「ベートーヴェンの思い出」G.ブロイニング著 小柳達男・小柳篤子 訳
この本があることは、アマゾンをあたったときに知った。ただ値段が古書で4,499円。ベートーヴェンを専門的にやっているなら買いもするけれども、たった2、3行程度を書くために散財するのはどんなものだろうと購入しなかった。岩大図書館ならと行ったところ、出てきたのは栄養学関係の著書だけだった。それで県立、市立図書館にもないものと思いこんでいた。
それが昨日、図書館から督促が来て、きょう、地区行事が終わってから返却に行き、さてせっかく来たのだからと、ブロイニング家が気になり、ベートーヴェン関連を2冊あけて見た。G・ブロイニングは出ていない。恐らくベートーヴェンと親しかったブロイニング家の子どもたちのそのまた次世代あたりだろう。念のために蔵書検索をかけると、何と、書庫入りとなっていたのだ。嬉しかった。晴れて本を手にする事ができた。そしてさまざまな事がわかった。
ゲルハルト・ブロイニングは、ベートーヴェンの親友の子息。ベートーヴェンを書き留めておかなければならないと思っていたが、何度もやりかけてはいつも中断していたらしい。ベートーヴェンの生誕100年に及んで、今度こそと実行しようとしていたところが、最愛の息子が19歳の若さで死んでしまい中断。1874年になって出版されている。原題は「シュバルツシュパーニエルハウスより」で「少年時代の思い出」という副題がついている。原著は129頁の小冊子であるという。訳者はそれに正しいと思われる記録に基づいて解説をつけ、474頁の一冊として刊行。この本の資料価値がおぼろげながら分かるのだ。ベートーヴェン研究には必要な、この昭和48年に1,200円で出版された本の価値が4,499円以下に下がることはないと信じられる。
今回、曖昧だったのが、G・ブロイニングに関する一連で、これでやっとすっきりとした。これもまた、校正の期限にも間に合いそうで、滑り込みセーフといったところ。
きょうの餅つき大会は、4つの臼でもちがつかれた。参加300人を想定し、もち35K分と餅まき用の紅白の餅も準備された。おしるこの係だった。小学1、2年かと思われる男の子が、おわんを持って前に立ち、大きな声で、「おかわりをお願いします! ぼくはおしるこが大好きです!」と笑顔で発表するときのような口調で言う。いっぺんに疲れが吹き飛んだ。
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