2019/6/6クラシック倶楽部を聴く
x
ドミートリ・コルチャック テノール・リサイタル
~2018年3月15日東京オペラシティ・コンサートホール~
ドミートリ・コルチャック
ロシア出身。声楽と指揮法を学ぶ。2004年フランシスコ・ヴィニャス国際声楽コンクール優勝。同年プラシド・ドミンゴ国際オペラ声楽コンクールで受賞。以来、名だたる世界各地の歌劇場で活躍。近年は指揮者としても活動。
浅野菜生子(ピアノ)
桐朋学園大学でピアノと声楽の伴奏法を学ぶ。国内外の声楽家から信頼され共演を重ねている。
ドミートリ・コルチャック コメント
今回はロマンスというテーマでプログラムを組みましたが、このようによく響くホールでの演奏会でピアノ伴奏で歌う場合オペラのやり方は通用しません。声とピアノが一体となって音楽を作り出さなければなりません。ピアノの役割は管弦楽よりも大きく繊細で作品の世界観を描き出さなければならないのです。ピアノの伴奏で歌うのは、管弦楽の伴奏で歌うよりもはるかに難しいのです。レパートリーの変化について、アルマヴィーヴァ伯爵を20歳で歌ったテノールが50歳でも同じというわけにはいかないでしょう。もっと男らしく重みのある…声の質も変わりますし。わたしも最近レパートリーを変えました。2年前の来日公演は歌劇「ウェルテル」でしたが、今回は「ホフマン物語」に出演しました。道を模索するうちに出会ったのがフランスの作品で、「トメオとジュリエット」や「ファウスト」などフランスのレパートリーも増やしています。
演奏会の前半はコルチャックの故郷ロシアの歌曲とオペラ・アリアの演奏。
☆「私は嘆く」レールモントフ:作詞、ダルゴムイシスキー:作曲
☆「歌劇「ラファエロ」から 舞台裏からの歌手の歌「情熱と喜びに心は震え」」
アレンスキー:作曲
☆「歌劇「エフゲーニ・オネーギン」から 青春の日は遠く過ぎ去り」チャイコフスキー:作曲
☆「歌うな、美しい人よ 作品4第4」プーシキン:作詞、ラフマニノフ:作曲
☆「「音楽の夜会」から第1曲 約束」メタスタジオ:作詞、ロッシーニ:作曲
☆「「音楽の夜会」から第8曲 踊り」ペポリ:作詞、ロッシーニ:作曲
☆(「歌劇「オテロ」から ああ、どうして分かってくれないのですか」ロッシーニ:作曲
☆「歌劇「愛の妙薬」から 抜粋」ドニゼッティ:作曲
☆「歌劇「愛の妙薬」から 人知れぬ涙」ドニゼッティ:作曲
☆「歌劇「ロメオとジュリエット」から 目覚めよ、きみ」グノー:作曲
☆「歌劇「ウェルテル」から オシアンの歌「春風よ、なぜ私を目ざますのか」」マスネ:作曲
🎵
歌劇の歌いあげ、歌いこみにはもう次元の格差というものをかんじてしまうのだが、直截な歌劇の歌詞からは、いまだ見たこともなく聞いた事もない人間世界を知らされることが多々。チャイコフスキー、ロッシーニの曲と歌詞ともに興味深かった。「音楽の夜会」、どんなにテンポがはやくとも、ことばの隅々までを過不足なく伝えるというその演奏、歌唱技術に感嘆。
🎧
名曲アルバム。「コーヒーカンタータ」バッハ作曲
ライプチヒ。バッハは38歳で聖トーマス教会の音楽カントルに就任、学生を指導。18世紀に中東からコーヒーがもたらされる。現存するドイツ最古のコーヒーハウスは1711年創業。当時コーヒーは媚薬とされ、女性が飲むのははしたない事だった。コーヒを止めさせようとする父親と拒絶する娘の小喜劇。1734年コーヒーハウスで初演。バッハは学生たちの楽団コレギウム・ムジクムと演奏した。リキュールとクリームの入ったカンタータコーヒーは、ライプチヒの名物。
⛳この時間の作業は競技に出ているような心境でもある。走りに走り 7時6分更新
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 室内合唱団「日唱」の第40回定期演奏会があります。指揮は中館伸一氏。題して「受け継がれる魂~祖父・中館耕蔵の足跡をたどって~」(2025.04.15)
- 音楽雑感 これそれ あれこれ(2025.03.25)
- クラシック倶楽部あれこれ(2025.03.01)
- 新ダヴィット同盟(2025.02.12)
- クラシック エラール メモ(2025.02.05)
コメント