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ペーター・シュライアーの『ヨハネ受難曲』

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午前中、『ヨハネ受難曲』を聴いた。ヘッドホンで集中的に、DISC1を聴き終える。演奏時間約70分。これまで断片的に、しかも散漫に聴いたことがあるだけだったが、じっくりと聴いてみると実に素晴らしい。どんな合唱曲も、それほど多くは聴いていないがオペラも、一気に彼方に遠のき、自分には格段の説得力があった。管弦楽と、声楽のでき得る限りの総合芸術といった感じがした。実際、生きている間にこの曲のすばらしさに出会えたことは幸運だった。  イエスの受難をここまで歌い上げる、これほどまでの曲に創り上げたその高く深い信仰心に敬服した。この受難の一コマ、一コマ、劇的な壮絶な崇高なイエス・キリストの血の通う一曲、一曲にほんとうに癒される思いがした。

 思えば『クリスマス・オラトリオ』も全曲を通して聴いたことがない。焦らずゆっくりと聴き通しておこうと思う。
 ペーター・シュライアーのこの4大ミサ曲を聴くことになったきっかけは、あさ目覚めたときに、何の脈絡もなく心に通った「ペーター・シュライアー」というひとことだった。時々、自分の思考とはまったく無関係な言葉がポンと胸中に通うことがあるが、そんな場合には、必ず、それを調べてみることにしている。ディスクの有無を確かめると、この4大ミサ曲が封も切られずにあったのだ。息子が送ってきたものであることは間違いないのだが、いつ送ってきたかも忘れてしまっていた。埋もれさせずによかった。

    ☆  ☆  ☆

 1951年の統計開始以来はじめて、台風10号の中心が、きょう18時前に東北太平洋側、大船渡市に上陸した。またしても岩手県沿岸、県南の被災。7時のニュースで見た進路で進んでいると思われる。20時20分のいま不穏な風の音が鳴り始めている。強くなってくる気配だ。ひと昔まえには、嵐のさまに文学的な共感をそそられることもあった。沿岸に住んでいたときには、台風が去った直後の収まりきらない波のうねり、断崖に打ち付けられる潮を見に行ったこともある。しかしもうそんなことは許されない。ちょっとした油断が死に直結するほどに年ごとに気象状況が厳しくなっている。従来の安全基準が通用しない事態が起こりうる。

 そのようなことを思うにつけても、一日一日を大切に過ごすべきなのだろう。その点、努力はしているつもりでも、すこし自分に甘いかもしれない。

  ♪けさの写真3枚

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