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いわてフィルのベートーヴェン『第九』

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 たぶん11日は聴きにいけないだろうと思っていたが、思わずも機会が与えられた。文芸誌の原稿を書くときに、今回は『第九』がとても身近だった。ディスクでさまざまな『第九』を聴いたが、とにかくこの岩手の楽団に成る『第九』が聴きたくなったのだ。いわてフィルがやることに気付いたのが遅すぎたくらいだ。
 これまでとは違った感動を覚えた。というのは、ベートーヴェンが聴力を失ったことは誰でも知っているけれども、今回、ベートーヴェンがほんとうに聴こえないかどうかを試すために彼の部屋のピアノを初めは小さく音を出し、次には大きくしていったが、ほんとうに彼には聴こえていなかったなどというような耳に関するエピソードの幾つかを想いながら、第一楽章から聴いているうちに、ほんとうにこの音がほんとうにこの音も彼には聴こえていなかったのだと思うと、第三楽章が始まったときには、もう涙が出て仕方がなかった。第四楽章では、これは体調のせいもあったかもしれないが、動悸がしてちょっと苦しかった。それが3時40分ちょうどに演奏が終わったときに動悸も止まった。家でも何かしているときに、気付くと息を止めていることがある。無意識のうちにそうしていたかもしれない。何れ、ベートーヴェンに絶対音感があったとしても、音程、音色、音の強弱、音域の記憶が克明に頭脳に刻まれていたとしても、まったく耳が聴こえない状態で作曲できたことが私には不思議でならない。一つや二つの楽器に曲をつけるのならまだしも、オケで使われる全楽器に音符をつけ、その付けられた幾つもの音と音のハーモニーが成っているかどうかがどうしてわかるのか不思議でならない。天才にだけはわかるのだろう。作曲している時のベートーヴェンのようすを想像しながら聴いた今回だった。
 それにしても、渾身の演奏に感謝! 合唱をやりたかったという思いがあったが、きょうステージに並んでおられる130人からの方々を拝見しながら、自分にはもう遠いなと距離感を覚えたことでもあった。
 指揮、オーケストラ、合唱がそれぞれ精根傾けて演奏してくださった。すばらしい2時間を有難うございました。

 

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