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盛岡タイムス「楽都のユニゾン」連載第42回

盛岡タイムス「楽都のユニゾン」連載第42回が出ました。今回は、関東大震災のとき、東京市長だった後藤新平が、歌詞にうたわれていた事と、「籠の鳥」の大ヒットを書かせていただきました。
 もし後藤新平の都市計画が実現していたなら、それから後の地下鉄網や高速道など、ライフラインの建設費もかなり違っていたのかもしれないなどと思いましたが。
 「籠の鳥」のレコードが続々と出、映画も次つぎに。それでまたレコードが爆発的に売れ、映画で唄を務める歌手が仕事に恵まれるという相乗効果があったようです。
 主演の澤蘭子は、後に、ベルリンフィルを指揮したこともある近衛秀麿の愛人となったこともあるようで、ちょっと意外でした。
復興節には、昭和5年に帝都復興記念としてつくられた官製版「復興行進曲」があります。復興工事が一応の竣工を見た年です。こちらは北原白秋作詞、山田耕筰作曲。
ふたつの復興の歌に関し、西沢爽は次のようにいっています。
(復興行進曲は)白秋の作詞にしては拙いが、本格詩人の格調の高い歌であるとしよう。しかし私は卑俗であろうと、(添田さつき、渋谷白涙の作詞)の「復興節」の中に、生々しい人間像を感じる。歌の巧拙を越えて、どんなに打ちのめされても、また這い上がろうとする民衆の声が聞こえるのである。
 

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