2019/5/21クラシック倶楽部を聴く
クラシック倶楽部打楽器 百花繚乱
☆「回鼓録 ― 独奏打楽器のための―(2013)」田口和行:作曲
(打楽器)會田 瑞樹
(3分15秒)
~CT101 2016年9月18日~
☆「ヴィブラフォン独奏のための三章から第3楽章(2013)」水野修孝:作曲
(ヴィブラフォン)會田 瑞樹
(4分00秒)
~CT101 2016年9月18日~
☆「ヒューマンビートボックス即興バトル」
(スネアドラム)會田 瑞樹
(5分40秒)
~下北沢ReG 2016年7月2日~
☆「光のヴァイブレーション ―ヴィブラフォンのための―(2016)」権代敦彦:作曲
(ヴィブラフォン)會田 瑞樹、(ダンサー・振付家)小尻 健太
(16分50秒)
~CT101 2016年9月18日~
☆「JAMTIC JAMTAC― 4人の打楽器奏者のための―(2016)〔NHK委嘱作品〕」小出稚子:作曲
(打楽器)會田 瑞樹、(打楽器)小林 孝彦、(打楽器)角銅 真実、(打楽器)齋藤 綾乃
(16分10秒)
~CT101 2016年9月19日~
☆「星めぐりの記憶(2014)」羽根玲夢:作曲
(ヴィブラフォン)會田 瑞樹
(4分10秒)
~CT101 2016年9月18日~
會田 瑞樹
打楽器奏者。1988年仙台市生まれ。幼少でバイオリン、12歳で打楽器。仙台フィルハーモニー管弦楽団打楽器奏者佐々木祥氏との出会いで本格的に打楽器の道へ。マリンバを星律
子氏に師事。有賀誠門、藤本隆文両氏にも師事。武蔵野音楽大学ヴィルトゥオーソ学科打楽器専攻卒業。同大学院修士課程修了。吉原すみれ、神谷百子各氏に師事。大学三年時、日本現代音楽協会主催第九回現代音楽演奏コンクール「競楽Ⅸ」において第2位入賞。
🎵
會田氏の打楽器奏者としての評価は知られているが、この才能が新たな分野のモチベーションをあげる重要な役割もはたしている好例が「ヒューマンビートボックス即興バトル」。ともすれば何が何だか、単調とも奇怪とも受け取られがちなこの世界に彩りとアドリブ的なリズムを提供。この「ヒューマンビートボックス」、ごくひとつかみの片隅的活動かと思いきや、ウェブで見ると国際的な連携をもつ組織があり、アジア大会、世界大会にもつながっているらしく、ビートボクサーの熱い戦いが続行中なのだ。
「光のヴァイブレーション」、これが舞踏とのコラボ。2016年初演という新しさ。ヴィブラホン、「闇に浮遊する光の粒子」、これは奏者の感想であったか、まるで宇宙からでも眺めるような不思議な視覚的感覚が呼び起こされた。ダンサー小尻氏、闇から光への表現、最後にヴィブラホンに向かって會田氏の音の光そのものに同化していくかの後姿が印象的。
意表を憑かれるのはここまでかと思っていたところ、「JAMTIC JAMTAC」! 永遠の時を紡ぐガムランに魅かれた小出氏の深夜0時から、まさしくJAMTIC JAMTAC、時をありとあらゆる音で刻んでいくのだ。解説では、この楽曲を構成するリズムは「12」という数字に支配されている。「12」は天体や時間をつかさどる数字。人知を越えた神秘性を宿しているという。3~6時、これが4人のタップの響き。時をつかさどる4人の番人。常に時に追いつけ追い越せ、しかし追いつけず追い越せず、ときとして時に翻弄される筆者も瞬時なりとも時をつかさどって番人を気取ってみたいもの。7~9時の中にあった板(と見えたが)を木っ端で擦る音の表現には、ここまでか! と恐れ入った。
「星めぐりの記憶(2014)」、賢治がらみの曲。これを聴いていたときに、ちょうど窓外に雨音がしてきたのだが。會田氏のヴィブラホン、精妙なマレットの紡ぎだす安らぎは、渇いた土に雨がしみるごとくに心に。
🎧名曲アルバム。ショスタコーヴィッチ「革命交響曲」
成功後、ずっと先鋭的な作風は封印されたままであると。
⛳
プログラムは番組HP、写真は番組映像から 時に追われながら7時17分更新
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