2019/5/15クラシック倶楽部を聴く
クリスティアン・ベザイデンホウト フォルテ・ピアノリサイタル
オールモーツァルト
~2018年3月19日 東京文化会館小ホール~
☆「ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.332」
☆「ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.281 から 第2楽章、第3楽章」
☆「ピアノ・ソナタ ハ短調 K.457」
クリスティアン・ベザイデンホウト
1979年、南アフリカ生まれ。イーストマン音楽院を最優秀の成績で卒業し、チェンバロ、フォルテピアノ、通奏低音を学びつつ、欧米各地でバロック・オペラ公演の通奏低音奏者として経験を積む。21歳でブルージュ国際古楽コンクール(2001年)の第1位と聴衆賞を獲得、今日では世界の主要アンサンブルから頻繁に招かれており、ブリュッヘン、ホグウッド、ケラス、ムローヴァなど著名アーティストとの共演や音楽祭への出演も多数。09年からハルモニアムンディと長期的な録音プロジェクトを継続中。
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モダン、チェンバロ、フォルテに関してボツボツと聴き逃し、王子ホールの頁を開いてみたが、
「チェンバロがアーティキュレーションやアゴーギクやニュアンスをいかに大切にしているかを知ったことは、大きな衝撃でした――スタインウェイに代表されるモダンピアノには音色やダイナミクスという面で大きな可能性がありますが、表現力豊かなチェンバロ演奏に不可決なアーティキュレーションへの飽くなきこだわりのようなものは見られません。その反対に、継続してスタインウェイを弾いてきたことでリリカルで心を揺さぶる演奏を志すにあたっての基礎ができましたし、こういったことすべてがフォルテピアノの演奏でも役立っているのです。フォルテピアノというと、チェンバロの後継者という歴史的な位置づけのことばかりが頭にある人が多く、音色の変化、トーンやテクスチュアの多彩さといった無限の可能性がまだまだ認知されていないような気がします。」とあった。
番組では、ベザイデンホウト、フォルテピアノはチェンバロとモダンの間にあって、上品さ、きめこまやかさ、歌うような抒情性があると語っていたが、私がこれに気づかされたのは、ここのところのクラッシク倶楽部のフォルテピアノ演奏のお蔭。それまでは、フォルテピアノを聴きもせずに未開の楽器としか区分していなかった。
ベザイデンホウトが、モーツァルトの音の説明に歌舞伎の見得を引いたことで、一音一音をまたモーツァルトの才能に驚きをもって新鮮に聴くことができた。あまり賛辞を呈すると、逆に価値を貶めるのではないかと恐れもするのだが、このような音楽家たちの感性にはやはり見得を切られたときような注意、意識を喚起されること度々。
🎧
名曲アルバム。「シチリアーナ」フォーレ作曲
東京フィルハーモニー交響楽団。沼尻竜典・指揮
バッハ、ヘンデルもシチリアーナの名曲をのこしているようだ。
⛳7時3分更新
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