クラシック倶楽部を聴いて
トロンボーン奏者…中川栄次郎:日本を代表する世界的トロンボーン奏者として幅広い活動を行っている。TV等から聞こえるトロンボーンの7割は彼のモノと言われている。2007年、日本人として初めて米「トニー賞」授賞式に出演し2008年にはNHK連続テレビ小説『瞳』のメインテーマを演奏
ジャズピアニスト・作曲家…宮本貴奈;茨城県結城市出身。米英に20年在住、約30カ国で演奏活動を展開。5才からエレクトーンを始め、14歳からピアノに転向、作曲を学ぶ。高卒後米バークリー音楽大学へ留学、映画音楽&ジャズ作曲学科卒。1998年NYへ拠点を移し、全米エドマンジャズピアノ大会優勝。ニーナ・フリーロン(vo)のワールドツアーに5年間参加、ピアニスト・アレンジャーとして参加した【SOULCALL】は2001年米グラミー賞2部門でノミネート。アトランタに移り、ジョージア州立大ジャズ教育学部修士課程卒。「アトランタベストジャズアクト(2年連続)」「ジョージア州で最も影響力のある女性」他受賞。
日本フィルソロトランペット奏者…オッタビアーノ・クリストーフォリ:1986年イタリア、ウーディネ生まれ。ウーディネのコンセルバトーリを卒業後、2004-2006年ユースイタリアンオーケストラに在籍。シカゴ交響楽団各氏に師事。2008年に来日し、兵庫県立芸術文化センター管弦楽団(芸術監督 佐渡裕)第1奏者を経て、2009年、日本フィルハーモニー交響楽団に入団、現在、客演首席奏者を務める。
2018年12月1日富山県射水市アイザック小杉文化ホール
☆「管弦楽組曲 第3番 から アリア」、バッハ:作曲。中川 、宮本演奏。☆「歌劇「運命の力」序曲」、ヴェルディ:作曲、ニール・ベネット:編曲、中川 、オッタビアーノ・クリストーフォリ、宮本演奏。☆「ファンダンゴ」、ジョゼフ・トゥリン:作曲、中川 、オッタビアーノ・クリストーフォリ、宮本演奏。
次の2曲は中川英二郎の作曲で中川、宮本演奏。
☆「シークレット・ゲート」
☆「トライセンス」
アンコール曲
☆「チャールダーシュ」、モンティ:作曲。中川・宮本演奏
月曜日は全休にしたい心境なのだが、やはり、きょうは何があるかと起きだしてTVスイッチ・オン。中川氏の作品2曲には間に合った。氏がいうに、作曲の種は、よく風呂の中で降りて、か、下りてか、とにかくひらめくらしい。種がおりるときには、エンディングまでが見えるという。スケッチはピアノで書いて、か描いてか、何れ鍵盤で曲想をなぞり、それからDTMに。演奏は職人的という。そうはいうものの、一生をかけて音楽に新たなものを見出そうと技術が衰えないように研鑽し続ける演奏家には、わたしはいつも賞賛と尊敬の念を持っているのだが、とにかく、氏は、その域から一つ、自分の独自性、自分の人間、人となりを作曲を通して感じてもらいたいのだと。また作曲では、自分をさらけ出しやすいとも語っている。
「シークレット・ゲート」、2007年に扉を開くような曲想で作曲。ジャズ風で、都会の夜の賑わいが流れる中を、それこそ、流し歩いている感じが。
「トライセンス」、これは、ジャズとクラッシクの融合を目論んで作曲されたようだ。トロンボーン、静かな湖畔に立って、水面を眺めるうちに、しだいに光がさして、ピアノが水のさざめきに波立ったところで、トロンボーンが物語りはじめ、煩悶の陰も見せて、しだいに夕映えに溶け込んでいく、そんな情景が浮かんだ。「トライセンス」、起きだして聴いてみる価があった。宮本氏の野性味のあるピアノの響き、むしろ新鮮。
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