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初雪

雪がふる。
口をつぐんで
ひたすらに白の点描を重ねていく。
突如、雷鳴の轟き。
雪がふる。
おもたげな雪が、
雷の威嚇にも臆せず、
一様に地のうえをめざして、
なにをおもんぱかることもなく、
雪がふる。
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Dsc02659
 
マイクロ資料を読んでいて、しまった、あの本、まだ図書館に返すんじゃなかった。県立から借りたのだが、市立にもある本だ。クルマで行くときには、市立の方が駐車には都合がよい。というわけで市立の方に。それが目的の本は、ただいま傷みがはげしいので補修にまわしています、とのことだった。アマゾンに出ていないこともないが、購入したとしても、高価なわりにこの一定期間が過ぎれば、そう開く機会はない。あすからの天気を見ながら県立の方に出直すことに。
午前、お祈り会に行こうとして、舘坂橋に通じる岩手大学近くの交差点で赤信号を待っていると、白鳥の声。遠い前方上空に見事なV字編隊が。ようこそ! いらっしゃい! 真っ蒼な空の下、眩い大海原のうえを、ひたすら駆け抜けてきたんだね。雨や嵐にもあったろうね。海に落ちてしまうこともなく、餌食になってしまうこともなく、よくここまで頑張ったね。
 信号が青に。ふたたび路上に眼を落して、黄葉の間に伸びる坂道を降る。

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