートソン:作曲
これはピュリツァー賞候補にもなった新進気鋭の作曲家マイケル・ギルバートソン(1987)の初めての吹奏楽作品で海兵隊バンドの委嘱によって作曲された。「ユーソニアン・ドゥエリング」とは「アメリカ人の住まい」を意味する言葉。アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトの後期の住宅群から着想を得て作曲された。3つの楽章からなる曲として構想され、第2楽章と第3楽章が今回世界初演された。第2楽章「タリアセン・ウエスト」はライトの自宅および建築学校で冬の家としてアリゾナ州スコッツデールに建てられた。建物周辺の荒涼とした砂漠の景色を反映している。第3楽章「落水荘」はペンシルバニア州ミル・ランにある滝の上に建てられた邸宅。流れ落ちる水が演奏で巧みに表現されている。作曲したギルバートソンも金沢での初演に立ち会った。
☆「くちづけ」アルディゲーリ:作詞、アルディーティ:作曲、パターソン:編曲
(メゾソプラノ)サラ・シェフィールド
イタリアの指揮者で作曲家ルイージ・アルディーティ(18221903)の歌曲。スーザ吹奏楽団で演奏された人気曲である。
☆「「ウエストサイド物語」から「サムホエア」」ソンドハイム:作詞、バーンスタイン:作曲、フェティッグ:編曲
(メゾソプラノ)サラ・シェフィールド
☆「行進曲「星条旗よ永遠なれ」」スーザ:作曲

1896年スーザ42歳で作曲。アメリカを代表する曲。

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🎵
ユーチューブでもロシア民謡などを見ると軍服で歌っているのが珍しくない。軍服には抵抗感があるけれども。司会サラ・シェフィールドの日本語で親近感、あ、これが狙いかな。などと勘繰るのはやめ、世界共通語である音楽に耳を傾けてみた。演奏する方々もみな音楽を愛し、音楽で人々に楽しみや平和をと願っているはず。
 今回特に興味深かったのが、「ユーソニアン・ドゥエリング」。最初の独特な響き、人を寄せ付けない世界をあらわすことで、その響きが人を寄せ付けているという、この摩訶不思議に引き込まれた。作曲者のギルバートソンも登場、画面上から写真がうまく撮れなかったのが残念。サラ・シェフィールドの歌でいっぺんに空気が入れ替った。
  日本の洋楽のはじめは、日本に開国を迫った軍艦の軍楽の恩恵を受けている。その流れを聴くことができた。

⛳ペリー来航やらロイド・ライトの建築物をwebに訪ね歩いているうちにこんな時間に。けさも楽しい朝のひと時。何しろ素人びとの更新、これをさらにマメに斬ってくださる方があっても不思議はないと 8時 更新

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