映画『ガンジー』
このところ毎夕のように家の上空に白鳥の鳴き声がしている。シベリアに帰るウォーミングアップなのか、出立なのか、甲高く、申し合わせるように、互いに励ましあうような鳴声。これからの長旅の決意も聞こえる気がするのは、わたしの感傷だろうか。
☆
きょうのプレミアムシネマは『ガンジー』。身分証明書を焼き捨てる、指紋の採取への拒否等々。数々の人種差別との戦いだ。ただし敵が鉄拳、こん棒、銃を向けようとも無抵抗の抵抗を続ける。断食と祈り。行進する人々約1600人だったろうか、ちょっと数字が違っているかもしれないが、次つぎに射殺されてゆくが尚も無抵抗。思えば、人々が武器をもって蜂起したとしても、結局はこれ以上の人々が武力鎮圧され命を落とすだろうな、ならば……などと、根本を違えた考え方をしてしまっていたが。武器と武器の戦いは酷いが、武器と無抵抗との戦いというのは、良心を抉られような悲痛さを呼び覚まされる。メディアがガンジーに、ドイツナチスの侵攻に対してはどうするのかといった質問を投げかける場面もあった。
トランプの軍事拡張、中国の海域進出、北朝鮮のミサイル発射等々、もし今の世にガンジーが生きていたなら、それでもやはり非暴力の抵抗を貫いたろうと思うと同時に、最近このような人材を見ることがとんと無くなっているけれども、私が知らないでいるだけなのだろうか。
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