パラリンピック開幕 & クラシック倶楽部
岩手県洋野町の大井利江さんは、ほんとうにまたリオまで行くのだろうかと思っていたところ、県庁に知事に挨拶に出向いたニュースが流れた。円盤投げでアテネで銀、北京で銅だった。アテネからほんとうのところ、こんどの出場は厳しいかなと思いきや、砲丸投げでリオ入り、きょうの入場行進ではスタンド側を進んでいた。68歳。選手のありようの多様さが頑張り次第で高齢でも出場が可能となる。これもパラならではの特権なのか。それにしても68歳でとはなんとも凄い。
障害者アスリートら4人が、雨の中、聖火台までトーチをつないだが、ブラジル代表のマルシア・マルサールさんが転倒し、トーチを落とした。そのとき、場内には野次も飛ばず、なじるものもなく、総立ちで声援。何というあたたかさ。胸に染みた。雨の中の一大ドラマの巧まざる名場面の現出だった。
また装具をつけた子供たちが介添えを受けながらパラリンピックの旗に手を添え行進するすがたを見るうちに、「これはもうパラリンピックは何があっても開催しなければならない。これは障害を身に引き受けた本人とその親、親族の熱い願いであり、またこういう選手団を送り出せることが、その国の福祉の実情を測る重要なバロメーターであるだろうと思った。
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またクラシック倶楽部のはなでしだけれども、これは6日の朝だった。京都府立府民ホール・アルティでのサラ・デイヴィス・ビュクナーのピアノ演奏で、「ゴールトベルク変奏曲 BWV 988」、「パガニーニによる大練習曲」から 第1、2,5,6番。ブゾーニの編曲の版だったが、ブゾーニはパガニーニを弾きやすく編曲してあるという。とはいうものの、大変な難曲と感じられた。因みにブゾーニ生誕150年にあたっているとか。そのブゾーニ版を力強いタッチで聴かせてくれた。彼女の黒いドレスにテーラードの赤い上着といった服装も自然で新鮮だった。
ピアノはヤマハ。このようなコンサートでハマハを見たのは久しぶり、というよりも私は初めてであり、名器云々するまえに、随分とうれしい心持がしたのはなぜだろう。全国のコンサートホールがどんなピアノを備えているものかちょっと興味がわいたけれども、それを知って何になるかと思い、これ以上の突き詰めは棚上げに。
一昨日は、ル・ポン国際音楽祭2014の収録版。毎年、兵庫県の赤穂・姫路で行われ、音楽監督は樫本大進。
バルトークの『ピアノ五重奏曲』もよかったけれども、何といっても、ヴァンハル『ディベルトメント』はうれしかった。というのも、この曲の主役はコントラバスで、それが、いまいったいどこで活躍しているのか、もう一度聴きたいと思っていたナビル・シェハタが登場したのだから。
赤穂市文化会館ハーモニーホールの収容は大ホールで1,168。樫本さんが、「アーティストができない雰囲気のところでやるのは特別な感じをあじわえる」とはなしていたが、そこはもっと聞きたいところだった。世界的な音楽家たちがフレンドシップ、ボランティアで来てくれている。ローカルの人たちにも音楽をとの意図があるようだ。
拘束されるのがいやで番組を見ないでいたが、やはり見落としがないようにと予め見ることにした。その翌日が樫本大進・ナビル・シェハタだった。ラッキーだったと思いつつも、こんどは自分の好みを選択的に聴くことになるなと。ところが興味がなくても聴いてみたときに、むしろ新たな発見であったり新鮮でおもしろかったりということが多い。あすはチェンバロだったか、それでも無理をせずに聴けたなら聴くという緩やかさをもとう。
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それにしてもこの雨。避難指示が次つぎに出ているが、無関係ではない。気象情報をいまいちど確かめてからやすもうかと思う。
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