向いくる冬
久方ぶりにこんな空を見た気がします。午後3時半。外気温7℃。重く暗くややもすると崩れそうな雲のあいだに、薄青く澄むラブラドライトの空。低く沈む家並みを、照らすでもなく除けるでもなく、ただ其処に此処にあるがままに、有機的にでもなく無機的にでもなく、ただ其処に此処にあるがままに、向いくる冬を波立ちもせずに穏やかに受け入れている。
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けさのクラシック倶楽部は、
エディクソン・ルイス コントラバス・リサイタル▽【出演】エディクソン・ルイス(コントラバス)小菅優(ピアノ)▽【演奏曲】コントラバス協奏曲(ディッタースドルフ)ソロ・コントラバス曲集から 第1、第5楽章(ケルターボルン)コントラバス協奏曲(シュペルガー)▽【収録】2013年10月11日/白寿ホールーHPより転載ー
先ずはコントラバスを見逃さずによかった。ケースは棺桶ともいわれているようだが、人が人を抱えて弾いているかのようだ。オケで見る限りは、地底の響きを一身に分けもって唸りをあげている印象。それが覆されたのが、ナビル・シェハタの演奏、コントラバスへの意識が変わった。
エディクソン・ルイスは11歳でコントラバスを始めたというから、恐らくは特注の等身大のコントラバスを使っていたのだろう。17歳でベルリン・フィルのオーデションに合格、最年少の団員となっている。18世紀のウィーン式調弦法、そして当時の楽譜を研究しているという。
またこの奏法で書かれた楽譜は、現代の4度調弦のコントラバスで演奏するとなると非常な困難を伴ったり演奏効果があがらない箇所があるため演奏される機会が少ないが名曲も多いためそういった場所を書き直したりカットして出版されている物もある。ー緑の部分はHPより転載ー
ソロ・コントラバス曲集は2012年に作曲されている。コントラバスの新たな可能性を引き出したおもしろい作品だった。
小菅優のピアノ、すばらしかった。
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