2019/5/29 2019/5/29クラシック倶楽部を聴く
アロド弦楽四重奏団 演奏会
~2017年12月14日 王子ホール~
アルテミス弦楽四重奏団やエベーヌ弦楽四重奏団に学ぶ。2016年ミュンヘン国際音楽コンクール第一位。
(第一バイオリン)ジョルダン・ヴィクトリア、(第二バイオリン)アレクサンドル・ヴ、(ビオラ)コランタン・アパレイー、(チェロ)サミー・ラシド。
ジョルダン・ヴィクトリア 弦楽四重奏は傑作の宝庫です。4人でそれを好きなだけ時間をかけて仕上げていく自由さがいい。4人のソリストが共演しているような4人だけですべてを作り上げていく感じです。ただいつも一緒にいるので険悪な雰囲気になることもあります。夫婦や恋人と同じで、いい時もあれば悪い時もあります。
アレクサンドル・ヴ クラシックの演奏家でも弦楽四重奏は日頃から聴いているものではありません。だからその魅力に目覚めたのは偶然です。学校でもソリストやオーケストラ奏者などは育てますが室内楽はあまり教えてもらえませんでした。でも私たちは弦楽四重奏の虜になってしまった。ジョルダンがいうようにたった4人で理想的なサウンドを作り上げていく。音楽をどこまでも深くほりさげられるのが魅力です。それはオーケストラでも可能ですが、演奏者が多いうえに練習時間も限られています。だから曲を徹底的に掘り下げられない事が多いのですが4人ならできます。弦楽四重奏は「分かち合いの精神」が大事です。良いことも悪いことも常に4人で分かち合える。これが弦楽四重奏の魅力です。
コランタン・アパレイー ビオラ奏者にとって弦楽四重奏は魅力的です。響きに膨らみをもたせたり旋律を奏でたりするビオラは変幻自在のカメレオンのようで面白い。弦楽四重奏はどんなビオラ奏者も満足させる編成です。
サミー・ラシド 弦楽四重奏は他の音楽に比べて近寄りがたいという印象を持たれやすい。作曲家にとっても非常に難しい音楽です。哲学的だったりメッセージが複雑だったりするので難解な音楽だと思われて避けられがちです。でも終演後、初めてクラシックを聴きに来たお客さんの多くが「何て美しい音楽!」と感動を伝えてきます。人に希望と感動を与える音楽だから引き続けなければいけない、将来性を信じています。
☆「弦楽四重奏曲 ニ短調 K.421 から 第1楽章 第4楽章」モーツァルト:作曲
20代半ばのモーツァルトが、敬愛するハイドンの弦楽四重奏曲に刺激を受けて書いた作品。他にも5つ作曲され、まとめてハイドンにささげられた。現在それはハイドン・セットと呼ばれ、モーツァルトの後期の傑作として親しまれている。
☆「弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 作品13」メンデルスゾーン:作曲
メンデルスゾーンは生涯で7つの弦楽四重奏曲を遺した。第2番は「夏の世の夢」序曲が書かれた翌年18歳で作曲された作品。尊敬するベートーヴェンからの影響も見られ若きメンデルスゾーンの意欲があふれている。
🎵4人のコメントから、ビオラの役割についての認識が変わる。きょうは意識的にビオラの音を拾って聴いた。これまではチェロだったけれども。変幻自在のカメレオンの顔を聴いた気が。「弦楽四重奏曲第2番イ短調」の深い掘り下げに感動。協奏が狂走とも聴こえるところ、それが火花さえ散らして駆けるのだが、音響と化した抑制力が聴こえ、せめぎあい、美のせめぎあいといった観を呈している。深く濃い演奏だった。
🎧
名曲アルバム。「交響曲第3番 第5楽章」マーラー作曲
マーラーのことば
(メゾソプラノ)池田香織
(女声合唱)栗友会
(児童合唱)東京少年少女合唱隊
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団
(指揮)岩村力
~オーストリア・アッター湖、シュタインバッハ~
⛳解説、写真は番組から 7時12分更新
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