冷凍庫の片隅に
いつもなら、この位置では電線と電信柱が入ってしまう、とカメラの角度を変えるなり移動するなりするのだが、この日は電線までが雪を留めて幾分かは風景に溶け込んでくれていた。
☆ ☆ ☆
今朝目覚めて、ああ、きょうはクラシック倶楽部は無かった、と思うも、ぐずぐずしたくもないので起きあがる。TVの習慣がついたらしく、スイッチ・オン。芥川賞作家の村田紗耶香が出ていた。『コンビニ人間』。「賞を獲ろうとしたときわたしは小説を裏切ったのだ」と。創作における姿勢の十全さだ。著書を読んで間もないのでつい終いまで見てしまった。共感するところも、また相容れない点も多くあった。化石化している自分と1979年生まれが同じであろうはずがない一側面ではある。作者と作品の間の真逆。現実にこのようであることは不可能なので小説の中では可能にするのだと。これが所謂おもしろい小説なのだろう。若さを羨む段階ももはや疾うに過ぎて、やたら落ち着きはらい静観。しかし、まだどこか諦めきれていない文学への夢、まだ腐食してはいない夢のひとかけらを冷凍庫の片隅にでも取り置いているかの自分が見えた。
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午後は共生フォーラムに動員がかかり中央公民館に。増え続ける高齢化社会に、またそれぞれの世代に、どう向き合い、ともに生きるかの実践が紹介される。
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