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クラシク倶楽部を楽しむ

クリスティアーネ・カルク  ソプラノ・リサイタル。ピアノ・マルコム・マルティノー。2016年3月10日(木)王子ホール収録

 カルクの声に、カラヤンの愛したリリック・ソプラノであるヤノヴィッツの声が重なった。理性的、知的な支配に、誠実さも感じられるカルク。以前にも聴いているのだが、記憶が曖昧なのは漫然と聞き流していたからだろう。この中から何かを掴もうという意欲に欠けていたのだ。それがあると無いとでは、耳に入ってくる質も量もまった違っていることに今更ながら驚く。ただ今朝は、健康的な側面の温存をはかり、ゆったりと寛ぎながらの視聴となった。

 

モーツァルト・作曲「魔法使い K.472」、ヴァイセ・作詞。☆「すみれ K.476」、ゲーテ・作詞、☆「歌劇「フィガロの結婚」から「スザンナは来ないかしら」「楽しい思い出はどこへ」」、ダ・ポンテ・作詞。
☆ブラームス・作曲☆「湖で 作品59第2」、ジムロック・作詞。☆「若い歌「わが恋は緑」作品63第5」、フェリックス・シューマン・作詞。☆「ひばりの歌 作品70第2」、カンディドゥス・作詞。☆「永遠の愛 作品43第1」、ヴェンツィヒ、ファラースレーベン・作詞。
☆リヒャルト・シュトラウス・作曲、マルコム・マルティノー・編曲☆「4つの最後の歌  1.春」、ヘッセ・作詞。☆「(4つの最後の歌) 2.九月」、ヘッセ・作詞。☆「(4つの最後の歌) 3.眠りの前に」、ヘッセ・作詞。☆「(4つの最後の歌) 4.夕映えに」、アイヒェンドルフ・作詞。
☆リヒャルト・シュトラウス・作曲☆「あおい」、クノーベル・作詞。☆「あすの朝 作品27第4」マッケイ・作詞。

集中的に聴いたのが、「4つの最後の歌」、解説にあったように、移ろう視線、人生の郷愁、死の予感だ。ちょっと疲れた、もっと疲れた、疲れ果てた大人への子守歌のようだ。

2、九月
庭は打ちひしがれ
降りそそぐ冷雨が 花へと沈む
寒さに震えながら
静かに 終わりの時を迎える夏
ひとひらの金色の葉
アカシアの樹から舞い落ちる
驚き 力なさげに
死にゆく庭に ほほえみかける夏
あのバラの傍らで
いまひと時
安らぎへ思いをはせる夏
そして疲れ果て
ゆっくりと
その目を閉じる

3眠りの前に
昼に疲れ果てたいま
心からの望みは
星降る夜に抱かれるごと
遊び疲れた子どものように
手を使うのをやめよ
頭を使うのをやめよ
すべての感覚を
まどろみの中に沈ませよ
見張るものなき魂も
自由な翼を得て羽ばたき
夜の魅惑の世界で
深く千代に
千代に
千代に生きるために

※翻訳のお名前もでたのですが、失念、何れ番組の中からの筆記です。 

   

名曲アルバム。「越後獅子」九世杵屋六左衛門・作曲、黛敏郎・編曲。東京フィルハーモニー交響楽団、外山雄三・指揮。

黛敏郎・編曲版は1960年、N響、初の60日間世界演奏旅行の時、アンコールに演奏されたようだ。指揮には岩城宏之が抜擢されている。「ビャーという雅楽のような鋭い音ややぁーという団員の掛け声がこだまする。不意を突いたような響きに、観客は熱中した」と、岩城が語っていた。

7時3分  更新

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